1999年に東宝映画作品として製作され東宝邦画系で公開され大ヒットを記録した『催眠』(配給収入成績:6億5000万円)の続編。なぜか、東映製作作品として東映邦画系にて公開された。原作&脚本&出演:松岡圭祐。脚本:時中進。監督:麻生学。音楽:千住明。2000年、日本映画(製作:東映&小学館&小学館プロダクション)。カラー・ビスタ。上映時間100分。2000年6月10日より全国東映邦画系にて公開。チェーン・マスターは丸の内東映(現:丸の内TOEI1)。配給:東映。興行収入成績:1億9500万円。
2000年の日本が舞台。日本各地に突如、ミサイル攻撃が加えられる。ミサイルは全て在日米軍のミサイル基地から発射されたものだった。事件の真相を明らかにするべく、防衛長官の命を受けた航空自衛隊の仙道芳則空将(根津甚八)は、部下であるF−15J戦闘機のパイロットである岬美由紀二尉(水野美紀)と共に、横須賀にある在日米軍ミサイル指令室に乗り込む。そこには、頭に銃を突き付けて「ミドリの猿が世界を制す!!」と繰り返す男、西嶺徹哉(田口トモロヲ)が立てこもっていた。西嶺はミサイル発射コードを書換え、ミサイルの照準を日本の大都市全てに設定。心神喪失状態にある彼から変更したミサイルコードを聞き出すため、在日米軍は、国連職員であり、高名な心理カウンセラーである友里佐知子(黒木瞳)に応援を要請する。しかし、友里の説得も虚しく、西嶺は自分の頭を拳銃で撃ち抜いてしまった。そこで、友里はミサイルを停止させるべく、監視カメラに残された西嶺の表情の微妙な変化から変更されたコードを読み取ろうとする。彼女は、人が無意識のうちに行う些細な仕種などから人の心を読む「千里眼」という技術を持っているのだ。友里の活躍で第2の危機は回避される。友里に興味を持った岬は、友里が院長を務める東京晴海医療センターを訪れた。そこで、自分が刑事であると思い込んでいる精神病患者の蒲生誠(柳葉敏郎)に出会うが……。
麻生学の監督デビュー作と聞いていたので、それほど期待していなかったが、これがまた拾いモノであった。最初は荒唐無稽だと思っていたストーリーも、意外と有り得るので、国防関係者は観ておくべき。さて、この映画の見所は何と言っても、制服が似合う女優(?)水野美紀によるアクションだろう。最近『現実の続き夢の終わり』でアクション女優デビューを果たした彼女による『マトリックス』真っ青のワイヤーアクションは、本場香港アクションと比べても遜色の無い出来。「影武者(スタント)」を用いず、自分で全部やったと仰る水野嬢は、アクションができる女優として希有な存在。これからも良質の日本アクション映画を生み出すために頑張って欲しい。
また、黒木瞳演じる友里や水野美紀演じる岬による心理学知識の披露は、勉強になった気がして、これも楽しめた。「話しながら眉をいじる時は隠し事をしている」、「視線を左下に落とした時は不安を感じている」、「人が右上を見る時は過去の事を考えている時。遠くを見れば遠い過去の事を、近くを見れば近い過去の事を考えている」、「人が左上を見る時は誰かを思い出している時、見ている距離によって思い出している人との親密さが判る」等々……、ちょいと試したくなる(苦笑)。さらに、5択問題の正解の配置を心理学的に解明する場面も興味深かった。学生や受験生は必見か(失笑)!?
CGや演出など全体的に粗削りな感じは否めないが、勢いのある作品で好感が持てた。新人の積極的な起用で若返りが進めば、日本映画界も「斜陽」から脱出できるのではなかろうか。そう感じさせる作品だった。
●おすすめ対象
人の心が読めたらいいなあと思う人は必見!!
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●一言で言えば……
本格的クーデター・シミュレーション映画!?