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●エピローグ
喋りたいだけ喋ると、柴田は去ってゆく。上機嫌だった。いかにも幸せそうな笑みを浮かべている。
再び訪れる静寂。
それは何か異常なほどの静けさで、世界が息を潜めて、やがて来る何かを待ち受けているかのようだ。
その静寂の中で僕は物思いに耽る。
柴田の頭がおかしいことは最初から分かっていた。
黒幕も、委員会とやらのメンバーも、僕に敬礼をした軍人風の男たちも、ディズニーランドに集まり集う人々も、みんな頭がおかしい。ちょうど僕の頭がおかしいように。
もしこの世の殆どすべての人間が狂っているのだとしたら、それはもう狂気とは呼べない。それは寧ろ自ら正気とか常識とかを名乗り、大手を振るって表通りを闊歩するのだ。
闇の中に、僕はいる。
夜明けはまだ遠い。
明日になれば僕は広場に引き出され、人々が見守る中で処刑される。銃弾が肉体を貫き、僕が地面に崩れ落ちるとき、人々は歓声を上げるだろう。血への餓え、暴力への餓えが、今、このときばかりは許され、祝福を受けながら充たされるのだ。
(了)
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