■かあちゃん
2001年10月17日 イイノホール(霞ヶ関)

 原作:山本周五郎(『雨あがる』ほか)。脚本:和田夏十&竹山洋。監督:市川崑(『どら平太』『東京オリンピック』ほか)。2001年、日本映画(製作:映像京都&日活&イマジカ&シナノ企画)。カラー(シルバーカラー)・ビスタ。DTSステレオ。上映時間96分。2001年11月10日より全国東宝洋画系にて公開。チェーン・マスターは日比谷みゆき座。配給:東宝。興行収入成績:6億7700万円。
 天保末期、大不況にあえぐ江戸が舞台。生活に窮した若者・勇吉(原田龍二)は、大工の熊五郎(石倉三郎)の家にドロボウに入った。だが、何も盗(と)る物が無い。そこへ熊五郎が帰ってきた。慌てて隠れる勇吉。熊五郎はドロボウが入ったことを知るや、これを口実にして長屋の大家(小沢昭一)に家賃を待ってもらうことに成功した。何とか熊五郎の家から逃げ出した勇吉。居酒屋に入って酒をあおることにする。居酒屋には4人の先客がいた。商人風の男(江戸家小猫)、左官風の男(コロッケ)、禿げ老人(春風亭柳昇)、印半纏の男(中村梅雀)である。彼らの話から長屋に住む、おかつ(岸惠子)が大金を貯め込んでいることを知った勇吉。居酒屋の娘(新村あゆみ)に無け無しの金を払うや、おかつの家にドロボウに入った。しかし、あっさりと、おかつに見つかってしまう。だが、なぜか、おかつは勇吉を捕まえようとしなかった。戸惑う勇吉に、おかつは、貯め込んだお金を、息子・市太(うじきつよし)の友人で、今は牢屋に入れられている源さん(尾藤イサオ)に、出所した時、渡すつもりだと語る。それを聞いた勇吉は金を諦め、立ち去ろうとした。しかし、勇吉には行く当てが無い。そのことに気付いたおかつは、勇吉を家に留めるのであった。朝、勇吉のことを知らない長女おさん(勝野雅奈恵)は、勇吉を見てビックリ!!ドロボウかと騒ぐおさんを静めるため、おかつは勇吉を木更津の遠い親戚だと子供たちに紹介する。市太、次郎(飯泉征貴)、三之助(山崎裕太)が仕事に出掛け、末っ子の七之助(紺野紘矢)と留守番を頼まれた勇吉。おかつたちの親切を嬉しく思いつつも、やはり、出て行こうと決心する。だが、いろいろあって結局、出て行きそびれてしまった。その日は、源さんの出所の日で、源さんと源さんの女房(阿栗きい)と小さな娘を招き、皆でごちそうを囲むことになる。その後、勇吉のことを聞きつけた大家が勇吉の「書きつけ(当時の身分証明書)」を提出して欲しいと言ってきた。そこで、おかつは知り合いの易者(常田富士男)に頼んで「書きつけ」を偽造してもらう。同じ頃、同心(宇崎竜童)が人相書きを手に居酒屋の亭主(横山あきお)を訪ねていた。居酒屋の常連4人組から、おかつの所に勇吉という若者が住み付いたことを聞いた同心は、おかつの家に向かう。勇吉と人相書きとを見比べる同心。そこへ岡っ引(仁科貴)が走り込んでくるが……。
 タイトルを聞いただけで敬遠する人がいるかもしれない。しかし、それは勿体ないことである!!なぜなら、これは近年まれに見る傑作だからだ!!
 まず、デジタル合成やモーション・コントロール・カメラなど、最新技術を駆使した丁寧な画面作りに好感が持てる。高齢の域に達しながら、新しいテクニックを使いこなそうとする市川崑監督の姿勢には恐れ入谷の鬼子母神……もとい、恐れ入った。また、「シルバーカラー」と銘打たれた「銀残し(フィルム処理による技法の1つ。映画『39 刑法第三十九条』などで使用されている)」映像も重厚感があり、カッコイイ!!
 だが、何と言っても、和田夏十の脚本が素晴らしい!!笑いあり、涙ありで、最高の気持ちにさせてくれる!!是非、劇場で観てもらいたい!!あえて欠点を挙げれば、和田誠の描く似顔絵が中途半端に似てないところだろうか(失笑)。松下怜之佑(まつした れいのすけ)が自信を持ってオススメする一本。必見!!

●おすすめ対象
 若い私が大満足した一本!!若者からお年寄りまでオススメ!!

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●一言で言えば……
 最高です!!観ないと大損の一本!!


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