次のページ目次へトップへ前のページ

剣技一覧

薬丸自顕流(Yakumaru-zigen-ryu`)
 示現流のより実戦的な分派の一つ。
 これは江戸時代初期、示現流東郷重位の五高弟の一人薬丸刑部左衛門兼陳が興した流派である。
 薬丸氏は平安時代に薩摩に下向した貴族伴兼行を始祖とする名族で、代々島津氏の宿敵肝付氏に仕えた重臣であり、肝付氏降伏後は島津氏に仕えた。兼陳の祖父薬丸壱岐守は家伝の野太刀兵法の達人であり、天正6(1578)年11月12日の耳川の合戦に於て初陣の東郷重位の介添役を努めた。また慶長5(1600)年9月15日の関ヶ原の合戦の退却戦に於いても活躍し、薩摩に生還した。その孫である兼陳もまた野太刀の名手であり、初め重位に示現流を学んだが、家伝の野太刀兵法を併せて薬丸自顕流を興した。そのため野太刀自顕流とも言い、また単に自顕流とも言うが、ここでは薬丸流と呼称する。兼陳は弟子を取る時には必ず「当流は刀を頼まざるを第一となす。刀を頼る時は心に疑惑あり。刀無き時には、拳を以て敵の頭を打ち、微塵になす所を落ち着くべし」と説き、薬丸流の剛直な精神を分かり易く解説している。この飾らない剛直さと、平明さがこの流派の大きな特徴である。
 示現流は仏教僧により伝えられただけに難解な理論を伴い、薩摩藩上士「城下士」の間に広まった。それに対して薬丸自顕流は野太刀兵法を元にしただけあって豪快かつ実戦向きの流派で理論を伴わないので、主に薩摩藩下級武士に広く普及した。
 当初、薬丸家と東郷家は屋敷も隣り合わせで非常に親密な関係に有り、薬丸流は示現流の支流としてそれぞれに住み分けて流行した。ところが七代目薬丸長左衛門兼武は天賦の剣才が有り、示現流を蔑ろにして他流試合を行って無敗を誇った。その為、藩上層部に睨まれて遠島の憂き目に遭ってしまった。以来薬丸流は窮乏し、幕末に於ける薬丸流宗家・八代目兼義等は余り毎日南瓜ばかり食べていたので、皆に「カボチャ薬丸どん」と呼ばれていたと言う。ただ、幸いにして幕末の剣術・国防ブームが到来したお陰で、薩摩藩の剣術師範に復帰する事が出来た。
 薬丸流の根本は「打ち」にあり、薪束を台に乗せて棒切れで打つという独特の稽古を行う。また技は10数種類のみ、段位と言うものが無く、人を袈裟がけに切れれば免許皆伝と言われる。
 薬丸流は示現流よりも更に強力な斬撃を放つ。何しろ、剣で斬撃を受けようとしても、自分の刀ごと吹き飛ばされ、到底受けられないと言うぐらいである。後の鳥羽・伏見の戦いなどでは、自分の刀の峰を額にめり込ませた幕府軍兵士の死体が多数あったと言われており、新選組局長近藤勇も隊士達に、「示現流の初太刀は必ず外せ。後は、他の流儀の方が優っている」と訓示している。
 薬丸流の門弟は薩摩藩下級武士ばかりで、中村半次郎田中新兵衛大山格之助らが使い手として抜きん出ていたといわれている。その他にも、東郷平八郎等が有名である。また、新選組においては、唯一人、元薩摩郷士の伍長高(富)山弥兵衛がこの流派を使う。ちなみに幕末に活躍した薩摩藩士は殆ど下級武士だったため、幕末に京都で出会う薩摩藩士は大抵こちらの薬丸流の使い手であろう。
 明治維新後も鹿児島県においては大いに流行し、西南戦争では官軍を大いに苦しめた。その活躍が評価されたのであろうか、後に陸軍の下士官養成所である「戸山学校」が設立されると、薬丸流の伝書が取り寄せられ、研究されたと言われている。なお、その研究書は太平洋戦争時の空襲により焼失してしまったらしい。
 ちなみに、薩摩においては示現流以外にも、直心影流、天真流、太刀流、飛太刀流、常陸流、水野流居合術、山之内流居合術がある。


