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沼レ コード 2005ぉぉぉぉぉおおおお


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  嘘つきロンリーウルフ「ジャック=デマ」

 以下は最後の夢を持った人類「ジャック=デマ」が、生前書き残した書記である。
 「夢は叶う
  夢は叶う
  だから走れ
  だから走れ
  いつか叶う
  いつか叶う
  諦めるな
  諦めるな
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  ウソです。
  この世には、絶対的才能の差があります。
  ロバート・フィリップと円広志は同じですか
  モーツァルトと浪速のモーツァルトは同じですか
  手塚治虫と杉作J太郎は同じですか
  そろそろ気が付くべきではないのですか
  叶わないから夢なんです」

 この書記には、いくつかの謎がある。しかし、その中でも最大の謎は「ジャック=デマ」の心境が如実に変化を示している点である。この変化ゆえ、「ジャック=デマ」は現在では「嘘つきロンリーウルフ」と通称されている。
 新世界において、絶対的に存在しないもの。それは夢。今や、人類全てが夢とはいったい何なのか分かっていない。かつて世界にあった多くの書物から推測し、協議を重ねた結果、夢とは「レイ=プレイ症候群」に代表されるような、病的な妄想を宗教的に昇華させた呼び名であると言うのが、現在の定説である。
 だとしたら、この「ジャック=デマ」の書記との間に矛盾が生じてくる。
 「ジャック=デマ」が夢を持っていた頃に書かれたであろうと推測されている書記の前半、彼は夢を奨励しているように読める。それは、現在、病的とされている妄想にはあてはまらないのだ。
 現在の解釈はこうである。
 前半部分は、宗教的を狂信的に信仰していた「ジャック=デマ」が、妄想を夢として神格化するために記述したものであり、後半部分は、信仰をやめた「ジャック=デマ」の本音が記されたものだというのだ。
 もちろん、この解釈にも多くの矛盾点がある。しかし、学者においてもあまねく全ての人間と同じく欲を持ち合わせていない。もちろん探求欲も含めてだ。これ以上に、この書記が議論されることはなかった。そして、忘れ去られていった。
 これは、この書記にだけ言えるものではなかった。全てが万事、当てはまってることだ。それは、すなわち進化の拒否である。21世紀、人類の文明は頂点にあり、それ以上の発展はなかった。
 世界における文明的時間は停止した。
 キングクリムゾンが歌う。「21世紀の精神異常者」を。それは、現在の世界を示す、文学的世界だったのかもしれない。
3月29日 完成


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