倫太郎さんが語る!開祖の思い出



RONIN会の「あっという間道場三重合宿」で、あの灰谷健次郎さんの「天の瞳」のモデルになった、実物の倫太郎さんに会うことができました。(ちなみに本名は倫太郎とちゃいますよ)

初対面にもかかわらず、その場にいた人全員を話術でグイグイと惹き込んでしまい、朝の4時まで倫太郎さんの独演会となったのですが、そのときに話していただいた開祖の思い出がめっちゃおもしろかったので、みなさんにもご紹介したいと思います。



★エピソードT 開祖にいたずらしようとする

開祖が部屋で仕事をしているときに、そお〜っと後から忍び寄ってスーパーボールを投げつけてやろうとしたところ、すっと振り向いて「無駄」と言われた。あきらめて部屋を出るフリをしてボールを投げつけてやろうと振りかえるとまだ開祖はじっとこちらを見ていた。普通の人なら、気づかれて帰るフリして油断したところを投げつけたらだいたいひっかかるのに、このじじいはただものではないと思った。



★エピソードU 開祖を困らせる

開祖が死んだ後にテープで法話など聞いて、「こんなに厳しいことを言うてたのか」と思ったが、子供には本当に優しかった。厳しいこと言われたことはほとんどなかった。「拳法は楽しんでやれ、道楽でやれ」とよく言っていた。「じじい〜!」と蹴っていっても、「まだまだ〜」と受けてられたものだ。部屋でわぁわぁ騒いで走りまわっていたら、開祖が「おい!頼むからもうちょっと静かにしてくれい」と言ったのを、そこに来ていた客人が「少林寺拳法の開祖ともあろう人が子供に頼みごとはいけません」と言うと開祖が「そうか〜」とうなっていた。



★エピソードV 八方目について

「いいか、八方目ができるようになると、八方耳ができるようになる、八方耳ができるようになると八方口ができるようになる、八方口ができるようになると八方鼻ができるようになる。鼻の効く人間になれよ。」とよく言ってた。八方耳というのは、色んな人の話を同時に聞いても瞬時に理解できること、八方口は大勢の人の前で自分の思いが話せること、八方鼻はこいつは胡散臭いと察することができること。少林寺拳法は八方目ができれば日常生活に活かせる。察する能力が大事。拳法を日常生活に活かさなかったら意味がない。開祖はよく『心に卍やぞ』と言っていた。「心に卍って何や?ハートマークの代わりに卍マークってことか?」とか当時子供のときは言うてたけど、心に卍があれば拳法やってなくてもいつでも拳士や。相手の気持ちを察する能力が身についたのは拳法やってたおかげや。



この他にもおもしろ話が盛りだくさんでした。倫太郎さんは小説以上のすごい人物でビックリしました。
開祖に触れることができた最後の世代だとのことで、非常に羨ましかったです。「心に卍」「察する」というのが印象に残りました。