★相手と自分をつなげる技術


 最近、改めて気づいたは、当たり前のことですが「身体のできている人は崩れにくい」ということです。操体の講習会に来ていた拳法仲間の友人の手首を持って崩そうとしたとき、なかなか崩れませんでした。なぜかな?とよくよく観察してみると、すごくいい感じで「立ち」ができているわけです。肩の力が抜け、地球と一体となっており、すごく安定して落ちている状態なんですね。本人も「今日はすごく調子がよく立ててるんですよ。毎日屈伸運動しながら重たい本持ってるからですかね〜」と言ってました。「ああ〜こりゃかからんわ」と納得したのでした。

本部が柔法ビデオで紹介した「崩し、落とし、外し」も相手が本気で攻撃してくれないとなかなかかかりません。本気で攻撃すること=重心の移動が起こること=自らの体勢を崩すことだからです。そこの隙を利用するのが武術の技です。ですから、攻撃意識がなく、ただ立っているだけの相手を仕掛け技で崩して投げるというのはまた一つ難しくなります。身体ができていない人は触れただけで崩れてくれるので簡単に投げれます。特にいまどきの大学生拳士は身体ができていないのでポンポン投げられる。ここで自分は上手いと思ったら大間違いで、相手によっては全くかからなかったりするわけです。

身体ができている人は根が生えた海草のように揺らぐことができるのでなかなか崩れません。また、肩から先を脱力して胴体と切り離してしまえば、いくら手首をこねても柔法はかかりません。そこで相手と自分をつなげるための技術が必要となります。

瞬間的に押したり引いたりして自ら「流れ」をつくり、それに反応させて捕る
目打ち、金的、手刀などで居つかせ、つなげて捕る
相手が気づかないぐらいの微妙な触れで崩して捕る

 などなど色んな方法があります。これらを複合させるとより効果的でしょう。一番ポピュラーで簡単な方法はやはり、目打ち、金的です。しかし、開祖が残してくれた最も有効なこの最後の手段を封印して柔法を練習することにより、また違った技術力がついてくるのです。