目指せ!!第二のAKIRA!!

 アニメ化を果たし、今ノッている作品だ。一時期はサンデーの後ろのほうまで下がってしまったのだが、第二部の派手な戦闘シーンの連続のおかげで何とか人気を盛り返した。原作はたかしげ氏ではなく、皆川氏ソロで書いている作品である。(原案協力は七月鏡一)
 主人公は変な腕をつけられた少年達。その腕を狙う変なエグリゴリという集団。皆川氏がソロで描いてはいるのだが、どうもスプリガンにかつて使われたネタが多い。(超振動装置、テレパシスト、ガイア説、つい最近登場したブルーのARMSなど)これはまだたかしげ氏から脱皮しきれていない証拠なのだろうか?それでも、スプリガンの二番煎じに終わらせないのが皆川氏の力なのだろう。

 スプリガンの主人公・御見苗優は自ら進んでスプリガンとなった。自分の周りいる人間を守りたいという気持ちもあっただろうが、それ以上に彼本来の冒険心が彼をスプリガンとなる決意をさせたのだろう。いわば、御見苗は自分で戦いの道を選んだのである。だが、「ARMS」の場合はちょっと事情が違う。主人公・高槻は普通の高校生だった。だが、ある日エグリゴリという謎の組織が目の前に現れ、高槻のARMSが発動したときから彼は「現実」を取り戻すために戦わざるを得なくなったのである。高槻以外の仲間、隼人、武士、恵も同様である。彼ら4人はARMSが産まれたときに移植されていたために産まれながら闘う運命を決定付けられた者達だ。彼らを客観的に見守ってきた者達(キースシリーズやブルーメン達、保護していた親達)からすれば高槻達4人は自分達の手の中でシナリオ通りに操つっていたにすぎない。だが、操られていた側(高槻達)にすれば自分の運命が自分以外の誰かによってすでに決められていたことを受け入れることなどは出来やしない。それに気づいたとき、高槻達の普通の高校生としての「現実」は音を立てて崩壊し始める。そして、愛するカツミが目の前で死んだことにより、高槻の「現実」は完全に崩壊する。いわば、「ARMS」は少年達が失われた「現実」を取り戻す話であろう。けっこうアメリカ人はこういった話が好きそうである。画もうけそうだし、CGを使ってクオリティの高い映画版を作ったらかなりアメリカでヒットすると思うのだが。AKIRA,攻殻機動隊に続いて欲しいものだ。

 この作品の魅力は先に述べたとおり、少年達の現実を取り戻す戦いっぷりなのだが、やはり皆川氏の画力の高さには驚嘆する。大友克弘氏を思い出させるような動きのある戦闘シーンが随所に見られる。アクションシーンにこれだけの「動き」をだせる漫画家はそうはいないだろう。よく、週刊でしかもほとんど休載なしにこのクオリティを保って描いていると感心してしまう。そして、よく練られたシナリオ。一巻から読みなおしても「あれっ?」と思うようなミスが無い。三流の漫画ではこれがよくある。それぞれのキャラクターに闘う理由を持たせ、一人一人を深く掘り下げているところも見事である。キャラクター一人一人が見事にたっており、彼らの感情が伝わってくるようだ。

 個人的には第1部が一番好きである。特にラストのジャバウォック発動のシーンは連載時に立ち読みをしてて鳥肌が立ったのを未だに覚えている。私の中ではあそこがARMSの面白さの絶頂期だったと思うのだが。次に感動したのはナイト、ホワイトラビットの覚醒だ。あのあたりまではよくまとまっていた。だが、4部にはいってからどうもダラダラ感が否めなくなってきた。人気が出始めたのもあるだろうが。ハッピーエンドに見せかけての現在の展開には非常に満足がいっている。どんなラストが待っているか楽しみである。


ARMSのストーリー

 高槻涼は進級したばかりの高校2年生で、幼馴染みのカツミと共に普通の高校生として生活していた。そんなある日クラスに高槻を狙う新宮隼人という謎の少年が転校してくる。隼人はARMSと呼ばれる謎の腕を持っていた。隼人は高槻を自分の両親の仇と勘違いし、高槻をつけ狙う。そして、両者が戦っている時に闘っていたとき「エグリゴリ」と呼ばれる謎の組織の刺客・クロウが現れる。クロウの狙いは高槻と隼人のARMSだった。そして、クロウと闘っているとき、高槻のARMSが発動する。その驚異的な力で爪を倒した涼は、同じ足のARMSをもつ武士を仲間に加え、エグリゴリから送られてくる刺客を倒していく。
 高槻達は自分達やARMS、エグリゴリのことをよく調べるためにエグリゴリに壊滅させられたという隼人が昔住んでいた村に行くこととなった。しかし、彼らがそこで見たものは驚愕の事実だった。高槻達はARMSを取り付けるために生み出された試験管ベイビーだったのだ。高槻達の現実がまさにこの瞬間音を立てて崩れたのである。さらに、そのときエグリゴリの空襲が始まった。次々と虫けらのように殺されていく村の住民達。高槻たちは彼らを守ろうと必死に戦うがまるで歯が立たない。そんな中、カツミが高槻の目の前で炎の中に消えた。その瞬間、高槻のARMSが真の姿を見せる・・・・。

 こんだけで精一杯です。読んだほうが早いし、わかりやすいです。


ARMSのデータ

著者 皆川良二(原案協力 七月鏡一)
連載期間 1997〜
掲載雑誌 週刊少年サンデーに現在連載中
出版社 小学館
巻数 現在20巻まで

ARMSと私の出会い

電車の少年サンデーの吊り革広告で「ARMS新連載開始」の文字を偶然見かけ、直感的に面白そうだなと思い、読んだのがきっかけ。そして、事実面白かった。 


ARMSの中古価格

現在、アニメでやっているために人気は急上昇中である。そのため、買取・販売価格は結構高い。300円から350円の値段ならば安いと思って買わなくてはならない。状態が悪いのでよければブックオフで1〜3巻くらいは時たま100円で売っている。