ということでボスである。我が転落人生の頂点(底辺)に到達したバイク。
この不景気の最中、住宅取得資金をぶっこんでこんなシロモノを購入した経緯については、「ボスのアレコレ」参照。
最近は世界中で多くのV8バイクが登場しているようだが(何故か最大のバイク生産国である日本にはまだ無い)、やはり一番のメジャーどころはコレだろう。知名度の向上に一役買ったに違いない、一目見たら記憶に焼き付くインパクトあるデザインでも群を抜いている。このデザインについてはイロイロと感じるところがあるものの(「ボスのアレコレ」参照)、自分のバイク選好基準はエンジン(モーター)に最大比重を持たせているので、デザインにはこの際目をつぶる(?)ことにする。
でモーターである(アメ車のエンジンはやはりモーターと呼びたくなる)。
ボスにはいくつかのバリエーションがあるが、現車はシェビーのビッグブロックV8の中でも、GMパフォーマンスパーツ製クレートモーター史上最強と言われるZZ502/502を搭載する。これは排気量が502CI(8200CC)、最大出力が502馬力であることを示す。ちなみに最大トルクは80kg弱。もちろんOHVの水冷V8である。
ZZ502/502の主なスペックは以下の通り。
4ボルトメインの鋳鉄ブロック、鍛造クランク、ショットピーニング処理済み鍛造コンロッド、アルミ鍛造ピストン、油圧ローラーカム、アルミオーバルポートヘッド、ステンレスビッグバルブ、ウィンデージトレイ、ホーリー850cfmダブルポンパー、etc。
いずれはピートジャクソンのカムギアドライブを入れたい。耐久性が上がるし何よりギアドライブは音が良い・・・らしい(笑)。
これで一発当たり1リッターを超えるOHVが6000近くまで回り、500馬力を叩き出すワケである。
縦置きなので巨大なクランクの反力をまともに受ける。モーター始動時にはロール軸を中心に右へ振られる。ATになって回転マスが減りこのトルクリアクションは激減したらしいが、それでも加速時には明らかに右へ捻られるのを感じ、スロットルオフで左へ戻される。と言ってもトラクションのかかっている時の影響は別に慌てる程のことは無い。ニュートラルの状態が一番大きく影響される。いつも帰宅時には騒音防止のため惰性で数十メートル走るのだが、勢いをつけてからニュートラルにしてモーターカットすると、その瞬間かなりの力で左へ振られる。結構楽しい。
ミッションは2000年以降装備された前進2速・後退1速のATである。この2速+リバース装備である点も、他のV8バイクよりボスを選んだ大きな要因である。ATといっても変速はマニュアルで行う。トルコン式なのでクリープ現象がある。マニュアルクラッチの方がダイレクトにV8モーターのフィーリングを感じ取れて良かったのかもしれない。トルコンは特に発進時に回転が先にあがり、車体はあとからウニューンと動き出す感覚がどうも苦手。でも確かに渋滞とバックの時は楽。
アイドリングでの揺れは大きい。特にローのままブレーキをかけて停止中、モーターが車体が身体がグワングワン揺さぶられる。これまた楽しい。HDと同じくアメリカモノはアイドリングで揺すって楽しませるのが得意だねと感想を述べた知り合いがいた。もっとも揺れ幅はHDと比較にならない。ただ一度走り出すと(回転が上がると)マルチらしく振動は激減する。HDよりずっと楽である。しかし真夏、炎天下での信号待ちはモーターから立ち上る猛烈な熱気とこの強烈な揺さぶりで、船酔いを起こし気持ち悪くなった。
ナラシ中だが充分速い。絶対的な速さがリッタースポーツより上とは思わないが、その力量感は間違いようもなく圧倒的にナンバーワンである。アイドリングちょい上から50kg近いトルクを発揮するため、現実的・日常的なシチュエーションでいつでも、好きなだけのパワーを一瞬の内に引き出すことができる。怒濤の如きパワーで押し出され、巨大な質量が常識外の加速を見せるのである。でもってV8の音、フィーリングは好きモノにはたまらない。イッてしまいそうである。
まだ乗り始めたばかりでこれから色んなことが判ってくるのだろうけど、頑張って20年間飽きずに乗り続けるつもり。
追記:その後ナラシも終わりフルスロットルにチャレンジしてみたが、50km/h以下で全開にするとホイールスピンを始めて減速してしまう。これでは発進時に全開はとても無理だと悟った。60km/h以上からであればなんとかタイヤもグリップしてくれるようで、冗談抜きで一瞬血の気が引くような、少なくとも自分には未体験の加速を味わえる。やはり中間域の加速力においては、リッタースポーツも含めた市販車の中でダントツと言っても間違いなさそうである。勿論速度の伸びでは全然かなわないのだが。