国際的に日本映画をプロデュースするプロジェクト「J−WORKS」の第1弾。2000年(第53回)カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式招待作品。本選とは別に各国の批評家が選出する「国際批評家連盟賞」やカトリックとプロテスタントの映画批評家が一同に会し選出する「エキュメニック賞」等を受賞。監督&脚本&音楽&編集:青山真治。プロデューサーは『独立少年合唱団』や『GOJOE//五条霊戦記』等の仙頭武則。2000年、日本映画(製作:電通&IMAGICA&サンセントシネマワークス&東京テアトル)。モノクロ(一部カラー)・シネスコ。DTSステレオ。上映時間217分。2001年1月20日よりテアトル新宿にて公開。配給:サンセントシネマワークス&東京テアトル。
物語の舞台は2000年の日本、北九州。路線バスの運転手、沢井真(役所広司)は、朝から通勤、通学客を乗せて走り慣れた道を進んでいく。だが、その日、バスはサラリーマン風の男(利重剛)にジャックされてしまった。沢井の目の前で乗客たちが血祭りに上げられていく。犯人の一瞬の隙をついて警察は犯人を狙撃。しかし、負傷した犯人は人質となっていた小学生、田村梢(宮崎あおい)と中学生、田村直樹(宮崎将)を道連れにしようとする。その時、バスに突入した刑事、松岡(松重豊)が犯人を兄妹の目の前で射殺。事件は解決したかに思えた。だが、事件の生き残りとして、沢井や田村兄妹は周囲やマスコミの好奇の目にさらされる。耐えられなくなった沢井は家出。結果として妻、弓子(国生さゆり)から離婚届けを突きつけられることになった。一方、田村家では事件の影響で母、美都(真行寺君枝)が蒸発し、父親も事故死してしまう。残された保険金を巡って田村兄妹は親戚から狙われるようになった。やがて、田村兄妹は言葉を発する事を止め、家に閉じこもるようになる。それから、2年の月日が流れた。家出していた沢井は家に戻り、幼なじみのシゲオ(光石研)が勤める建設会社原田組に就職する。しかし、原田組の社長(でんでん)を始め、沢井に対する態度は皆どことなくぎこちなかった。唯一、会社の女性、美喜子(尾野真千子)だけが沢井に理解の態度を見せる。そんなある日のこと、沢井は、バスジャック事件の時に共に生き残った兄妹が2人っきりで暮らしていることを知り、彼らの家で暮らし始めた。そこへ、兄妹の従兄、秋彦(斉藤陽一郎)も加わり、奇妙な同居生活が始まるが……。
3時間37分という驚くべき上映時間が曲者。観る前にトイレを済ませておいたのに、上映中再びトイレに行きたくなってしまうほど長いのだ(苦笑)。上映終了までトイレを我慢していたが、健康に悪い映画だ(まじ)。「エコノミークラス症候群」という病気を聞いたことはないだろうか?飛行機のエコノミークラスのせまい座席で長時間、同じ姿勢をとらされた結果、血栓ができ、飛行機から降りようと座席から立った途端、血栓が血管内を移動して心臓などで詰まり、心停止などを引き起こす恐ろしい病気だ。トイレを我慢すると、より高い確率で症状が発生するらしい。上映中、長時間、同じ姿勢を強いられるうえ、トイレを我慢するという点で、この作品は観客に「エコノミークラス症候群」を引き起こしかねない恐るべき殺人兵器と言えよう。まさかとは思うが、カンヌの審査員を暗殺するために作られたのでは(失笑)?また、当日料金が2500円というのもかなりの曲者。今時『狗神』と『弟切草』の2本立てでも当日1800円だというのに……。ぼったくってない?
さて、映画のテーマは暗く、そのうえ退屈。なぜ退屈かと言うと、画面の端から端までバスが通り過ぎていくのをずぅーっと見せたり、登場人物が画面から消えるまで、ずぅーっと同じ場所を映し続けたりと演出が単調なのだ。監督が自分だけで編集も手掛けると、スパッと切りづらいのだろうか?
タイトルの「EUREKA(ユリイカ)」とはギリシャ語で「我発見せり」という意味。私がこの映画を観て発見したことは、映画で人を殺せる可能性だった。なぜなら、この映画を観た後、私は頭痛になり、回復するのに2日以上かかった(実話)。3時間37分でこの威力だ。5時間を超える映画を作れば、体調の悪い人間の1人ぐらい殺せるのではなかろうか?
●おすすめ対象
お金と時間と体力に余裕のある方。
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●一言で言えば……
映画という名の殺人兵器。