脚本&監督:出馬康成。脚本:笠松ゆみ&大谷直樹。エンディング・テーマ:天野月子『カメリア』(ポニーキャニオン)。特別出演:園田エイサー隊。2002年、日本映画(製作:ワイ・クリエイティヴ)。カラー・ビスタ。モノラル。上映時間117分。2002年12月21日よりテアトル新宿ほか全国順次公開予定。配給:「マブイの旅」上映委員会。
2001年の日本、東京から物語は始まる。秋葉原の電器店に勤めているアル中サラリーマン福間洋平(山田辰夫)は、勤務中、展示品のビデオカメラで女子店員(金沢朱音)を撮影していた。撮影中、福間は被写体になっていた彼女が沖縄出身だと知る。後日、電器店をリストラされた福間が沖縄に向かったのも、これがきっかけだったのかもしれない。沖縄に着いた福間は、退職金で高級別荘を借りる。そして、沖縄の三味線〈サンシン〉を奏でる晴子(仲田正江)や、電波系のアケミ(後藤悦子)、沖縄民謡を歌うカオル(久貝奈津子)など、売春婦たちを呼び寄せ、毎晩、セックスを繰り返した。やがて、彼女たちに飽きた福間は「娼館〈8〉の老女将(絵沢萠子)も連れて来い」と売春宿の運転手ニコ(久米伸明)に命じる。このように、酒と女に溺れる毎日を過ごしていた福間だったが、彼の心が満たされることはなかった。そんなある日のこと、福間はニコに「面白い所へ連れて行け」と命じる。ニコが福間を連れて行ったのは、闇組織のボス鮫島(四方堂亘)が経営するクラブだった。客にキックボクシングを見せるこのクラブには、鮫島の手下である中田(福永武史)や、彼の恋人でオカマの中国人ヤン(森雅晴)もいる。その日、客の前に登場したキックボクサー平良琉登(山本浩貴)は、娼館〈8〉の娼婦である金城文海(冨樫真)の恋人だった。鮫島に八百長するよう命じられていた平良は、その試合に、ワザと負ける。だが、平良の顔色は冴えなかった。鮫島から、次の試合で戦うキックボクサー(デイヴィッド)にも負けるよう命令された平良は、複雑な表情を浮かべる……。
〈マブイ〉とは沖縄の言葉で〈魂〉という意味。何でも、監督が沖縄を訪れた際、現地のユタ(=沖縄本島や奄美諸島の巫女)から「マブイが落ちている」と言われたことが、この作品を制作するに至ったきっかけだったそうだ。しかし、この〈マブイ〉ネタだけで2時間もたすのは無理がある。そのため、本作は「リストラされたサラリーマンが沖縄でダラダラする映画」という感じになってしまった。
さて、沖縄出身だけあってニコ役の久米伸明の沖縄弁はうまい。また、キックボクサーの平良を演じた山本浩貴も、ボクシング経験があるだけあって、かなり様になっていた。正直、この2人をメインにし、リストラされたおっさんは〈薬味〉ぐらいにしておいたほうが良かったと思う。ところで、主演の山田辰夫って、大杉漣とキャラかぶってるよね〜(失笑)♪
《追記》『マブイの旅』の上映前に『電車』(原題「THE TRAIN」。監督&撮影:クタイバ・アル・ジャナービ。1999年、イラク=イギリス合作。モノクロ・スタンダード。モノラル。上映時間7分)という短編映画が上映された。これが本当に意味不明なシロモノ(苦笑)。なぜなら「電車を待っている人たちを撮っただけ」という内容だからだ(失笑)。これでOKなら、誰でも映画監督になれるよ(苦笑)。
●おすすめ対象
両作品(『マブイの旅』&『電車』)ともオススメしかねる……。
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●一言で言えば……
両作品(『マブイの旅』&『電車』)とも典型的なオナニー(=自己満足)映画。