古谷実の最高傑作!!

 ・・・と、私は思っている。全4巻という短い巻数だが、全13巻の「行け!稲中卓球部」と同等のギャグの面白さの濃さを持っているのだ。ページを開けば、必ず一つは笑えるところがある。これはある意味ギャグ漫画の理想体だと思う。例えば、漫☆画太郎の作品や浦安鉄筋家族などは一週間分のページを使って笑わせる作風である。ギャグというものはある意味で、特許的な所があり、言ってみれば、先に閃いたもの勝ち、先に書いたもの勝ちのような部分があるのだ。だから、1ページで何個も笑える部分を書くことは可能であろうが、それは結果的にギャグ漫画家自身で自分の首を絞めかねない行為なのだ。(いわゆるネタ切れを起こす。)そうして終わっていったギャグ漫画は数多いし、一気につまらなくなった漫画も多い。そのため、ギャグ漫画家が一つの作品をずーっと描き続けるというのは結構しんどいと思う。だから、面白いギャグ漫画ほど巻数は少ない。(マサルさん、幕張など)僕といっしょも4巻という短い巻数であり、この法則?に当てはまる。 

 そして、この漫画の良いところは、濃いギャグと稲中後期によく出てくるようになった”人生”のテーマが上手く融合している点である。稲中ではギャグの濃度の方が濃いし、グリーンヒルでは人生の濃度の方が濃いのだ。僕といっしょはこの中間地点に存在し、非常によいバランスを保っている。言うならば、「人生のためになるギャグ漫画」である。素晴らしき台詞たちのコーナーには、たくさんの僕といっしょの名台詞を載せてある。僕といっしょには、日常生活での応用力が強い、人生のためになるギャグが非常に多いからだ。これを読めば、大笑いしつつも自分の人生について深く考え直すことが出来る。


僕といっしょのストーリー

 先坂すぐ夫といく夫の兄弟は、どうしようもない義父から逃げるため、家出して東京に行くことにする。そして、上野で一人のシンナー中毒の少年・イトキンと出会う。東京の事を全く知らないすぐ夫といく夫はとりあえずイトキンの家に住まわせてもらうことになる。そこに男前の家出少年カズも加わり、奇妙な4人の家出ライフが始まった。


僕といっしょのデータ

著者 古谷 実 
連載期間 1997〜1998
掲載雑誌 週刊ヤングマガジン
出版社 講談社
巻数 全4巻

僕といっしょの中古価格

 ブックオフの100円コーナーでよく見かけるようになってきた。100円でこんなに面白い漫画が買えるなんてね。