●技はマジックと同じ
色々と知れば知るほど、少林寺拳法に限らず、武術・武道の技というのはある意味、マジック・手品と同じだなと最近思います。
マジックにタネと仕掛けがあるように、武道、武術の技にもタネと仕掛けがあります。
いわゆる、秘伝、極意、術理、コツと呼ばれるものですね。これは各流派に関係なく、かなり共通点があるように思います。同じ人間がやることなので当然と言えば当然です。e研でやっている攻撃線などはまさにそれですね。
簡単なマジックであれば、タネを知れば誰でもできるように、簡単な技であればタネを知れば誰でもできます。逆に言えば、タネを知らないと(タネに気づかないと)一生できません。
マジックの世界にミスターマリックのような超一流のプロマジシャンが存在するように、武道、武術の世界にも開祖宗道臣先生や、塩田剛三先生、上原清吉先生のようなすごい人達が存在します。
タネを知らない状態で技を見せられたときはどうやっているか全く分かりませんから、「すごい!信じられない!達人だ!」と思ってしまいます。でも、タネが分かると「なぁ〜んだ」「ああ、あれはああやってるのね」となってきます。
しかし、タネを知っても下手糞なマジックを見せれば、鋭い人、タネを知っている人にはどうやっているか簡単にバレてしまうように、武道、武術の技も例えタネを知ったとしても、自分が未熟であればなかなか思うように掛かりませんし、相手に技の動作・形や、タネを知られているとかかりにくいです。「知っているのと、できるのとは違う」という奴ですが、何はともあれタネ(術理)を知ることが先です。
今まで、武術、武道の世界というのは非常に秘密性が高く、秘伝や極意と呼ばれるものは一子相伝で、内弟子のごく一部の人しか知ることができませんでした。これは達人が達人の地位を守るため?組織を守るため?お金のため?他流派に負けないため?弟子の教育のため?理由は色々とあるのでしょう。
しかし、これからの時代は違います。武術セミナーやビデオに加えて、インターネットのおかげであらゆる情報が開示されてきています。アンテナの鋭い人ならいくらでも知識を得ることができるし、自ら出向いていけば、術理を知っててできる人に直接教えてもらうことによって短期間で飛躍的に上達することが可能になりました。技術のできる、できないには肩書き、修行年数、流派は関係ありませんから、今までいい加減な技術で誤魔化してきたようなところは淘汰されて、本物だけが残っていくように思います。
少林寺拳法の初版教範に開祖ははっきりとこう書いています。「拳法は極意と秘伝ばかりで構成されている」「老若男女を問わず誰でも習得し得る」「短期間の修行で大なる効果が得られる」「弱い力で強敵を苦もなく制することができる」etc・・・
でも、開祖が知っていた極意、秘伝の部分は現在の演武競技大会中心の少林寺拳法にはほとんど伝わっていないように思います。少林寺拳法が達人をつくるのが目的ではなかったから敢えて伝えなかったのか?急速に組織が大きくなってしまったからとても伝えきれなかったのか?
真相は分かりませんが、タネ(術理)を知ってる人、できる人が回りにいない場合は、自ら探し出して、自ら出向いていって体感して、自ら検証していくしかないと思います。先生からただ受身で教わるだけでは絶対に上手くなりません。また、本を読んだり、ビデオを見るだけでできるようになったら誰も苦労はしません。
少林寺拳法の組織の中でも、ネット上で知り合った人達が道場の垣根を越えて集まって研究しあうというオフ研が全国各地で行われています。この勢いはもう誰も止めることができないでしょう。やっぱり、みんな技のタネ(術理)が知りたいし、自分自身ができるようになりたいですからね。
@ 技のタネ(術理)を知り、実際に体感して学ぶ
A 先ずは自分自身ができるようになる
B 回りの仲間にもタネを教えてできるようにしてあげる
C 相性の良い練習相手を見つけて、互いに技の精度をあげていく
D おもろい術理をエサ?にしてどんどん練習仲間が増える
E ますます拳法が面白くなる
これが一番近道かつ楽しい拳法の修行方法のように思います。
下手なりにも先ずは自分自身ができるようになってからが本当の修行なんじゃないかと思います。術理を知らずして、また知ろうとせずにただ闇雲に練習時間だけを増やしても効果は薄いし、限界があるように思います。
達人と呼ばれる人達はみんなが知らないことをいっぱい知っていて、その上で質の良い稽古を地道に重ねてきたから達人になれたのだと思います。僕はそれが最終目的ではないにしても、将来は達人と呼ばれる人になりたいです。そして、自分だけが達人になるのでなくて、ついでに自分の回りもみんな達人にしてしまおうと思います(^^)先生だけができて、弟子はできないというのでなく、正しく修行すれば誰でもできる技でないと開祖が言ったことが嘘になりますからね。少林寺拳法の達人=人生の達人のはずです。達人目指して漸々修学です。