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誰に聞かれても構わない。苛立ちを隠せないそのガーゴイルは 壊れたピックアクスをトンネルの壁に投げつけた。三日三晩掘り 続け、彼の体力はその斧と同様に疲れきっていたのだ。トンネル の壁に背中をもたれ、自分自身を落ちつけようとしていた。
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いったいどれほど掘り続けたのだろうか。 闇の中に現れた小さな光を見つめながら思う。 その光は自由への光。 そして、我らの開放への始まり。 共に計画を実行した同胞達はやつらに捕らえられた。 だが、ただ一人でもいい。 外界に出て助けを求めるのだ。 残った力をその一振りに託し、光に向かって振り上げた・・
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船に揺られながら、答えの出ない疑問を口にしてみる。 ブリタニアに集まる多くの情報でもサベージ族の出所、そしてGolemとそれを操る者の正体は全くわかっていない。 トラメル・フェルッカ・イルシェナー・・どのファセットにも手がかりはない。 まだ知られていない未知のファセットでもあるのだろうか。
船はゆっくりとスカラの町の港に着岸する。 船から降りた俺はスカラの付近の情報を求め酒場へと向かったいた。 途中、住人の会話が何度か耳に入る。 ガーゴイルという言葉が多く聞こえていた。
酒場の扉を開けカウンターへと足を進める。 飲み物を注文し軽く口を潤した後、隣に座っていた冒険者に話しかけてみる。 出てきた言葉は「ガーゴイル」だった。
普段、ブリタニアでよく知られたガーゴイルは人間を敵としている。 捕獲ではなく保護という表現に引っかかりを覚えた。
ガーゴイルの一族は人間を敵として襲ってくるだけの、俺達にしてみればそこらにいるモンスターと同じでしかなかった。 それゆえに、人間に対して助けを請うなどあり得るとは思えなかった。
そう言うと、冒険者は席を立ち酒場から姿を消した。
俺はMoongateのそばで足を止める。 結局、ガーゴイルの話以外の情報は大した物は得ることができなかった。 考えた末に、イルシェナーに向かうことにする。 イルシェナーは危険な土地であるためにスカラの街で準備を整え宿で一晩休んでから向かうことに決める。
Moongateの前に立ち、イルシェナー内のどの神殿から調査を始めようかと考えていたその時・・
Moongateから現れた人物が俺に向かって話し掛けてきた。 顔を見て思い出す。 昨日、酒場で話しを聞いた冒険者だった。
そう言って冒険者はスカラの町に向かった。
俺は冒険者の話の通りに慈悲の神殿に降り立った。 そしてそのまま南のキャンプへと駆けていく。 程なくキャンプに到着し山沿いに歩いてみた。 そしてそれを発見する。

その穴は人工的に掘られたものであることは明確で、こちら側に向かって掘られていた。
俺はゆっくりと穴の中に足を進めていった。
闇に包まれた穴をしばらく進むと反対側に光が見え始める。
穴を抜け光に目が慣れた頃に辺りを見渡してみた。
その場所は見たことのない場所だった。 イルシェナーは調査で何度も足を運んでいる。 その調査ではこんな土地は見つかってはいない。 ここは全く知らない土地である・・細心の注意で調査を開始する。 程なく歩いていると、見たことのある動物に遭遇する。

そう、サベージ族が騎乗してた生物・・野生のRidgebackがそこにいた。 どういうことだ? ひとつの予感はあった。 こいつがここにいるならば・・ そう思った直後、それは現れた。
槍が地面に刺さる。 俺は背後に複数の気配を感じ、その場から飛びのいていた。

予感は正しかったらしい。 ハルバードを構えて最初の一人に対して一気に間合いを詰める。 勝負は一瞬で決まっていた。 地面に刺さった槍を引き抜くのに手間取ったサベージは俺の攻撃に対して対処できずにいた。 残るは・・
数分後、残りのサベージ族を倒し終わり周囲を見回してみる。
サベージ族の謎。 わからなかった答えが出ようとしているのかもしれない。
さらに平原を進んでいくと遠くに建物が見える。 注意しながら近づいていくがサベージ族の姿は見当たらなかった。
建物は見たことのない形状をしていた。 少なくともブリタニアでは見ない建物だ。 そして、これだけの建造物をサベージ族が作れるとは思えない。 それほど高度な建造物だった。

建物の奥、水の柱に立っている石造を見上げる。

そう、ガーゴイルの石造だった。 よく周りを見ると水の柱の上に同じようにガーゴイルの石造が並んでいた。
頭に考えを巡らせるがまだ何かが足りない。 ガーゴイルが易々とサベージ族に侵略されるだろうかという引っかかりもあった。
ガーゴイルの建物を離れ再び調査に出る
聞き覚えのある足音が聞こえたように思えた。 サベージだけではなかったのか・・? 近くの岩場の影に隠れて様子をうかがう。
サベージ族にGolem。 これまで繋がりは全く感じなかった二つをこの地で見ている。
まだ、答えを出すには足りない。 俺は岩場からGolemに見つからないように駆け出した。
さらに進んでいくと砦のような建物が見えてくる。 砦はほとんど朽ちており、ドラゴンが生息していた。 出来うるだけ戦闘を避けながら建物を調べていく。 比較的損傷が少ない建物を見つけ俺は中に入っていくことにする。 中にはGolemを操る者、コントローラーが一人いた。 虚をつかれたコントローラーは呆気ないほど簡単に倒れる。
奥の部屋に入り、部屋の中を調べてみる。 そして一冊の日記を発見した。

その内容は驚くべきものだった。 サベージ族はコントローラー達によって俺達と戦わされていたというのか・・?
出るはずのない答えを日記に向けて問い掛けてみる。 いずれにせよ、サベージ族・・そして今回のガーゴイルの事件にこの主が関わっているのは間違いがなさそうだ。 これまでなにもかもが不透明なままで成す術のなかった俺達だが・・これで明確な相手ができたと考えてよさそうだった。
俺は日記を読み終えると慎重に階段を上って2階へと足を踏み入れた。 そして2階で再び日記らしき物を発見する。

これは・・ガーゴイルの日記の翻訳か・・? 読み進めていくうちに俺はブリタニアの人間がこの地で成すべきことが分かってきた。 そしてこの日記を書いたガーゴイル達が俺達の知るガーゴイルとは大きく違うことを認識する。 ガーゴイルは非常に知的で高度な文明を持った種族なのだ。 そしてその種族は今、コントローラー達の出現によって危機にさらされている。 彼らを救う必要がある。 ガーゴイルがただのモンスターではなく意思の通じる相手だとわかったのだから。
そうつぶやくと俺は日記を置き、倒すべき相手の情報を探すために再び調査に戻ることにした。
この日の調査でこの南にサベージ族の村があることもわかった。 彼らもまた平穏な暮らしを乱された被害者だったのだろうか・・・



