監督&脚本:チャン・ツォーチ。邦題『きらめきの季節』。原題『美麗時光』。英語題『BEAUTIFUL TIMES』。2001年、台湾=日本合作(製作:NHK&NHKエンタープライズ21他)。カラー・ビスタ。ステレオ。上映時間100分。2001年12月16日から23日まで東京国際フォーラム・ホールDにて開催される「第4回NHKアジア・フィルム・フェスティバル」で上映予定。配給:NHKプロモーション&アップリンク。
現代の台湾が舞台。アウェイ(ファン・チィウェイ)は働かない父親の代わりに風俗店の駐車係として働き家計を支えている青年。双子の姉であるアミン(ウー・ユイジー)は末期ガンに冒されており、家の中は暗かった。ある日、従兄弟のアジェ(ガオ・モンジェ)から仕事の斡旋を頼まれたアウェイは、彼を自分が世話になっているヤクザの事務所に連れていく。ヤクザの手先となって働く2人。だが、取引先で有力ヤクザのボスをアジェが射殺してしまったのを機に平穏だった日常は崩壊していく……。
この作品を観る前に、既に『ザ・ロード』、『グレーマンズ・ジャーニィー』、『囁く砂』と「苦行」映画が3本続いていた(涙)。そして、この作品。最初、登場人物が、たくさん出過ぎていたのでイマイチ感情移入が出来なかったが、アジェがヤクザになる中盤頃には、アウェイとアジェに物語の焦点が絞られ、落ち着いて観られるようになった。まずは合格点の出来にホッと一息(感涙)。低予算ながら「まともな映画」に仕上がっている。
この作品の良い所は「細かい伏線」だろう。しかも、張った伏線には、ちゃーんと「オチ」が付いており気持ちが良い(笑)。また、暴力で幸せを得た人間は、必ず、暴力で身を滅ぼすという「ヤクザ映画」の定型もキチンと守られており、良識派も納得のフィルム・ノワールとなっていた。
さて、アミン役のウー・ユイジーは、この作品のために7キロの減量をしたと言うだけあって末期ガン患者らしさが出ている(努力賞)。個人的にはラストシーンが印象的だった。だが、この作品の見所でもあるので多くは語らない。ただ、台湾映画未体験の人は、この作品からではなく『現実の続き夢の終わり』から入ったほうが良いだろう。コチラも日本と台湾の合作映画なのだが、日本人が主演の娯楽作品なので、ずっと観やすいはずだ。
●おすすめ対象
台湾映画ファンなら納得の出来。
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●一言で言えば……
台湾の「チンピラ・ヤクザ映画」。