〜門人(1レベル)〜

【薬丸蜻蛉】 (Yakumaru-tonbo)
種類: 構え
効果: ダメージ2倍。此の構えをしている間は、「受け」不可能。この攻撃を相手が「受け」る事は出来ない。
使用武器: 太刀
説明:  薬丸自顕流の「蜻蛉」の構えは、剣を握った右手を頭上にまっすぐのばし、剣先で天上まで突き上げる勢いを示す。足の構えは直立の姿勢から右足を大きく前に踏み出し、両膝を曲げ内側に締め、腰を落とし、両踵は地上から二寸(約6p)程浮かせ、両親指に体重を預ける。この構えは、出来得る限り敏速かつ強力に敵に襲いかかる為のものである。更に切りかかる際には腰と太刀を同時に落とし、切り降ろした瞬間に左膝は地面に着いているというもので、示現流よりも更に斬撃の威力を増している。普通どの流派でも、打ち込んだ時両肘が真っ直ぐ延びていなければならない。示現流でも肘は余り曲げない。しかし、薬丸自顕流では刀の斬れ味を増す為に、斬り下ろした時右肘と左手の握りと柄頭の全てが自分の臍に集まる様に手元に引き切りにする。即ち右肘は十分に曲げ、左脇の下を締めて半身の形で打ち込むのである。薬丸蜻蛉は構える際、刀の刃を敵に向けて構える為、刃を体の外側に向けて構えて捻り打ちにする示現流蜻蛉の構えよりも斬撃力が弱くなっている。 その分を更に高く刀を構え、変則的な姿勢を取る事により威力を増し、効果を補って余り有る。その為、連続攻撃には向かない。捻り打ちは高度な技術がいるが、それを省略しているため修得が容易になっているのが利点である。

 

【払打】 (Hutuda)
種類: 攻撃
効果: ダメージ+1D6
使用武器:
説明: 頭上で刀を振り回し、勢いを付けて振り降ろす技。

〜切紙(2レベル)〜

【猿叫】 (Enkyou)
種類: 特殊
効果:  相手は抵抗力+精神抵抗で目標値20の判定を行う。失敗すると、相手はMPを1D6失う。
 此の声は相手が耳栓をしていたり、或いは最初から耳が聞こえない等の場合には効果を発揮しない。
 此の剣技は、併用しても一切ペナルティを受けない。
使用武器: 太刀
説明:  「ちぇーい」、「きぇー」等の甲高く尾を引く叫び声を上げつつ吶喊し、相手を怯ませる技。

【続け打ち】 (Tsuduke_Uchi)
種類: 攻撃
効果: 二回攻撃
使用武器: 太刀
説明:  示現流・薬丸自顕流では、精神修養を「意地」と言い、実際の修行を「打ち」と云う。
 その内、「続け打ち」とは横に掛けられた木の束に向かい、ひたすら蜻蛉の構えから斬り付けると云う、薬丸流の基本的な稽古の一つ。

〜初伝目録(3レベル)〜

【意地】 (iji)
種類: 攻撃
効果: イニシアティブ値+3
使用武器: 太刀
説明:  「意地」とは内省の工夫の事。

【懸かり】 (Kakari)
種類: 攻撃
効果: 剣技レベルm移動して攻撃可能。ダメージ+2D6
使用武器: 太刀
説明:  「掛かり」とも。7〜8m離れた所から走りこみながら横木を打つ、薬丸流の基本的な稽古の一つ。
 走る際には先ず「えいっ」と掛け声を出し、腰を落として重心を低く取り、踵を浮かし、猫のように軽やかに前進する。
 打つ際には、打つ瞬間に立ち止まらず勢い良く飛び込んで一気に打つ。こうした修行によって鍛えられた薬丸流の技は、間合いを見切る事が非常に難しいと言われている。

