■陽だまりのグラウンド
2002年3月13日 文京シビックホール・大ホール(後楽園)

 本年度ゴールデンラズベリー賞最悪主演男優賞ノミネート(キアヌ・リーブス)。原題『HARDBALL』。原作:ダニエル・コイル『ア・シーズン・イン・ザ・プロジェクト』。脚本:ジョン・ゲイティンス。監督:ブライアン・ロビンス。2001年、アメリカ映画(製作:ファイヤー・ワークス映画&パラマウント映画)。カラー・ビスタ。DTS&ドルビー・デジタル。上映時間106分。2002年4月20日より全国松竹・東急系(旧:全国松竹洋画系)にて公開。チェーン・マスターは丸の内ピカデリー2。配給:ギャガ=ヒューマックス共同配給。配給協力:アルゼ。特別協力:読売新聞社。
 現代のアメリカ、シカゴが舞台。スポーツ賭博でドツボにハマったコナー・オニール(キアヌ・リーブス)は、バーバーとダフィー(グラハム・ベッケル)に多額の借金をしている。バーバーの息子(グレッグ・サンドキースト)から暴力的な回収を受けたコナーは、金を稼ぐため、証券会社のジミー(マイク・マクグローン)が世話をしている少年野球チーム「キカンバス」のコーチを引き受けた。しかし、練習グラウンドに行ってみると、そこは低所得者層が暮らす犯罪多発地域。ユニフォームも道具も満足に無い、それどころかメンバーだって足りない少年野球チームを前にしてコナーは茫然とする。しかも、少年野球連盟会長から「人数が足りないことで無効試合が続くようであればリーグから脱退してもらう」という最後通牒まで受けてしまった。「このままでは給料が貰えなくなる」と思ったコナーは、まず、メンバーを揃えることから始める。空手マニアのアンドレ(ブライアン・ハーン)たちに聞いて、コフィ(マイケル・パーキンス)とレイレイ(ブライアン・M・リード)が宿題をやるまで野球を禁止されていることを知ったコナー。彼は、早速、コフィとレイレイに野球を禁止している小学校教師エリザベス・ウィルクス(ダイアン・レイン)の所に乗り込む。だが、彼女に一目惚れしてしまったコナーは、子供たちに宿題をやらせると逆に約束させられてしまった。その翌日、子供たちのコーチをしていたコナーの所にコフィの母(キャロル・ホール)がレイレイとコフィ、そして、コフィの弟Gベイビー(ドウェイン・ウォレン)を連れて現れる。コフィの母から信任を得たコナーを気に入ったのか、レイレイとコフィは宿題をやり遂げた。これで人数の問題が無くなったと思った矢先、喘息持ちのジェファソン(ジュリアン・グリフィス)が強盗に襲われてしまう。ジェファソンの母(ジャクリーン・ウイリアムズ)から遅い時間まで練習を続けていたせいだと非難されるコナー。しかし、何よりも辛かったのはジェファソンからの信頼を失ってしまったことだった。何とか試合にまで漕ぎ着けるが、強豪「ブーワス」にコテンパンにやられてしまう。チームの雰囲気は最悪状態。コナーは事態を好転させようとピッチャーをクラレンス(クリストファー・ロフトン)から、いつもヘッドホンを手放さないマイルス(A・デロン・エリス・Jr.)に変える。これが大当たりで、その後「キカンバス」は快進撃を続けた。そんなある日、コナーは友人のティッキー(ジョン・ホークス)からスポーツ賭博の胴元フィンク(マーク・マーゴリス)を紹介される。コナーは一発当てて、この街から逃げ出そうと考えていたのだ。フィンクの部下エド(トム・ミラノヴィッチ)に暗証コードを何にするかと尋ねられたコナー。その時、コナーの口から出たのは「キカンバス」という言葉だった。「この街を出るか、子供たちを取るか」。揺れ動く心を抱えたコナーは、初戦で敗北した「ブーワス」との2戦目に挑む。この試合で「ブーワス」のコーチ(D・B・スウィーニー)は、ジャマル(マイケル・B・ジョーダン)が出生年を偽っていることを暴露したり、マイルスの集中力の源であるヘッドホンを「違反だ」と主張して外させたりして「キカンバス」を揺さぶった。彼の行動や彼を支持する連盟会長に愛想を尽かしたコナーは、コーチを辞めると言い出す。だが、子供たちを見捨てることは出来なかった。コーチとしての最後の日、コナーは子供たちをメジャーリーグの試合に連れ出す。そこで、スラム出身の大リーガーであるサミー・ソーサ(サミー・ソーサ/本人役で出演)を見た子供たちは、キラキラと目を輝かせた。そんな彼らを見たコナーは、ギャンブルから足を洗い、彼らのコーチを続けようと決心する……。
 実話モノであった。「実話モノにハズレ無し」の格言(?)通り、金を払って観ても損はないだろう。そして、その内容は正に「事実は小説より奇なり」である。衝撃的なクライマックス・シーンにおいて私は涙を流さずにはいられなかった(号泣)。
 さて、「教師と乞食と政治家は3日やったら辞められない」という言葉がある。これは、教師、乞食、そして、政治家という職業は、それだけ魅力的な職業であるという意味だ。
 人に何かを教えるという仕事は、とても興味深い仕事である。コナーも子供たちをコーチする間に、そのことに気付いたのだろう。だからこそ、ギャンブルから足を洗えたのだ。教育実習に行ったことのある拙者には、そのことが良く理解できる。「教える者」も「教えられる者」も共に「育っていく」、だからこそ「教育」は尊いのだ。

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 野球に興味が無くても大丈夫!!

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●一言で言えば……
 キアヌ・リーブス版『GTO』!?


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