魔皇帝

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登場人物

FATE:
扇動の曲を得意とする剣士。 ヒーラーとしての実力も高く魔術もある程度ならこなせる。 その反面、魔法の抵抗力が極端に低いという弱点も・・

Alice:
FATEとは昔からの仲間でドラゴンテイマー。 自身の戦闘能力は高くはないがそれを補って余りある力を支配下に置く。

Alucard:
魔道士。 デーモンテンプル内でFATE・Aliceを助け、ブリテンの街で再会した後パーティに加わる。 過去のゴルモアとの戦いを経験し生き残った人物である。


第3章-魔皇帝-

-1-

「余の身体はいずこに・・・」

「見つからぬ・・・」

「ふっ・・クックック」

「よかろう・・ならば探し方を変えればよいわ・・・」

「ククク・・ハーハッハッハ!」

 ゴルモアの魂の存在。 そして身体の発見は勇者達にとって衝撃だった。 ゴルモアに身体を渡してはいけない。 そのために魂・身体の存在を共に公表されることはなかった。

 ゴルモアに身体を見つけられる前にどうにかできるのならば問題はなかった。 しかし、身体は不可思議な力によって守られている。 それを打ち破る方法がわかるまで、ゴルモアを近づけてはいけない。 勇者達は極力、身体の場所へ行くことを避けていた。 一部の人間だけが確認のため訪れている。 いつ・・どのようにしてゴルモアに知られるかわからないから。

 ゴルモアの魂が現れてから数日が経っている。 あの時から大きな出来事はなにもなくブリタニアの民はいつもと変わりのない平和な生活を営んでいた。 しかし、平和なのは表面だけでその裏では確実に闇が迫っている。

 ゴルモアの身体の調査を極秘に任されている魔術師達がゴルモアの身体の力の謎を解くまでの間、勇者達から緊張感が抜けることはなかった。 それは、過去のゴルモアの力を知っているが故に。

 FATEは自宅のベッドに寝転びながら考えていた。 過去、タウンクライヤーから伝えられてくる情報を聞きながらゴルモアとの戦いに一喜一憂していた。 そして自分がその場にいられなかったことが悔しくて。

 今、現実にゴルモアが蘇ろうとしている。 蘇れば再びブリタニアは戦火に包まれるだろう。 蘇らせるわけにはいかない。 しかし・・なぜだろう、蘇ることへの期待感が沸きあがる・・。

「ゴルモア・・」

「魔界の皇帝・・」

「戦ってみたい・・これが本当の気持ちか・・」

 いくら否定しても沸きあがってくる感情。 認めるしかなかった。 だが同時に蘇ればただでは済まないことも分かっている。 そのことへの恐怖心も同時にあった。

 FATEはふっと起きあがると出かける準備を始めていた。 考えていても仕方がない。 なにより復活させないことが一番重要だということはわかっている。 一人でいると考え込んでしまう。 そう考えてブリテンの冒険者の集まる酒場へ行こうと考えたのである。

 ブリテンの酒場は首都の酒場らしく人で賑わっている。 中でもこの店は冒険者が多く集まる店だった。 店に入ったFATEは店内を見まわし知った顔がいないか伺う。

「お〜い、そこのあんちゃん!」

 突然かけられた声にFATEは戸惑う。

「おぅ、あんただ」

「あ〜・・えと?」

「あん? おお、俺だ」
「いつか細工士を起こすのを手伝ったことがあったろう?」

 そう言われて、ふと思い出す。 泥酔していた細工士Vladを起こすために酔い止めを提供した一見、山賊風の冒険者。

「あ、ああ! あの時の」
「酔い止めを常備薬にしてるという」

「おぅ、そうだ俺だよ俺。ヒック」

「はは、すでに酔ってるんだな」

「あたりまえじゃねぇか。酒なしで生きていけるかってんだよ。ヒック」

「ところでよぉ、あんた」

「例の奴は見つかったらしいな」

 この言葉を話す男の目は酔っ払っているようには見えないくらい鋭かった。

「例の奴?」

「ちっ要領がわりぃな」
「奴っていやぁ、ゴルモアしかいねぇだろが」

「!」

 FATEは少し驚いた。 ゴルモアの身体が発見されたことは一部の冒険者だけが知る秘密事項となっていた。 混乱を避けるためにゴルモアの魂の存在でさえ一般的には知らされていない。

「どこでそんな話を?」

 落ちついたそぶりを見せながら、聞いてみる。

「どこでって・・どこだっけか?」
「酒場にいるとな不思議とそういう話は耳に入るんだよ。ヒック」

「まぁどこで見つかったかってのぁ・・知らねぇがな」

 人の噂とは怖いものである。 どこからか漏れた話はいつのまにか大きな噂になって酒場で語られていたというのだ。

「ほぉ・・見つかったら俺にも教えてくれよな」

 FATEは素知らぬフリをしながら男に笑いかけた。

「ちっ、なんでぇお前も知らねぇのかよ」

「ふっまぁいいや。 ま、飲めや」

 グラスいっぱいに注がれる酒。 口は悪いが悪い奴ではないらしい。

 FATEが酒に一口つけようとしたその時・・。

ばんっ!

