日本の曳山祭

中国・四国 鹿野まつり
4月15日前後の日曜(西暦偶数年開催)/鳥取県鳥取市鹿野町鹿野/城山神社



宵祭りは神社でのお清めの後、高張り提灯や榊、神輿が下山するが、その足下を照らすように神社より麓まで次々と燈籠に灯が入る。綱燈籠と呼ばれ、180mにもおよぶ。これが幻想的で見どころらしい(が、残念ながら見逃してしまった)。
本祭りの御幸行列は、加治町の榊、大工町(玄武)、山根町(朱雀)、下町(二転門)、上町(青龍)の屋台4台、紺屋町の幟差し(武者行列)、最後を行く殿町の神輿という構成になっている。正午、紺屋町に整列した行列は榊を先頭に情緒あふれる城下町をゆっくり進む。榊は勢いよく担がれ、笛、太鼓の音とともに家々に幣のついた榊の枝を折り納める。これが一軒一軒まわっているのでなかなか進まない。紺屋町の幟差しは、鎧武者が右手に竹筒を持ち、地面をこすりながら粛々と進む。この不思議な所作を所々で披露し、その都度沿道から拍手が沸く。上町は屋台のほかに鳥取県無形民俗文化財の獅子舞も付く。囃子に合わせ家々の玄関先で舞う。行列は途中神事を行い、練り歩きは深夜におよぶこともあるという。
京都の祇園祭を模したといわれる屋台は、きらびやかな彫刻や彫金が施され豪華絢爛だが、何より目を惹いたのは8輪もの輪切りの車を持つことだった。聞くところによると、昔御幸行列の途中に石段があり、上り下りするためにこの構造になったらしい。辻回しでは、梶のない屋台を梃子棒を巧みに使い豪快に回す。屋根には女装した屋台目付が乗り、屋台の進行を仕切る。また、屋根の中心部に鉾を立てるが、電線の影響で巡行中は倒して曳く。
最近では、観光客向けのイベントめいた祭りが多い中、よく古式に則りしっかりと伝承している熱意を感じた。(2002年4月14日)