「権の四郎」の名前について

『殺した奴をまた殺す』
第18号(1996年冬号・1996年12月29日発行) 掲載
1998年8月30日改稿


 映画「必殺! 主水死す」を見て、ふと「権の四郎」の名前について思った事がある。
 「必殺仕掛人」#11/大奥女中殺し、「助け人走る」最終話/解散大始末、「必殺仕切人」#1/もしも大奥に古狸がいたら…において、それぞれの闇の仕事師たち(仕掛人&助け人&仕切人)は、狙う相手がいる大奥に潜入する為に、葛西衆(出ました!)から肥汲み船を借りている。
 また、「必殺仕事人X風雲竜虎編」最終話/主水ひとりぼっち…で、主水たちが江戸城から脱出した方法は、次作品の主役連・世直し三人組(この時点では、まだ「剣劇人」とは言えないだろう)が事前に用意したらしい肥汲み船の一隻を、勝手に拝借している。
 これらも、おそらく葛西衆から借りたものだろう。‥‥とすると、世直し三人組も葛西衆と何らかの繋がりを持っていたのか?「闇の仕事人・中村主水」の存在が、葛西衆の「ある人物」に伝わったのも、もしかしてこのルートかも知れない‥‥閑話休題。(必殺シリーズに数多く登場する「大奥モノ」を全て検証した訳ではないので、他の作品にも、葛西衆が登場していたかも知れないが、現在のところ私が確認できているのは、上記の物だけである)
 これからは私の勝手な推測となるが‥‥(自慢するようだが、資料的な裏付けは全くない。えっへん!‥‥て、自慢できる事かい!)。「仕掛人」と「仕切人」で口にされる葛西衆の元締の名前が、共に「権左衛門」となっている。これから考えると、葛西衆の元締となる人物は、相撲のしこ名・落語や歌舞伎の襲名の如く、代々「権左衛門」と名乗るのではないか?
 主水を殺しそこなった闇の仕事師−通称・三日月の清吉が、如何にして葛西衆の一員となったかは不明だが‥‥。葛西衆の元締・権左衛門の強力なる側近にまで上り詰め、遂にその地位を引き継いだ清吉は、それまで使っていた通り名(偽名?)の「四郎」から、「四郎・権左衛門」を名乗るようになる。それを略して、「権(左衛門)の四郎」と自称するようになった。
 この「仮説」。皆さんはどう思われますか?


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