●拳法に極意、奥義は存在するのか?
今回は久しぶりに今思っていることを書いてみようかと思います。
私は今まで少林寺拳法を大学で4年間、社会人になって約3年間ほどやってきました。94年からですから実に7年目。
しかし、この半年間は今まで練習した期間と比べものにならないほど内容の濃いものだったと思います。
●少林寺拳法の演武は実際の動きと違うからとても使えない
●乱捕りで守者、攻者と分けてやっても結局は双方攻撃となって強い奴が勝つので意味ない
●昔は乱捕りで強かったという先生でも、もう年をとれば体力も衰えて若いフルコン系の人には勝てない。結局はジェロム・レ・バンナのようにパワーとスピードと体力だ。
以前の私は上記のような考え方でした。しかし、少林寺拳法本部HPのデジコミで知り合った明竜さんとの練習をきっかけに少林寺拳法に対する考え方が180°変わりました。「目から鱗」とはこのことで、今までの常識がまったく覆されてしまったのです。明竜さんに飲みに誘ってもらったりするうちに、研究熱心な先生方と出会うこともでき、拳法の本当のすごさ、おもしろさ、奥深さというのを知ることができました。デジコミ有志でのe-技術交流会も2回実施されましたが、回を追うごとに人の輪がひろまっていくのでわくわくしてきます。「これも法縁だよ」という言葉をある先生が言われましたが、この「法縁」を大事にしていきたいものです。
最近、明竜さんや色々な方と練習するうちに、今まで自分がやってきた少林寺拳法がすべてではないということが分かってきました。非効率的な身体の使い方、非実用的な技術、無意味な練習、カタチにこだわりすぎた演武などで、行き詰まっている人は多いのではないでしょうか?
立ち方、構え方、突き方、蹴り方、受け方、間合い、タイミングなどなど〜すべてにそうでなければならない意味があります。半年前ならば、スピードと格好だけの演武を観て上手いなあと感動していたのですが、最近は目だけは肥えてきて嘘の動きが見分けられるようになってきました。本物ばかりを観ていると偽物が分かるようになるといいますが、それと同じだと思います。たとえ本部の先生、武専の先生であっても必ずしも全員の先生が正しい動きをしているとは限りません。言うことを鵜呑みにするとすごく遠回りをする危険もあるということです。古いから、段位が上の先生だからといって全部信用してしまうのでなく、自分の目を信じて自分の身体で検証しながらやるしかありません。
ただ、「分かるのとできるのは違う」というのが辛いところ。私自身、偉そうに書いてますが全然正しい動きができてません。(できるようになってから書け!と言われそうですが) 今まで自分がやってきた拳法の固定観念を一反全部捨てて、一からやり直しの状況です。しかし、修行の目指すところ、向かうべき方向はしっかりと見えてきました。やるなら本物の技術を身につけたいですから、いい先生に出会えた私はラッキーです。後輩には少しずつ自分ができるようになったところから伝えていきたいと思います。「先輩、昔言うてたことと違いますやん!」と言われるかもしれませんが(^_^;)
やはり、本物の技術を体感することなしに、いくら自分勝手に創造して練習しても一生できないことってあります。正しくない練習に貴重な時間をかけてしまうと、逆に悪い癖がついてしまって修正しにくくなる可能性の方が高いでしょう。大学時代に先輩が「少林寺拳法の奥義って何か知っているか?やせ我慢や!しんどくてもしんどくないフリをして後輩に弱みをみせないことや!」と言ってたのを思い出しますが、どうやら少林寺拳法に限らず、武道・武術に極意、奥義というものは現実に存在するようです。
「武道の術理、奥義というのは紐解いていくとみんな1つのところへ繋がっている。塩田剛三→植芝盛平→武田惣角というように。その術理に触れたことのない人がいくら山へ籠もって修行を積んだからといって達人になれるはずはない。良師は三年かけても探せというのはそういうこと。」とある人は言います。年寄りの達人が若くてでっかい人をいとも簡単にぶん投げるとか、攻撃しようと思ったときにはもう反撃が終わっている(北斗の拳のお前はもう死んでいる状態!?)とかいうのもあながち作り話ではなさそうです。マニアックな世界ですが、どうやら私はどっぷりと拳法の魅力にとりつかれてしまったようです(^^)
月刊少林寺拳法で山崎先生が「死んで立っている人が多い」と言われていましたが、この意味も最近理解できるようになりました。おそらく山崎先生のいう「立っている」状態というのは重心がしっかりと降りている状態をいうのだと思います。後から人が持ち上げようとしても持ち上がらない状態。リラックスして居着いていないニュートラルな立ち方です。
今は立ち方、歩き方からやり直しです。そうなると四六時中稽古なので、一生退屈せずに済みそうです。
【最終更新日:2001年4月25日】