『江戸諸藩中興の祖』 著:川口素生
 2005.01.30.河出書房新社刊、ハードカバー。
 表題の通り、藩政改革に力を尽くした藩主や家臣を項目立てて取り上げた歴史教養書。内容は、経営ノウハウや人生訓よりも歴史事実の解明や稗史の蒐集に力が注がれており、取り上げられている人物も上杉鷹山、徳川宗春、調所広郷といったPHP出版系の経営ノウハウ本の定番メンバーばかりではなく、津軽信明とか土井利位、大関増業や水野忠央といったマイナーながらも歴史好きならちょいと興味をそそられそうな絶妙なラインナップも揃っており、なかなか興味深い。
 と云うか、黒羽藩の十一代藩主・大関増業って保守派のクーデターで藩主の座を追われてるのか……その前の十代藩主・増陽も二十八歳で隠居させられ、三十一歳の増業を養子にさせられてるし、増業の次の十二代藩主・増儀も幽閉……幕末に彗星の如く現れた軍事的天才の持ち主である十五代藩主・増裕はその死の状況から保守派による暗殺説が囁かれているけど、こりゃあもしかするともしかしそうですねぇ。

 当サイトでは、「毛内有右衛門」「山陵奉行・戸田忠至」の両項目の作成に際して参照した。