■ドッグ・ショウ!
2001年5月7日 シネマライズ(渋谷)

 13館で上映を開始したところ口コミで大ヒット。全米206館にまで拡大上映された。監督&脚本&出演:クリストファー・ゲスト。脚本&出演:ユージーン・レビー。原題は『BEST in SHOW』。2000年、アメリカ映画。カラー・ビスタ。ドルビー・デジタル。上映時間90分。
 2000年のアメリカが舞台。セオドア・W・ミルバンク3世博士(ボブ・バラバン)が、年に1度、ペンシルバニア州で開催する「メイフラワー・ドッグ・ショウ」に向けて、全米の愛犬家たちが闘志を燃やしていた。イリノイ州。通販にハマっているメグ(パーカー・ポージー)とメグの夫ハミルトン弁護士(マイケル・ヒッチコック)の愛犬は、ワイマラナー種の「ベアトリス」。2人は「ベアトリス」を人間のカウンセリングに通わせるほどの熱の入れよう。フロリダ州。両足が左足という奇形を持ったジェリー(ユージーン・レビー)とジェリーの妻で男性遍歴の豊富なクッキー(キャサリン・オハラ)の愛犬はノーリッチ・テリアの「ウィンキー」。ノース・カロライナ州。フライ・フィッシング専門店のオーナーであるハーラン・ペッパー(クリストファー・ゲスト)は腹話術が趣味。愛犬であるブラッド・ハウンド種の「ヒューバート」をキャンピングカーに乗せ、ペンシルバニアを目指す。ニューヨーク州。プロの(犬の)ハンドラーであるスコット・ドーハン(ジョン・マイケル・ビンセント)とスコットのゲイ・パートナーでヘア・サロンのオーナーであるステファン・バンダーフーフ(マイケル・マッキーン)の愛犬はシーズーの「ミス・アグネス」。そして、大会3連覇という偉業に挑戦するのは、高齢の億万長者のレスリー・ウォード(パトリック・クランショー)の若妻シェリー・アン(ジェニファー・クーリッジ)の愛犬であるスタンダード・プードルの「ラプソディー・イン・ホワイト」。シェリーはクリスティー・カニンガム(ジェイン・リンチ)という女性ハンドラーを雇って、万全を期す。大会責任者のグレアム・チゾルム(ドン・レイク)を中心にして会場造営が進められ、ついに、実況を担当するバック・ラーフリン(フレッド・ウィラード)によって全米に大会の模様が伝えられる。
 日本では、あまり馴染みのない「ドッグ・ショウ」を中心に繰り広げられる人間群像劇。一緒に観ていたアメリカ人は大いに笑っていたが、私には彼が爆笑する理由が分からない(苦笑)。カルチャー・ギャップを感じる。「アメリカのコメディ映画は日本ではイマイチ通用しない」という法則(?)が、この作品でも実証された。
 しかし、行く先々で妻の昔の男たちに出会い心乱れる旦那ジェリー(笑)や、派手なファッションで愛犬より目立っていたゲイのハンドラーなど、個性的な登場人物が魅力的に描かれており好感が持てる。また、登場するワンちゃんたちが可愛らしいので、動物好きは退屈しないだろう。個人的には、まるでモップがチョコチョコと走っているように見えるシーズー犬と、ラストシーンでカウンセラーにさかっているパグ犬が好き(笑)。
 ドキュメンタリー風の演出のため、まるで実話かと錯覚してしまう。当初、『ピンチランナー』のように実在の大会に参加して撮影することも考えられていたそうだが、どこの大会も協力してくれなかったため、架空の大会を作り出したそうだ。なかなかの労作。

●おすすめ対象
 犬好きな人にオススメ。

●関連商品

●一言で言えば……
 擬似ドキュメンタリー映画の佳作。


トップメニューに戻る