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沼レ コード 2005ぉぉぉぉぉおおおお


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  高校一年生 (3)〜黒崎香奈〜

 絶望に打ちひしがれた局長の足取りは重い。「女」と言うものへの 強烈な不信感。これから行こうとしている場所は、その「女」しかいない所。
 すでに局長の心の中からは「ハーレム」と言う言葉は消えていた。

 部活の説明があった日。「守山明美」と名乗った部長は、部活動について こう説明した。
 「今、演劇部は〜人手が足りなくて困って・・・ます。え〜と・・・でも、 今年は沢山の人が来てくれたみたいだから、嬉しくて・・・え〜と・・・ 男子も来てくれたので・・・劇の幅も広がります。え〜と・・・練習は、 月・水・金の週3日で、体育館でやってます。え〜と・・・あっ。練習内容。 エッと・・・練習内容は、体育館裏で発声したり・・・ステージでストレッチと、 あと読み合わせ。今やってるのは・・・『すてふぁにー』だよね?」
少し不安そうにおそらく先輩だろう人達の方に視線を送った。
「そうそう」
少し大柄な女の子が答える
「・・・とかをやってます。今週はいいので、来週からエッと・・・学校終わったら 体育館に来てください。えっと・・・今から配る紙に、名前とクラスを書いてください。」
そう言うと紙を回し始めた。

 今考えるとあの紙が入部希望用紙だったのか・・・もう戻れない。局長は そんな事を考えながら、タクヤ達との待ち合わせ場所に向かった。
 そこにはすでにタクヤとムラヤンがいて「ウソ?まぢで?」とか 「オレ太ってたわ〜」とか話している。多分昨日の身体計測の事でも話しているの だろう。タクヤが局長に気がつき「遅いわ〜」と声をかけた。
 しばらくして、ウルオが来たので4人でドキドキしながら体育館へ、不安と期待を 胸にステージへの扉を開けた。
 ・・・また誰もいなかった。
「コレってさぁ〜発声言うのとかしに行ったんちゃん?」
タクヤが言った。なるほどと頷いた後の3人はタクヤの後について体育館の裏へ。
 「た〜て〜ち〜つ〜て〜と〜た〜と〜。」
電車の通る線路に向かって並んだ数人の女の子たちが、線路に向かって 叫んでいる。酷く奇妙な光景が目に飛び込んできた。
「オイなんかやんじょるぞ。」
4人はテンションが上がっていくのを感じつつ、少しずつ近づいていった。
局長達に一人の女の子が気がついた。
「あ。部長。部長来たよ〜」
その子は局長達に近づきながら言った。
「あ〜〜・・・エッと。ごめんなさい。来るのが遅かったから先に始めてたの。」
部長がそう言ってから
「香奈ちゃんも戻って。え・・・と、じゃあ、皆で並んで・・・私が言うように 真似していってみてね」
とだけ言った
「は〜い」
「香奈」と呼ばれたその女の子はそう言って列に戻った。局長達も訳も分からず その列の最後尾に4人並び、「あえいうえおあおかけきくけこかこさせしすせそさそ・・・」 と言う謎の呪文を部長に続いて叫んでいた。
 一通り終わると最後に「ちょうおん」と言い「あ〜〜〜〜〜〜〜」と息の続く限り 叫んでから体育館の中のステージに戻った。
 「何してたの?」
ウルオが不思議そうにタクヤに聞いた。しかし、タクヤに分かるはずも無く。ただ「さ〜」 とだけ言って首を横に振った。その様子を見ていた一人の女の子が局長達の方に寄って来て ぺこりと頭を下げて言った。
「ね〜ね〜。皆、一年生だよね。始めまして。黒崎香奈です。よろしくお願いします。」
 局長にとっておそらく高校に入って初めてまともに女の子にあいさつされた瞬間だった。
「あ・・・どうも・・・」
局長がもごもごしているのを割ってタクヤが
「浦沢タクヤです。一年です。よろしくお願いします。」
と言った。続いて
「村山です・・・」
「ど〜も〜。7組の栗山ウルオです〜。」
と言った。
「うそ〜7組?あたしも一緒やで。あたしの事クラスで見た事ない?」
「え〜7組なんや。ふ〜ん。そうなんや〜。へ〜。同じか〜。」
ウルオと香奈はどうも同じクラスだったらしく、偉く盛り上がっている。
 ・・・オレ・・・出遅れた・・・局長が、一人疎外感を感じていると香奈が言った。
「アレ?ね〜ね〜あなたは何君ですか?」
「あ〜コイツは、高津って言うんや〜。んでも、皆からは局長って言われてるんやで〜」
局長よりも早くタクヤが言った。
「ヘ〜何で高津君やのに、局長って言われてるん?」
「あ〜それはね・・・」
 本来、局長との間で繰り広げられるであろう会話がタクヤと香奈の間で交わされ、しかも 盛り上がっている。
 局長は・・・ここにきてもやっぱり女の子と馴染めないな〜と考えると同時に、 こいつ等がいる以上オレは女の子と話が出来ない。と考え始めていた。
12月3日 完成



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