格闘漫画の異端児!!!

 グラップラー刃牙の続編として始まった『バキ』だが、グラップラー刃牙とバキには大きな違いがある。それは「武器」の使用。グラップラーの方では「武器を使用しないのがただ一つのルール」であったが、バキでは「ルールのが無いのがただ一つのルール」という何でもありの闘いになっている。たったそれだけのことだが、それによって戦闘表現の幅は数倍に広がった。グラップラー刃牙でも他の普通の格闘漫画とは一線を画したかなりの独特さが出ていたが、バキになってからはより一層その独特さが増した。バキシリーズ特有の”イカレっぷり”が武器使用解禁に伴い、数倍にも増している。そのイカレっぷりは”バカすぎ”とまで言えるまでに昇華されているのだ。

 現在、作者の板垣恵介がバキと同時連載中の”餓狼伝”も同じ格闘漫画だが、バキと比べるとはっきり言ってしょぼい。餓狼伝のほうが現実的な格闘にまだ近いからだろう。つまりはバキがあまりにも非現実的過ぎるのだ。グラップラー刃牙はまだギリギリで純粋な”格闘漫画”と呼ぶことが出来たかもしれないが、”バキ”はもう純粋な”格闘漫画”と呼べなくなった。なにせ素手の一撃で人を殺せるレベルにまで達してしまったのである。おまけに次々と強い奴らが出てきて、どちらかと言えばドラゴンボールのようなアクション漫画に近いかもしれない。かと言って、ドラゴンボールほど飛躍しすぎてはいないし、格闘漫画ほど現実的でもない、中途半端な位置に属する格闘漫画となってしまった。だが、それ故に作者の好き勝手にイカレた格闘シーンを描く事が可能になったのだろう。たとえば5巻で花山がスペックを殴るシーンに見開きページを3回も使い、それで1週分を消費している。(ゴリラーマンで全く同じ構成の部分がある。)さらに10巻でドリアンが殴られるシーンに5ページをも費やし、7巻では烈のトレーニングシーンに一週分を使っている。こんなバカなページの使い方は週刊少年誌ではそうそう出来ないだろう。少なくてもジャンプでは実現困難な表現方法だ。チャンピオンでだからこそ出来る事であり、板垣恵介であるからこそ出来るのであろう。そう考えると板垣恵介が自分の持ち味を生かし、自由に自分の表現が出来、活躍できる雑誌はそれ故に少なく、少年誌ではチャンピオンしかないだろうし、あとはヤング誌しか舞台が残っていないのではないだろうか?そういう意味でチャンピオンと言う雑誌は貴重である。


バキのストーリー

 地下闘技場・最大トーナメントから数ヶ月 あまりに巨大な暴力を持つゆえ監獄に閉じ込められていた闇の強者”最凶死刑囚”5人が「敗北を知りたい!!!」と言い残し同時に脱獄した!!目指すは東京!!目的は17歳少年格闘王・範馬バキ!!それに対抗し地下闘技場オーナー・徳川光成は地下闘技場戦士達からより実践的な戦士5人を選出。ここに表の格闘技界VS裏の格闘技界のバトルが始まった。

                                                                        ※1巻の裏表紙から引用部分あり


バキのデータ

著者 板垣 恵介
連載期間 1999年〜
掲載雑誌 週刊チャンピオンにて連載中
出版社 秋田書店
巻数 現在12巻まで発売中

バキの中古価格

 ついこの間までアニメ放送をしていたせいか、かなり高い。小さな古本屋などでは300円で売っているのが当たり前。大型の古本屋を回れば200円〜250円で売っている時もある。