アフリカの伝説


 ある時、天の月がうさぎを呼んで使いを頼んだ。
「お前はこれから地上に下って、人間たちに宣言しなさい。月が死んでもまた生き返るように、人間もまた死んでも生き返るようにしてやる、と伝えるのだ。」
 うさぎはすぐ天から地上におり、人間たちを集めて言った。
 「月は死んでもまた生き返るが、お前たちは死んでも生き返ることはできない」
 うさぎは月が伝えたこととは、全くあべこべのことを得意になってしゃべり、また天へと戻って行った。月はうさぎに、「わしの言ったとおり伝えたのかな。」と聞くと、うさぎは
 「はい、お言葉通り伝えました。」
 「そうか、ではお前の話した通り言ってみなさい。」
うさぎは、めんどうくさそうに人間に伝えた言葉をくりかえした。
 「バカもの。それはわしの言ったことと正反対ではないか。」
 月は頭にきて、いきなり棒を持ってうさぎに投げつけた。棒はうさぎの唇にあたって、二つにさけてしまった。うさぎはあまりの痛さに、夢中で月に飛びつき、月の顔を手当たり次第に引っかいた。このため、月の顔はうす黒く傷がつき、うさぎの唇は今でも二つに割れており、人間は、生き返ることができなくなってしまったのだ。

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