 店内に店の扉が開かれる音が響く。 店内の客の視線はいっせいに入ってきた男へと注がれた。

「大変だぞ、火の島のデーモンテンプルでドラゴンどもが暴れてやがる!」

「腕の立つ冒険者がいるなら討伐にいってみないか!」

 その言葉に店内はざわつく。 数人の戦士・魔道士が立ち上がる。

「俺も行こう」

 FATEも立ちあがり、荷物を持ち上げる。

「おぅ、気ぃつけろよっ」
「俺は酔いが覚めてから行くとするわ」

「・・・・・・」

 FATEはエセリアル虚空間に意識を飛ばす。 そこではすでに情報が飛び交っていた。 FATEはコミュニケーションクリスタルでAliceを呼ぶがAliceからは少し遅れると言う返事だけが返ってきた。

-2-

 デーモンテンプル。 魔界の門が開いた時以来である。 この日は以前のようにデーモンに出会うことはなくデーモンテンプルの入り口まで着くことができた。

「FATE!こっちだ!」

 そこにはすでにAlucardも到着していた。

「中の様子はどうなってる?」

「ドラゴンを中心に、ドレイクが多数だ」
「へたに動けば命はないぞ」

「なるほど・・わかった」

「前にDestardで使った戦法でいこう」

 それは、FATEの扇動の詩を使ってモンスターに同士撃ちをさせるもの。

「ふむ。それが一番確実か」
「だが数が多い」
「ミスは命取りになるからな」

「わかってるさ」

「援護を頼む」

 意を決してデーモンテンプル内に飛び込む二人。 

 デーモンテンプル内に入ってまず襲いかかってきたのはドレイクが3匹。

「Alucard! 1匹の足止めを!!」

「了解だ。 An Ex Por!」

 直後、1匹のドレイクが咆哮を上げ動きを止める。 それをみてFATEは残り2匹の動きを見ながら詩を奏でる。

 2匹のドレイクは一瞬、お互いに向き合おうとした。 しかし、開けたその口は確実にFATEを捕らえていた。

ゴォォッ!

 ドレイク達の口から吐き出される炎の息に身を焼かれるFATE。

「FATE!」

「ぐぅ・・土壇場で失敗とは・・」

「!!」
「FATE!逃げろ!! ドラゴンだ!!」

 FATEの背後から新手のドラゴンが迫っていた。 体勢が崩れ多数のドレイクに囲まれたこの状況は絶体絶命だった。

グルルル・・・グオォォォ!

