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a b c d 沼レ コード 2005ぉぉぉぉぉおおおお |
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(1)婦女暴行事件 あたしは昨日犯された。 学校帰りの公園での出来事で、男数人にまわされた。 穴という穴ふさがれた。 「私は、姫子。確かに、見た目は軽そうな女だけど、あっ、軽そうって言うのは頭が悪いって意味じゃないからね。そこのところは、勘違いしないでね。姫子軽そうに見えても見えても結構固いのよ。証拠は姫子が処女だって事からも分かるでしょ?17にもなってまだなのって、姫子のまわりじゃ誰もいないもの。姫子が通ってる学校。どこだか知ってる?聖アリアナ学園よ。え?知らない?あっきれた・・・あなたも田舎モノね。い〜わ。姫子が教えてあげる。そこはね、ここら辺じゃ一番頭のいい高校なの。偏差値だって60以上あるんだから。バカにはいけないのよ。そう言えば、昔、木魚って言うグループがMCの度に『バカは帰れ』って言ってたわね。もし姫子がそこに居たって姫子は絶対に帰らなかったわ。だって、姫子は、バカじゃないもの。バカって言うのは、股開いてでも男と一緒に居たがる不潔な女の事を言うの。そう言えばさぁ、ファック隊って知ってる?バンドマンとエッチするために追っかけしてる女の事を言うんだって。ホントバカみたい。姫子は、本当に愛する人としか絶対しないって決めてるもん。・・・・・・・・実はね、姫子、今好きな人がいるの。その人になら姫子を全部あげてもいいって思うくらい好きなの。今すぐ、山口百恵の『ひと夏の経験』を実行したって後悔はないわ。そのくらい好きなの。それで、私、今日告白することに決めたの。生まれて初めての事で、ちょードキドキしてるのが分かる。こんな時、女の子ってどう言ったらいいの?男の人の場合は、何て言ってくれるの?姫子、ホントに何にも分からなくて・・・。そこで昨日の夜、一生懸命考えて手紙を書いたわ。夜中に書くと内容が恥ずかしくなるって言うのは本当ね。こんな文章が姫子からでてくるなんて、まだ信じられない。でも、このまま渡すことにするのよ。うまくしゃべれないから、手紙を渡すの。あ〜姫子ってなんて奥ゆかしいのかしら。ずーっと前に読んだ本に、男の人は、まず女の子の唇を見るって書いてあったから、今日、生まれて初めて口紅をひいてみたの。もちろん私は持ってないから、お母さんのものをこっそり借りたんだけどね。化粧で女は変わるのよ。きっとあの人も、姫子のことを好きになってくれる。今日の姫子は、いつもと違うもの。姫子は、知ってるんだから。あの人は、いつもこの公園を通り抜けて家に帰るって事をね。お願いだから、一人できてね。姫子一生のお願い。そしたら、姫子の気持ちが書いてあるこの手紙を渡すの。・・・お願い早く来て。姫子、もうドキドキして他界しそうよ。」 このとき、姫子の後ろにはすでに数人の男達が立っていた。男達は、その容姿からすでに、まともであるとは言い難いことは確実だったが、しかし、姫子は気が付かなかった。不意に、その中の一人の男が姫子に言葉を投げかけた。 「何をブツブツ言っているんだい?」 ハッとして振り向いた姫子は、やっと気付いた。そして同時に後悔した。こんなにたくさんの男達に囲まれるまで気が付かなかった自分に。姫子はこれから起こるであろう考え得る最悪の状況を考えた。おそらく現実は、まだその上を行く事を想像しながら。 「・・・いや・・・」 「は?なにが、いやなんだい?別にオレたちは、そんな悪いヤツじゃないんだけどなぁ・・・なぁ?」 「あぁ、そうそう。むしろ体にはいいことなんだし。」 姫子は、自分の想像が当たっていることを確認し、そして、絶望した。無意識のうちに、スカートから出た足がふるえた。それは、ひざ同士がぶつかり合うほどだった。 「おい。この子震えてるぜ。」 「そりゃあ、かわいそうだ。疲れてたんだな。さぁ、こっち来ておねんねしましょうね〜」 そう言うと、男達は気が狂ったように笑った。 気が付いたら、家のベットに寝ていた。だが、体には明らかに異常があった。自分に起こったことの全てが真実であることは疑いようもない事だった。 「姫子・・・汚れちゃった・・・」 姫子はそれだけ言うと、止めどなく溢れてくる涙でひとしきり泣き続けた。 どれほどの時間泣き続けたのか。今の姫子には、知覚することが出来ない時間がいつまでも流れていた。 翌日、何事も無かったかのように振る舞い、学校へ行かなければならなかった。姫子は、自分に起こったことを人に話すことが出来なかった。ひとつは、まだ信じたくないからだ。口にして、人に話すことで自分で認めたことになるのが怖かったとも言えるだろう。もうひとつは、事実を知った周囲が同情の目で自分を見ることを恐れたからだ。その目は、今の姫子にとって恥辱以外の何ものでもなかった。 姫子は、何事もなかったかのように学校へ向かった。しかし、その足取りはいつもとは違っていた。 「すれ違う男全員怖い。」 「みんな姫子を見てる。」 「みんな姫子のことを狙ってる。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「犯される。」 「この世の男が怖い」 翌日から、姫子は家を出なくなった。誰が何と言おうとも、姫子は決して自分の部屋から出ようともしなかった。そして、前述に理由からそのわけを誰にも話さなかった。両親は、ほとほと困り果てたがそれでも、わけを知らない以上どうすることも出来なかった。 姫子が部屋にこもり始めて1ヶ月が経とうという頃、姫子の部屋のドアが音もなく開いた。 そこに立っていたのは、薄汚れた一人の男で、手には「食べているのか名前なのかとにかく正義の味方。」と赤い糸で刺繍された白い旗を持っていた。 3月23日 完成 |
