マーヴィンとともに数々のデュエット曲を残したタミー・テレルの死。それによってこの時期の彼は自分の無力感と共に対人恐怖症に苛まれる日々を過ごすことになる。そんな折、ベトナムから彼の弟が帰ってくる。弟の経験した戦地での話を聞いた彼は「どうしてそんなに世の中には悲しみが多いのだろう」「自分になにが出来て、何をしなければならないのか・・・」と考える。そしてその考えを胸に抱きながら精神的障害を乗り越えた彼が行き着いた気持ち、それが彼にこのアルバムを作らせた。
よく社会的な問題をテーマにしたアルバムだと言われるけど、僕は「社会的な怒りや矛盾」というソリッドな気持ちよりも、「悲しみと愛情」・・・そういうリキッドな気持ちが彼の根っこにあると思う。だからこそ彼が書いた「愛が(を)降り注ぐ方法を考えよう」という歌詞にも説得力があるんだと思うし、怒りや矛盾からスタートした気持ちならこういう言葉や表現を選ばないと思うんだけどなぁ・・・・。
そういう普遍的な慈愛に満ちた盤、それがこのアルバムだしタイトル曲はベスト盤ではなく是非ともこの「アルバム1枚通して」ジックリ聴いてみてほしい。食べることや寝ること同様、人に必要なアルバムだし、曲だと僕は思うな。
|
|