■回路
2001年2月20日 AMCイクスピアリ16(現:シネマイクスピアリ)

 英語題『KAIRO』。製作総指揮:徳間康快。監督&脚本:黒沢清。2000年、日本映画(製作:大映&日本テレビ&博報堂&IMAGICA/製作協力:ツインズジャパン)。カラー・ビスタ。ドルビーSR。上映時間118分。2001年2月10日より全国東宝洋画系にて公開。チェーン・マスターはニュー東宝シネマ。配給:東宝。興行収入成績:2億円。
 現代の日本、東京が舞台。物語は大海原を進む客船から始まる。船長(役所広司)がデッキに出ると、1人の女性が海を見つめていた。女性は園芸会社に勤める工藤ミチ(麻生久美子)。ミチはこれまでのことを思い出していた。全ての始まりは無断欠勤を続ける同僚の田口(水橋研二)の家を訪ねたことである。にこやかに彼女を迎えた田口はミチの前で首吊り自殺した。田口の死を不審に思った同僚の矢部俊夫(松尾政寿)が、田口の部屋を調べたところ、彼もまた奇妙なメッセージを残して自殺してしまう。その頃から街で、扉や窓を赤いテープで封印する人々を見かけるようになった。解体現場の作業員(哀川翔)も、その1人である。やがて、園芸会社の社長(菅田俊)が失踪し、同僚の佐々野順子(有坂来瞳)の様子もおかしくなってしまった。時を同じくして、大学生である川島亮介(加藤晴彦)はインターネット上に奇妙なサイトを発見する。勝手に繋がってくる不気味なサイトに、理工学部の学生である唐沢春江(小雪)は興味を持った。また、春江の先輩である大学院生の吉崎(武田真治)から霊魂の存在について問われた川島は、大学の図書館で不思議な体験をする。その頃から、不気味なサイトの影響で春江の様子がおかしくなり、やがて、失踪してしまった。失踪した春江を探していた川島はミチと出会う。ミチは母親(風吹ジュン)を助けられなかったことを後悔していたので、川島に協力して春江を探すのを手伝うが……。
 当たりはずれが激しい黒沢清作品。残念ながら今作はハズレ(涙)。ちなみに当たりは『スウィート・ホーム』と『CURE』かな。後はハズレばっか(涙)。一応、娯楽作だと聞いていたのだが、退屈。もっとテンポが良かったら……。でも、「ネットスリラー」と銘打っておきながら、ちっとも怖くないからダメか(苦笑)。
 唯一の救いはVFX。人のいない銀座のシーンや飛行機の墜落場面は一見の価値がある。人のいない銀座の映像は、1コマずつCG処理で人を消していったそうだ(努力賞モノ)。また、飛行機の墜落シーンでは、日本で初めてモーションコントロールカメラを屋外に持ち出して撮影したと聞く。『39 刑法第三十九条』で効果的に利用された「銀残し」(フィルム処理の仕方。映像が暗く重い感じになる)映像も良い雰囲気を作り出していて好感。
 あと、Coccoが歌うエンディングテーマ「羽根〜lay down my arms〜」は悪くない。お金と時間に余裕があったら観ても良いかも。ところで、小雪が若い頃の鈴木京香に、麻生久美子が若い頃の黒木瞳に似ていると思うのだが、皆はどう思う?
 《追記》上記以外の配役は以下の通り。袋の男(丹治匠)。学生A(高野八誠)。学生B(結城淳)。学生C(高島郷)。髪の長い女(一条かおり)。泥人間(小野輝男)。コンビニ店員(古澤健)。幽霊(北村明子&基常結子&狸穴善五郎&安田理英&塩野谷正幸)。

●おすすめ対象
 黒沢清監督作品のファン。または出演者のファン。

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●一言で言えば……
 怖くなくて退屈なホラー映画(全然ダメじゃん)。


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