〜目録(4レベル)〜

【重切】 (Zyu^setsu)
種類: 攻撃
効果: ダメージ+3D6
使用武器: 太刀
説明: 太刀を肩に担いでそこから腰を据えて振り下ろし、全体重をかけた威力のある斬撃を送る技。

 

【抜き】 (Ryuu)
種類: 居合
効果: 装甲値無効、相手は「受け」不可能。
使用武器:
説明:  「貫き」とも。「抜き即斬」、と言われる薬丸流の稽古の一つ。
 薬丸自顕流の名手中村半次郎は、軒先から落ちる水滴が地面に落ちる前に三度これを斬る事が出来たと云う。

〜本目録(5レベル)〜

【打ち廻り】 (Utimawari)
種類: 攻撃
効果: 自分の周囲5m以内の敵キャラクター全員に攻撃。
使用武器: 太刀
説明: 複数有る横木を打ち据えながら駆け巡る、薬丸流の稽古の一つ。

〜免許皆伝(6レベル)〜

【槍止め】 (Yaridome)
種類: 攻撃
効果: 相手が「槍」等の槍術技能で命中判定を行う武器を使用している場合、無条件に1回先制攻撃を行う事が出来る。
また、それとは別に自分の行動順番が廻ってきたら、攻撃等の通常の行動を行う事が出来る。
使用武器: 太刀
説明: 槍を持った敵を防ぐ技。とは云えそこは攻撃重視の薬丸流、槍をかわしたりうけたりするよりも、払って攻撃を行う技法に重点が置かれて居たりする。なお、薬丸流には「長棒」と云う稽古もあるのだが、同じく長兵防御の技法と云う事で此処に統合した。

〜指南免許(7レベル)〜

【雲耀】 (Unyo^)
種類: 攻撃
効果: ダメージ+4D6。
使用武器: 太刀
説明: 示現流では手の脈が四回半鼓動する間を「分」と言い、分の1/8を秒、秒の1/10を糸、糸の1/10を忽、忽の1/10を「雲耀」と云う。即ち、一回の脈拍の約1800分の1の早さである。
 雲耀とは稲妻の事であり、その速さは硬い板の上に薄紙を置き、それを研ぎ澄まされたきりで貫く速さであると言う。雲耀の速さに達した太刀はあらゆる物を斬り裂くが、それ程までの速さには達せずとも強力な斬撃を送り、その剣圧をもって遠距離の相手をも斬るのがこの技である。これほど強力な【雲耀】だが、この攻撃ですら真の「雲耀」ではない。大抵の使い手は雲耀を称していても実際には糸か忽程度である。真の雲耀の太刀の破壊力は計り知れないものがあるというが、その境地に達したのは開祖東郷重位のみである。重位は三寸の間隔を置き二寸角の格子がはまっている格子窓の格子の間に木刀を入れて、「ちぇーい」と気合いを掛けたところ、格子が一本折れた。「ちぇーい、ちぇーい」と二度気合いを掛けると、格子は二本折れ、三度気合いを掛けたところ三本の格子が折れたと言う。木刀を動かさず、気合いで格子を折ったのだ、と言われている。

〜奥義(8レベル)〜

【真雲耀】 (Shin-unyo^)
種類: 攻撃
効果: ダメージに命中判定の差分値のD6を振り、其の数値を加える事が出来る。射程距離は剣技レベル×2m。また、次のターンには「受け」しか出来ない。
使用武器: 太刀
説明:  薬丸自顕流最大奥義。【雲耀】の上級技。本当に雲耀の速さに達した太刀は、強力な破壊力を誇る。
 基本的には示現流の同名の技と同じだが、薬丸流の真雲耀はやや威力が低い嫌いがある。

次のページ目次へトップへ前のページ