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(2)後天性脳内妄想癖症候群 今、バクヲの前に一人の少女が座っている。少女とは、彼女の17歳という年齢等を配慮しての呼び方であり、それを除くのであれば、おおよそ少女とは言い難い風貌をしていた。数ヶ月間とかしていないであろうぼさぼさの髪。睡眠不足のためドス黒く変色した顔。シンナーの吸い過ぎで前歯の無くなった口。どこを見ているのかすら分からないうつろな目。部屋から出ず動かないために筋肉が無くなり、骨が曲がり始め、奇形化した全身。その全てが、誰もが容易に想像できる少女とは遠くかけ離れていた。 少女は名を遠野姫子と言った。 彼女は、あるひとつの病におかされていた。 その病気は、新世界になり、誰もが平和に暮らす中において突如として現れた。そして、なぜか発症するのは決まって、10代後半から30歳くらいまでの女性だった。また、統計学上の観点から言うと、その発生する女性の多くは、幼い頃から大切に育てられたいわばエリート女性だった。 病名「後天性脳内妄想癖症候群」。 その症状は、ある日、急に部屋の中に閉じこもり、人との接触を断ち、一人妄想にふけりながら自慰行為に没頭するというもので、次第次第に体は衰弱していき、快感物質の異常な分泌によって脳が急激に縮小、最後には廃人になってしまうと言う恐ろしいものだ。その女性達の抱く妄想の多くが、自らがレイプされる状景であることから通称「レイ=プレイ症候群」とも呼ばれている。 姫子は、すでに「レイ=プレイ症候群」を発症してから8ヶ月が経過していた。 バクヲは、この「レイ=プレイ症候群」治療の第一人者として新世界でもすでに名が知れ渡っていた。それは、発症者が見る妄想を「実食」によって消し去ることが出来るからだ。バクヲの治療は、100%の成功率であり、もはや、世界中にバクヲを渇望する「レイ=プレイ症候群」発症者がいた。 例えば、こんな経験があった。生まれたときから病気がちでズーッと病院で過ごしてきた一人の少女のところへ、ある日白馬の王子様が病室に現れて、彼女を病室から連れ出してくれる。「次の月の見えないくらい夜、僕たちは結ばれよう。」そう約束した男を信じ、少女はその日を待ちわびた。その月の新月の夜。少女は、やつれた体とは不釣り合いな化粧を顔に施し、小さな胸をときめかせながら男を待った。しかし、やってきたのは見たことも数人の男達で、少女は次々と犯され、そのショックで息を引き取った。バクヲが実食したのはそんな夢だった。月夜の下、ベンチでの自慰行為の最中死んだ少女は、後に「レイ=プレイ症候群」におかされていたことが判明した。少女は、小児ガンによって余命半年と宣告され、それでも生理のくる自分の体の不条理に耐えられなかったのだ。少女は世界で最初の「レイ=プレイ症候群」と診断された。 姫子の両親は、発症後、すぐにバクヲによる実食を依頼したが、8ヶ月を待たされたわけである。すでに、手遅れであることは誰の目にも明らかだった。この少女を「レイ=プレイ症候群」から救っても、この体では、まともな生活をすることは出来ないであろう事は、誰の目にも明らかだった。バクヲはその事実を痛感し、ひどく悲しい気持ちになった。なぜなら、バクヲは自らが正義の味方であるという絶対の自信を持っていたからだ。また罪もない少女が一人、その人生を終えていくことになる。それは、バクヲにとっても悲しいことだった。 実食は、ほんの1時間ほどで終わり、その後しばらくして遠野姫子は静かに息を引き取った。 まだ現在の言の葉も存在しない旧世界にも「レイ=プレイ症候群」は存在した。そして、旧世界でもバクヲは、同じようにもてはやされた。なぜ、「レイ=プレイ症候群」が発症するのか。それは誰にも分からない。もちろんバクヲにも分かるはずがなかった。バクヲに出来ることは、夢、希望を糧に生きることだけである。 一人の名も知られていないような学者がある仮説を提示した。その仮説を要約して記述することで、この章を終えることにする。 人類は、夢、希望を持たなくなった。それは、多くが実生活と密接な関わりを持っている。今、人類が生きているのは、犬畜生と同じく本能のままである。生きるために、子孫を残すために今日を存在している。しかし、現在までに形成された社会は、その人類の生き方に対応するだけの変化を見せてはいない。つまりは、男女における性欲は本能の上でのみ存在するが、それでも、社会は、服を着飾り、自分をよりよく見せよう、良い異性と巡り会おうとする欲の方向へ作られている。そのギャップに苦しむことが、「レイ=プレイ症候群」が発症する原因ではないのだろうか。妊娠適齢期の女性にのみ発症するという事実も、子孫を残すための本能的な性欲と社会的に制限された別ベクトルの欲との間に埋もれる女性特有の心理からだと考えれば、全ては合理的にまとめることが出来る。どちらが、本来の人類としての正しい生き方かは今現在では、分からないが、現文明が進んで行く道の最後に答えはあるのではないだろうか。 3月25日 完成 |