1999年に未完成のまま上映されたアニメ映画の「完全版」。パワードスーツを着込み、美女たちが戦いを繰り広げる。未完成版は1999年3月20日より全国東映洋画系(チェーン・マスターは丸の内シャンゼリゼ)にて公開された(配給:東映)。英語題『GUNDRESS』。監督&音響演出:谷田部勝義。脚本:ORCA&伊藤健太郎&坂井淳一&勝家和正。設定協力:士郎正宗。原作:天沢彰。2000年、日本=韓国合作(製作:日活&東亜輸出公司&パナソニックデジタルコンテンツ&イヨンズコーポレーション&インナーブレイン)。カラー・ビスタ。ドルビーSR。上映時間90分。2000年4月29日より上野スタームービーにて公開。配給:日活。
2100年、「バウンサー」と呼ばれる民間警察の協力を得て治安を維持している国際都市、横浜ベイサイドシティが舞台。「エンジェルアームズ」というバウンサー組織のオーナーであり指揮官であるタカコ(声:勝生真沙子)は、市警察から武器商人の警護を依頼される。先日、入国したテロリストグループが武器商人の命を狙っているからだ。そのテロリスト集団のボスが、現在エンジェルアームズに所属しているアリサ(声:石塚理恵)のかつての恋人だと知ったタカコは、そのことを他の隊員に伏せておく。しかし、情報処理担当の隊員ミシェル(声:川上とも子)が公安のデータベース情報をハッキングして、そのことは隊員たちの知るところになった。一方、アリサと行動を共にしていたケイ(声:渡辺久美子)は、テロリストの操る「ランドメイト」と呼ばれるパワードスーツとの闘いで負傷。アリサの機転で敵に捕らわれずに済んだが、アリサは元恋人であるテロリストに連れ去られてしまう。ミシェルの情報で、アリサがテロリストグループとつながっているのではないかと疑うシルヴィア(声:高木礼子)は、アリサ救出には消極的。一方、スナイパー要員であるマルシア(声:岡村明美)は、前回の出動で仲間を盾に取られた時、狙撃をためらったことで仲間が危険な目に遭ったことを、まだ引きずっていた……。
上記以外の登場人物は以下の通り。ゴウマン(声:有本欽隆)。さて、映画『マトリックス』シリーズの元ネタになった『攻殻機動隊』の士郎正宗氏が設定協力として制作に参加。随所に「シロマサ」らしさ(「光学迷彩」やフチコマもどきの「ケルベロス」、「サイバネティックス化」や「電脳世界」など)が散りばめられており、ファンにとっては嬉しい。パワードスーツ、「ランドメイト」同士の格闘戦はこの映画の見せ場だろう。
初日の初回はトークショウ付きだったので、谷田部勝義監督とミシェル役の声優・川上とも子さんが、少し裏話を披露してくれて楽しかった。例えば、未完成版はドルビーに対応してなかったので慌ててスタッフロールからドルビー・マークを消した(完全版はドルビーSR対応)とか、未完成版公開時に監督が劇場に足を運んだら『逮捕しちゃうぞ THE MOVIE』のスタッフと鉢合わせしそうになったので慌てて逃げ出したとか(苦笑)。
1999年の未完成バージョン上映の際には、新聞の社会面でその事が報じられたが、「完全版」は一応、映画として成り立っている。音響も上記の通りドルビー・スペクトラル・レコーディングに対応したし(未完成版は単なるステレオだった)、口パクも合っている。ただ、まだ全体に荒さが残っており、これで「完全版」はマズイんじゃないかなと思っていたら、6月のビデオリリース版は、さらにクオリティアップを目指してくれると約束してくれた。楽しみ。そうそう。ケイは韓国公開版では韓国人の設定だとか。韓国名は「尹恵」。得意技はテコンドーらしい。
最後に一言。「ガンドレス良かったよ!」。……川上さん、約束は果たしたよ(笑)。
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●一言で言えば……
本当にこれで「完全版」なの!?