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それでは、フロントページでお約束しておいた、質問にお答えしよう。 アンコール遺跡の中心にあるピラミッド(ジッグラト)は、アーリア人の神話の中の メール山の象徴である。ジッグラトの頂上が平らなのは、インドラ神がヴリトラ (悪竜)を退治して、山々の頂を切断し、胎内の水を噴出せしめ、河川を解放したこ との隠喩である。 アンコール遺跡の周壁はメール山を取り囲む7つの山脈であり、環濠はそれらの 山脈の間の湖である。遺跡の入り口が東にあるのは、東は太陽神であるインドラ の担当であるからである。太陽は勿論、東から昇る。アンコール・ワットの本当の 入り口が東にあると、私が考えるのはそういう理由からである。一般的にアン コール遺跡は東に入り口がある。アンコール・ワットの環濠を渡る道は東のほうが 西よりも幅が広く、実用的である。 タイのクメール遺跡もそうだが、遺跡の北東に貯水池を配するのは、これは月を 象徴しているのである。北東は月神であるソーマの担当であるからである。月は 水をたたえておく容器で、水が充満すると雨として降らせるので欠ける。ヴィシュヌ 神の足元から発した水流は月面を洗い、メール山上のブラフマー神の都に落ちる。 水流はメール山上で四つに分かれ、四方に向かって流れ、海に注ぐ。 このヴィシュヌ神も太陽の顕現である。アンコール遺跡はすなわち太陽神崇拝 の神殿だったのである。 アンコール・トムの北東の東バライ(貯水池)は月を象徴しており、一方、西バライ は海を象徴している。大海のある西方には水神ヴァルナが配されているからで ある。アンコール・トムの東にはシェムリアップ川が流れており、北東角が高度が 高く、南西角が低い。これは月から流れた水流がメール山に落ち、河となって海に 注ぐことをあらわしている。 すなわち、アンコール遺跡はインド・イラン神話の宇宙観を地上に具現したもので あったのである。すると、当たり前だ、アンコール遺跡はヒンドゥー遺跡なのだから、 というお叱りを受けそうだが、そうとも言えない、というのが私の意見である。 遺跡の祠堂の部分のシカラを取っ払った姿はジッグラトそのまま であるからである。シカラが何故、偽物かと断定するのか、というと、 ひどい崩壊状態にあるからである。 また、草が生えてきていることから、もともと強度が弱かった、という 推定が成り立つ。 それゆえ、シカラ部分は後世に付加されたものであると、私は考えたのである。 では、アーリア人の神話を持ち、かつジッグラトという建築物を作った文明とは、 何であろうか。 アーリア文明の起源はエジプト文明にあり、エジプト文明は、それに先行する 何らかの文明(アトランティス文明)の影響を受けたのではないか、というのが 私の所見である。 つまり、エジプト文明もインド文明もギリシャ文明も、みなアトランティス文明に 起源があるので、似たような文明を発達させたのではないか。 エジプトの神アメンは、ギリシャではゼウスになり、インドではインドラ になる。エジプトの神オシリスは、ギリシャではディオニュソスであり、 インドではシヴァと呼ばれた。同一の神を国によって別の名で呼んだに 過ぎないのである。 ということは、現在、歴史上知られている古代文明以前に、それに先行する 何らかの超古代文明の存在を仮定しても、不条理ではないはずである。 |
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