■漂流街 THE HAZARD CITY
2000年11月27日 キネカ大森

 馳星周の同名小説を三池崇史監督が映画化。製作総指揮:徳間康快。脚本:龍一朗&橋本浩介。2000年、日本映画(製作:大映&徳間書店&東北新社&TOKYO FM/製作協力:エクセレントフィルム)。カラー・ビスタ。ドルビー・デジタル。上映時間103分。2000年11月11日より全国東宝洋画系にて公開。チェーン・マスターはニュー東宝シネマ。配給:東宝。
 ブラジルで事件を起こした日系ブラジル人マーリオ(TEAH)は、それを理由に祖国を追われる。行き着いた場所は日本の渋谷。そこで、マーリオは不法滞在者である中国女ケイ(ミッシェル・リー)と出会った。強制送還されるケイを救い出すため、マーリオはヘリコプターをジャック。移送バスを襲撃する。ケイと共に渋谷に戻ってきたマーリオは、ブラジリアン・バーのマスターであるカルロス(奥野敦士)から海外渡航のために用意してもらったパスポートを受け取った。だが、ケイに固執するチャイニーズ・マフィアの首領コウ(及川光博)と冷酷無比なコウの腹心リク(テレンス・イン)によってパスポートは使いモノにならなくなる。そこで、マーリオは、かつて自分の恋人であった売春婦ルシア(パトリシア・マンテーロ)を頼ることにした。友人の娘カーラ(勝又ラシャ)を我が子のように育てていたルシアは、自分を捨てて出ていったマーリオに怒りをぶつける。何とか海外密航の手配師を紹介してもらったマーリオ。しかし、費用の高さに驚く。渡航費用を手に入れるため、闇闘鶏の金を狙ったマーリオたちだったが、岡島組の伏見(吉川晃司)とコウの取引現場に遭遇。銃撃戦となる。この様子を警視庁刑事・桑田(柄本明)は冷めた目で眺めていた。取引現場からジュラルミン・ケースを奪取したマーリオたちは、中身がコカインだと知り茫然とする。一方、コカインを奪われた伏見は岡島組幹部・飯田(大杉漣)から大目玉を食らった。逆ギレした伏見は飯田を射殺。ついでに岡島組組長・岡島(磨赤兒)まで射殺し、組長の座に就いてしまった。そして、組長に就任した伏見は舎弟である山崎(野村祐人)に指示してマーリオ捜索を命じるが……。
 上記以外の出演者は以下の通り。サンチェス(マルシア・ロザリオ)。リカルド(セヴァスチャン・ヴィンセンテ)。ホドロスキー(アナトリ・クラスノブ)。長谷川(田中要次)。さて、派手な宣伝があまり為されていなかったためか、興行成績はイマイチのようだ。だが、これは面白い。何が面白いかと言うと、ぶっ飛んだ映像センスがだ。例えば、マーリオがケイを助け出す場面。画面に表示されるクレジットでは「埼玉県」となっているが、どう見てもアメリカ西部の映像である(苦笑)。地平線まで続く真っ直ぐな道を埼玉県警のパトカーが走り、怪しい看板が見える(爆笑)。また、マーリオと伏見が対決する場所も、設定では東京の新宿辺りなのだが、どう見てもアメリカのブロンクスといった感じ。しかし、こういったロケーション演出が映像に変な迫力を与えているのは事実だ。
 CGについても同じことが言える。決して高い完成度とは言えないが、これも妙な迫力がある。特に闘鶏シーン。格闘ゲームや『マトリックス』を思い出させる怪しい動きに目が釘付け(苦笑)。また、闘鶏のトレーナー役で原作者の馳星周が出演しているのにも注目!!『不夜城』の時、ビラ配り役だったのに比べると、今回の役はカッコイイので馳星周も満足かな(失笑)?一方、対戦相手側のトレーナーが、負けた鶏を抱えてベソをかくのが何とも言えない味があって良い。
 アクションも派手で見応えがあるし、コウ役の及川光博はハマリ役だし、観るべき所は多い。なにより『不夜城』より、ずっと面白い!!必見作!!ちなみに、TEAHは「テア」と読むそうな。

●おすすめ対象
 原作を知らない人にもオススメ!!

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●一言で言えば……
 これぞ、無国籍映画の決定版!!


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