「っつーか、ちゃんと最後まで描いてくれ!!!」 

 ヤングサンデー黄金期を支えた作品「デカスロン」の先生が描いた宇宙飛行士物語。今までの類似した漫画と違うのは、リアルさとSFさのミックス具合がほどよいところである。NASAやNASDAの宇宙飛行士の訓練の内容などをリアルに描いてあるかと思えば、一方で火星に存在する謎の物体テセラック(宇宙人?みたいな物)というちょい非科学的なものも描いている。
 宇宙に興味を持っている人ならば、文句なしに引かれる内容である。しかし、個性あるキャラクターも忘れてはならない。火星ミッション候補生達の個性あふれる面々がこの話を盛り上げる。しかし、主人公・度胸はそうした候補生達と違い、決して宇宙飛行士になれるほどの才能や能力があるわけではない。宇宙飛行士というのはあまりにも狭すぎる門である。英語、ロシア語を自在に話せなくてはいけないし、身体の健康さ、物理学、生物学、サバイバル技術、コンピューターの知識など一つでもできないことがあってはいけない。さらにこうした能力をもってしても、身体が重力に弱かったり、欠陥があったならばどんなに優秀でもなれないのである。
それにも関わらず、度胸だけで次々と試練を乗り越えていく度胸の姿は見ているだけで勇気が沸いてくる。自分も何か頑張れそうな気がしてくる。

 こうして第4巻で火星ミッション予備生となった度胸だが、ついに火星に行く事となる。謎の物体「テセラック」と主人公・度胸が遂にあいまみえる時が来た!!この瞬間を待っていた!!今までの3巻はあくまでこのための布石だったのだろう!!さぁ、どうなる!?といったところで物語りは突如終了する。こんな終わり方があってたまるか?あまりにも残酷過ぎる。っつーか、ちゃんと最後まで書いてくれ!!!

 あのまま続いていれば、だらだらとした展開になってしまったかもしれない。しかし、それでも読みたかった。確かにあそこで終わることは綺麗な終わり方だったのかもしれない。あとの展開は読者の想像でってことなのだろうか?だけど、それは無理!!なぜならテセラックという存在があまりにも高次元的すぎるから、イメージすら沸きません。


度胸星のストーリー 

 たぶん近未来、遂に有人ロケットが火星に到着する。新たな時代の幕開けに歓喜する人類。しかし、火星でクルー達を待っていたのは謎の高次元物体テセラックだった。宇宙船から降りた瞬間に連絡が途絶えてしまったクルー達を救出するため、NASAは民間からこの無謀なミッションをこなせる人材を募集する。その応募に主人公・三河度胸が募集することから話は始まる。度胸が火星に行くまでを描いた物語である。


度胸星のデータ

著者 山田 芳裕
連載期間 2000〜2001
掲載雑誌 週刊ヤングサンデー
出版社 小学館
巻数 全4巻

度胸星と私の出会い

拾ったヤングサンデーで連載をやっていたのを見たから。デカスロンは後半読んでいたので、とりあえず読んでみた。 


度胸星の中古価格

度胸星の中古価格は結構高い。隠れファンが多いのだろうか?近所の古本屋では一冊250円で買取をしている。買うとしたら300円〜350円と言ったところだろう。全4巻なのでちょっと捜せばすぐ集まるはずだ。