『裏切り 戊辰、新潟港陥落す』
 1988.08.10.恒文社刊、ハードカバー。著:中島欣也。
 幕末の動乱を越後の小藩「新発田藩」の視点から再構築した歴史教養書。
 新発田藩といえば、北越戦争で奥羽越列藩同盟から官軍に寝返った事で有名な、言わば「悪名高き」藩だが、それは飽くまで幕府・会津中心の鎮魂史観で見た話。元々勤王思想を奉じていたにも関わらず、周囲を佐幕派の大藩に囲まれて度々軍勢を派遣して圧迫され、無理矢理同盟に参加させられた新発田藩にしてみれば、寝返った等と云う批判こそ小藩は大藩に従えと言う大藩の奢りと云うもの。会津贔屓の人にこそ読んで貰いたい一冊だ。