原題『HIGH CRIMES』。原作:ジョゼフ・フィンダー『バーニング・ツリー』(新潮文庫刊)。脚本:ユーリ・ゼルツァー&ケイリー・ビックレー。監督:カール・フランクリン。2002年、アメリカ映画(製作:20世紀フォックス映画&リジェンシー・エンタープライゼス)。カラー・シネスコ。DTS&ドルビー・デジタル。上映時間115分。2002年6月15日より全国東宝洋画系にて公開。チェーン・マスターは日比谷みゆき座(現:廃館。館名のみ日比谷スカラ座2が継承)。配給:20世紀フォックス映画。
2000年のアメリカ、カリフォルニア州のマリン郡から物語は始まる。敏腕女性弁護士であるクレア・キュービック(アシュレー・ジャッド)の家に泥棒が入った。夫であるトム(ジム・カヴィーゼル)が侵入者を追ったが、彼らを捕り逃してしまう。数日後、クリスマス色に彩られた街を歩くキュービック夫妻をFBIが襲った。理由も告げられずに拘束されたクレアは激昂する。そんなクレアに対して、マリンズFBI捜査官(トム・バウアー)は、彼女の夫トムが脱走兵であることを告げた。戸惑うクレアは夫が拘束されているサン・ラザロ基地へと向かう。基地で夫が軍事法廷にかけられると知ったクレアは、夫の弁護官であるエンブリー中尉(アダム・スコット)から夫の罪状が無差別殺人であると聞かされた。そして、夫の本当の名がロンことロナルド・チャップマンだと知る。早速、夫に事の経緯を質すクレア。ロンによると、1988年にエル・サルバドルでの任務中、ヘルナンデス少佐(ファン・カルロス・ヘルナンデス)が、ラス・コリナスの村民を虐殺したそうだ。その際、部隊を指揮していたマークス准将(ブルース・デイヴィソン)は、副官であるヘルナンデスを庇い、ロンに罪を着せたと言う。軍事法廷について何も知らないクレアは、軍法に詳しい弁護士チャーリー・グライムス(モーガン・フリーマン)に協力を要請。軍事法廷に備えて、クレアは妹であるジャッキー・グリマルディ(アマンダ・ピート)と共に、基地内の住居へと越してきた。そして、第1回目の軍事法廷が開かれる。判事の代わりに法廷を支配するのは法廷指揮官であるファレル大佐(ジュード・チッコレッラ)、検事の代わりにロンを訴追するのは法廷審問官のウォルドロン少佐(マイケル・ガストン)であった。通常法廷とは勝手の違う軍事法廷に手を焼くクレア。彼女はロンの有罪を証言する7人の証人を召喚しようとするが、ヘルナンデスとトロイ・アボット(マイケル・シャノン)以外は、既に死亡していた。トロイと対面することに成功したグライムスは、黒人売春婦グレイシー(ポーラ・ジャイ・パーカー)を利用して、ロンが犯人であるという証言をするよう軍上層部から命令されたことをトロイから聞き出す。だが、トロイの告白の採用を軍事法廷は拒んだ。軍の対応に憤りを感じたクレアは、マスコミに対して夫の無実を主張。すると、エル・サルバドル人の男(エミリオ・リヴェラ)がクレアに接触してきた……。
アシュレー・ジャッドにモーガン・フリーマンと言えば、『コレクター』が思い出される。しかし、本作と『コレクター』の間には、何の関係もなかった(ちなみに、『コレクター』の続編は『スパイダー』である)。
閑話休題。本作品を観ていて思い出されたのは『英雄の条件』であった。「軍事法廷モノ」という共通点はもちろん、何パターンもある事件映像によって、観客の心証が変わっていくという技法まで同じであり、興味深い。
ただ、わざわざ映画にするような題材かと言えば疑問だ。『火曜サスペンス劇場』のハリウッド版といったところか。ところで、20世紀フォックス映画さん。「法廷モノ」である本作品の字幕に「誤訳の女王」戸田奈津子を起用するのは自殺行為だと思うよ(まじ)。
●おすすめ対象
出演俳優のファンなら観て損は無いだろう。
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●一言で言えば……
えっ!?これが『コレクター』の続編じゃないの!?