古龍の武侠小説『決戦前夜』を映画化。原題『決戦 紫禁之巓』。製作&脚本:バリー・ウォン&マンフレッド・ウォン。監督&撮影:アンドリュー・ラウ。編集:マルコ・マック。音楽:コンフォート・チャン。アクション監督:チン・シウトン。制作:ボブ・アンド・パートナーズ。2000年、香港映画(製作:チャイナ・スター・エンタテインメント・グループ)。カラー・ビスタ。ドルビー・デジタル。上映時間106分。2000年12月16日よりキネカ大森ほか全国順次公開。配給:グルーヴコーポレーション&ジャパン・シネマ・アソシエイツ。
中世の中国が舞台。皇帝〈ママ〉(パトリック・タム)のもとから盗まれた玉璽を取り戻した葉孤城〈イプ・クーシン〉(アンディ・ラウ)は、剣神である西門吹雪〈サイモン・チョンシン〉(イーキン・チェン)との決闘を、紫禁城で行いたいと皇帝に告げる。葉は皇帝の叔父であり、彼自身、剣聖と呼ばれる剣の達人であった。「彼らの決闘の場には紫禁城が相応しい」と考えた皇帝は、重臣たちの反対を退け、これを快諾。だが、葉に密かに想いを寄せる皇帝の妹である金燕子〈フェイ・ホン〉(ヴィッキー・チャオ)は、決闘で叔父が傷付くことを心配する。決闘を観覧できるのは8人までと決められ、観覧チケットを然るべき人物に配布する役を仰せつかったのは、皇帝密使である龍龍九〈009〉(ニック・チョン)だった。しかし、決闘の話題で盛り上がる都で、殺人事件が発生する。事件の捜査も進める龍龍九の前に、容疑者として浮かんだのは、親友でもある剣神の西門であった……。
オープニングに使用されたCGアニメーションは、技術的には大したことは無いが、万華鏡のようで美しい(こうしたことを「映像屋としての技術」が高いと言うべきかもしれない)。アクションシーンでもCGIは多用され、『風雲 ストームライダース』を彷彿とさせる漫画的な戦いが繰り広げられる。素直に楽しませて頂いた。この映画を観ていて、ふと、週刊少年ジャンプで連載されていた漫画『封神演義』を、実写映画化したら、このような感じになるだろうと思った。もし、『封神演義』を映画化するのなら、このスタッフで映画化してもらいたい。
さて、アンディ・ラウとイーキン・チェンという2大スターの競演が話題となった本作だが、私が注目したのは龍龍九〈009〉役のニック・チョンだった。彼が椎名桔平に似ている(失笑)ことが、その理由という訳では無いが、3枚目を巧く演じていたのが印象に残っている。これからの活躍も期待したいところだ。
漫画的な演出ばかり強調したが、ラストは泣かせるシリアスさも持っている。字幕に普段あまり使用しない漢字を多用するなど、少し気になる点もあるが、一見の価値はあるだろう。デート・ムービーとしても○〈マル〉である。
●おすすめ対象
香港映画ファンだけでなく、普通の映画ファンにも。
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●一言で言えば……
実写版『封神演義』!?