■風を見た少年
2000年8月7日 東劇(松竹本社)

 2000年度レイノス映画賞(邦画アニメ部門)受賞作品。英語題『THE BOY WHO SAW THE WIND』。C.W.ニコル氏による同名小説をアニメ映画化したものである。洋画配給会社であるブエナ・ビスタ・インターナショナルが配給することで話題になった。総監督:大森一樹。アニメーション監督:篠原俊哉。脚本:成島出。キャラクターデザイン&作画監督:前田実。作画監督:村田雅彦&田村一彦。主題歌:REBECCA『神様と仲なおり』(イーストウエスト・ジャパン)。2000年、日本映画(製作:日立マクセル&プルミエ・インターナショナル)。カラー・ビスタ。DTS&ドルビー・デジタル。上映時間97分。2000年7月22日より全国松竹・東急洋画系(現:松竹・東急系)にて公開。チェーン・マスターは渋谷東急(現:廃館。渋谷東急の名前はクロスタワーホールに引き継がれた)。配給:ブエナ・ビスタ・インターナショナル(ジャパン)。興行収入成績:1億7000万円。
 かつて、人間が空を飛んでいたという伝説が残る世界が舞台。黄金竜帝国の復活を目論む独裁者ブラニック(声:内藤剛志)は、天才物理学者フリッツ博士(声:あおい輝彦)に、世界を破滅させるほどの力を持った微粒子爆弾を開発させようとしていた。しかし、フリッツ博士はそれを拒否。研究所に火を放ち、妻マーゴ(声:原日出子)と息子アモン(声:安達祐実)を連れて亡命しようとする。だが、亡命する途中、ブラニックが放った追手により、フリッツ夫妻は帰らぬ人となってしまった。死ぬ間際、フリッツ博士がアモンに残した言葉は「光遊び」を他人に見せないこと。そう。アモンが持つ「光の粒子を操る力」こそ、微粒子爆弾製造へのヒントだったのだ。1人生き残ったアモンはブラニックの飛行艇で移送されることになる。博士の助手を務めていた時からブラニックのスパイとして活動していたルチア(声:戸田恵子)は、アモンからの信用を利用して、微粒子爆弾の研究を続けることをブラニックから命令されていた。しかし、移送される途中、金色の鷲(声:石田太郎)から「風の民」の末裔であると聞かされたアモンは飛行艇から空を飛んで脱出。心臓の島に降り立った。かつて、風の民が暮らしていた心臓の島。だが、今となっては年老いた熊ウルス(声:山谷初男)だけが暮らすのみだった。ウルスから風の民が滅びた経緯を聞いたアモンは、突然「飛びたい」という衝動に駆られる。しかし、日の出ている間しか飛べないことを知らなかったアモンは川に落下。海まで流されたアモンは、海の民の少女マリア(声:前田亜季)に助けられる。マリアとマリアの母モニカ(声:夏木マリ)の家で暮らし始めたアモン。だが、ブラニックの機動艦隊が海の民の集落を襲撃する。その際、マリアを庇ったモニカは、帰らぬ人となってしまった。悲しみにより「力」を開放してしまうアモン。それによって、ブラニック軍を退けることに成功する。しかし、このことがブラニックの目に止まらない訳はなかった。アモンとマリアは反ブラニック勢力に合流。レジスタンスの隊長タバル(声:原田大二郎)から、一斉蜂起の計画を聞かされたアモンは、闘いに身を投じる決意をした……。
 何とも豪華な声優陣である。上記の他に、レジスタンスを支える医師のサリシュミ(声:有川博)、そして、主演陣を喰いまくっていたレーニック(声:つのだ☆ひろ)が出演して、物語を盛り上げていた。
 それにしても、「飛行艇」や「風の民」、そして、「森を守る賢い獣」など、宮崎駿テイスト満点な内容。どうしても宮崎アニメと対比したくなるが、あれとこれとでは制作費からしてレベルが違う。ただ、もう少し細かい所まで気を遣って制作されていたら、名作になっていたかもしれない。惜しい作品だ。
 それにしても、ヒロインであるマリアより可愛らしいヒーロー(?)アモンは反則(苦笑)。しかも、アモン君はマリアの計略(?)により、女装までしてしまうのだ。これは必見(笑)。不覚にも、ちょっと、ときめいてしまった(爆笑)。だが、女装をさせられても恥ずかしがらないアモン君(まじ)。もしかして、そのケがあるのか(失笑)!?

●おすすめ対象
 配役から察すると十代後半からお年寄りまでか?

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●一言で言えば……
 解り易くした宮崎アニメ!?


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