■宣戦布告
2002年9月9日 丸の内東映(現:丸の内TOEI1)

 原作:麻生幾『宣戦布告』(講談社刊)。製作&脚本&監督:石侍露堂。プロデューサー:増田久雄&和田康作。製作担当:久家豊。監督補:崎田憲一。助監督:酒井直人。脚本:小松與志子。美術:福澤勝広。録音:中村淳。照明:大久保武志。編集:川島章正。キャスティング・プロデューサー:空閑由美子。スクリプター:中田秀子。音楽プロデューサー:石川光。音楽:礒金俊一&岩渕一真&二本柳一明&米村武。自衛隊アドバイザー:越康広。2001年、日本映画(製作:ウィル/製作協力:プルミエ・インターナショナル)。カラー・ビスタ。ドルビーSR。上映時間106分。2002年10月5日から全国松竹・東急系にて公開。チェーン・マスターは渋谷東急3(現:廃館)。配給:東映。興行収入成績:2億8000万円。
 出演者は以下の通り。内閣総理大臣である諸橋揆一郎(古谷一行)。在日から帰化した内閣総理大臣首席秘書官である寺崎秀一(杉本哲太)。防衛庁長官の山ノ内二郎(石田太郎)。外務大臣の小池政明(天田俊明)。防衛庁事務次官の土橋修三(鶴田忍)。警察庁警備局長の龍崎猛警視監(西田健)。警察庁長官の宇佐美一也(中田浩二)。外務省から出向してきた内閣総理大臣秘書官の村尾悟(河原崎建三)。福井県警本部警備部長の岡田史郎警視正(小野武彦)。北東人民共和国の偵察局大佐であるパク・アンリー(夏木マリ)。総務庁長官の櫻田吉成(財津一郎)。内閣総理大臣の夫人である諸橋晴江(多岐川裕美)。警視庁公安部の部長である船山光雄警視監(岡本富士太)。警視庁公安部外事第2課の課長である本間昭彦警部(深水三章)。陸上自衛隊第14普通科連隊の連隊長である前原真一(木之元亮)。福井県警本部の本部長である沢口誠一警視長(塩屋俊)。警視庁SAT第1小隊の隊長である堤孝保(田中実)。銀座クラブ「舞」のホステスである檜山由紀子(白島靖代)。パクの部下である李春植(池内万作)。内閣官房長官の篠塚義章(佐藤慶)。内閣情報調査室長の瀬川守良(夏八木勲)。自衛隊第2小銃小隊通信士である高桑(越康広)。
 200X年という設定だが、「大蔵省」や「総務庁」というセリフがあるので、2001年(平成13年)1月5日以前の話と判断できる。外敵制圧の為の自衛隊出動を巡る法解釈や、武器使用許可、射殺命令など、現在も論議を呼んでいるテーマが次々と登場するため、防衛庁から撮影協力を得ることができなかったそうだ。しかし、陸上自衛隊の迷彩服の下地を製造している業者にまで協力を断るよう通達していた状況を考えると、協力拒否どころか、「妨害」としか言いようがない。舞台挨拶で監督が泣いていたが、国家権力から、どれほどの嫌がらせを受けたのであろうか。ちなみに、この件に関して暗躍したと言われるのが、自民党の野中議員だ。野中は北朝鮮から金塊やら松茸やらを貰っているとウワサされた「売国奴(失笑)」として有名である。閑話休題。その為、自衛隊の車両を始め、迷彩服、鉄兜(ヘルメット)、小銃など装備一式に至るまで、全て自前で調達するはめになった。そこで、陸自仕様のジープや迷彩服などを所有しているミリタリーマニアに対して撮影の協力を求めたと聞く。それでも充分な装備を集めることが出来ず、国防産業とは無関係な所に戦闘服や200丁以上の銃器を特注。更に、1000万円をかけて実物大の潜水艦を建造したほか、総理官邸のセットに1000万円を投入したそうだ。撮影は2000年3月からスタートしていたが、完成まで1年4カ月を費やし、製作費は7億円と聞いている。
 お金をかけたと言えば、邦画では珍しいウエスカムを使用した空撮は見事だった。ちなみに、完成披露試写会には、石原慎太郎都知事やアルベルト・フジモリ元ペルー大統領も参加。但し、彼らが本作品を絶賛したかどうかは定かでない(苦笑)。
 さて、映画に関してだが、反撃できない状況で死んでいく日本人SAT隊員が、今際に妻子の写真を希望するシーンには涙を禁じ得なかった(号泣)。ちなみに、ゲリラ掃討作戦に対地ミサイルを装備した戦闘ヘリを使用することは、結構、効果的らしい。北の工作員がRPG−7を人間に向かって使用したのは、おかしいという意見もあるが、工作員に大した装備が無ければ、使用することも有り得るということだった。まあ、拙者だったら、北の工作員を掃討するべく現れたSATの装甲車を、待ち伏せしていた北の工作員にRPG−7を使わせて撃破させるが……(鬼畜)。破壊された装甲車の中から火ダルマになったSAT隊員が転げ出る(地獄)。慌てて散開するSAT隊員に対して、機関銃の一斉掃射(悪魔)。被弾して倒れるSAT隊員、そして、まともに対応できない県警本部を描写……という感じかな(ぉぃぉぃ)。それにしても、このような状況がリアルに起きないことを祈ることしか我々はできないのだろうか?

●おすすめ対象
 このような作品が日本映画として作られることが稀である。日本人なら絶対、鑑賞すべき!

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●一言で言えば……
 怪獣もヒーローも出てこない自衛隊アクション映画!?


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