 ドラゴンはFATEに向けて咆哮を上げる。 そしてその口はゆっくりと開かれる。

「FATE! くっ、間に合え!! An Lor Xen!」

 AlucardはFATEの姿を隠すために透明化の魔法の詠唱を行う。

「ぐっ!」

 しかし、横からドレイクの一撃を受けAlucardは倒されてしまった。

「終わりか・・」

 FATEは覚悟を決め目を閉じていた。 さらに遠くから新たなドラゴンの咆哮が聞こえる。 しかしもうそれは問題ではない・・・。

「In Vas Mani」

 FATEの怪我は癒されていく。

「・・・生きているのか?」

「Alice・・」

「あぶなかったよ・・。 あとちょっと遅れていたらお別れだったよ」

 遅れていたら? あの状況でどうやって助かるのだろう。 FATEは周りを見渡す。

 ドレイク達の死骸とドラゴンの死骸・・そして、

「!」

「ドラゴン!!」

 FATEは身構える。 しかしそのドラゴンからは殺気のようなものを感じない。

「Alice・・か?」

「そうだよ。この子を飼いならそうとして時間がかかってたんだ」
「その子がいたから助かったんだから感謝しなよ?」

「ああ、そうだな」
「Aliceもありがとな」

 ドラゴンを見つめながらAliceに礼を言う。 しかしこの場にAlucardが居ないことにFATEは気がついた。

「Alice!Alucardは!?」

「大丈夫、今奥の様子を見に行ってるよ」

 その言葉の後、奥からAlucardが走ってくるのが見えた。

「どうだった?」

「奥でもドラゴンやドレイク達と勇者達が戦っている」
「だが、なぜこれほどまでに大量にいるのだ?」

「わからない・・とにかく奥で他の勇者達を助けよう」

「そうだな」

 二人は奥へと足を運ぶ。

「さぁ、おいで?」

グルルル

 ドラゴンは軽く返事をするとAliceの後ろを付いて歩いていた。

 奥に進むにつれた戦いにより響く音は激しくなっていく。 そして声が聞こえる距離まできた時

「気をつけろ!! 金色のドラゴンがいるぞ!!」

 その言葉にAlucardは動揺する。

「金色・・だと・・?」
「そうなのか?これはゴルモアによるものなのか!?」

 ゴルモアは自分自身の力を解放した時その強大な力によって身体は金色に輝く。 しかしそれは美しい物ではなく、邪悪な力を帯びた禍禍しい光・・・。

「かもしれないな。 だが、どちらにせよ討伐することに変わりはないさ」

 その言葉を受けてAlucardは普段の冷静さを取り戻し金色のドラゴンがいたという方向へと駆けて行く。

「Alucard! あれみたいだな」

 FATE達の目の前に金色に輝くドラゴンと勇者達の戦いが繰り広げられていた。

「あの輝き・・この嫌悪感・・」
「やはりゴルモアか!」

 しかし妙である。 たしかにこのドラゴンは強い。 しかし勇者達の力の前に傷つき今にも倒れそうになっている。

「これが・・ゴルモアだと?」

「奴の本当の身体ではないからかもしれん・・」
「ならばここで葬ってしまえばいいさ!」

 魔道士達の魔法。そして戦士の剣撃で金色のドラゴンは程なくして地にひれ伏した。 それとほぼ同時に他の場所も討伐を終えようとしていた。 デーモンテンプルには勝利の歓喜が響いている。

「・・・・」

 Alucardは地面に横たわる金色のドラゴンを見つめている。

「Alucardどうした?」

「いや、なんでもない・・」

「ただ、これがゴルモアだとして・・奴の狙いはなんだ?」

「奴にはなにか狙いが・・」

「身体・・ではないか?」

 突然の背後の声に3人は驚く。 それは先ほどまで金色のドラゴンと戦っていた戦士の一人だった。

「もし奴が身体の場所を知っているならば・・」
「この騒ぎで今は監視が手薄になっているのではないかな」

「まさか・・」

「これが陽動だったということか?」

 たしかに、この金色のドラゴンの出現で多くの勇者達がこの場所に集結している。 もし・・身体の場所が知られていたとすれば! 金色のドラゴンにしてもゴルモアであるという確証はない!

「Alucard!GATEを頼む! Aliceいくぞ!」

「うん!」

「いくぞ! Vas Rel Por!」

 ダンジョンHythlothの封印の部屋、その場所へとGATEは開かれた。 その近くにいた勇者達も話を聞いてGATEへと飛び込んで行く。

-3-

 出た場所は封印の部屋へと通じるテレポーターのある場所だった。 何人かがテレポーターで封印の部屋へと入って行く。

「駄目だ! モンスターが多すぎる」

「中は危険過ぎる!」

「私がいくよ」

「Alice?」

「だってこの子がいるし、なんとかなるよ」

 そう言ってAliceはそばに居るドラゴンに手を差し伸べる。

グルルル

「無茶をするなよ」

「大丈夫。ちょっとしたら入ってきてね」

 そういうとAliceはドラゴンと共にテレポーターへと向かい姿を消した。 それを見た他のドラゴンテイマーも飛び込んで行く。 数分後に残りの戦士と魔道士達も足を踏み入れる。

 中はモンスターの死骸でいっぱいだった。 ドラゴン達は残ったモンスターに炎を浴びせていた。

「Alice!無事か!」

「うん。他のテイマーさんも手伝ってくれたから!」

 Alucardは縦穴の上部にある氷壁に包まれたゴルモアの身体を見つめていた。

「無事・・だったか」

「みたいだな」

 ゴルモアの身体はそこにあった。

「どうやら取り越し苦労だったようだな」

 ほっとする一同。 その時、ゴルモアの身体を無言でじっと見つめる戦士の姿に気がつく者はいなかった。

「・・・・・・・クックククク」

 その戦士の含み笑いに近くの勇者達に悪寒が走る。 FATEにもその声は聞こえその戦士を直視する。

「あいつは・・」

「よもやこんな所にあろうとはな・・・・」

 その戦士は金色のドラゴンのそばで話し掛けてきた戦士。 この声にAlucard達も異変に気がつく。

「あんたいったい・・なにを・・」

 ひどく嫌な予感がする。 そしてそれは現実の物へと変わっていく。

「・・もはやこやつの体も用済みだ!」

 そう言うと戦士は手を天に差し向ける。 回りの勇者達はその戦士の挙動に注目している。

「そんな・・貴様、まさか・・」

 Alucardは全身から血の気が引いて行く。

「馬鹿・・な・・」

「お前は・・お前は!」

 FATEの言葉が終わる前に戦士の身体を雷が突き抜ける。 激しい光に目がくらむ勇者達。 目が徐々に慣れてくる。 そしてその目に写ったもの・・。

「ゴルモア・・・」

「そんな・・」

 横たわる戦士の死体と紛れもないゴルモアの邪悪な魂。 ゴルモアはゆっくりと身体を見上げる。 そしてその場所へと導かれて行く。

「馬鹿な・・こんなことがあっていいのか・・」

 ゴルモアをこの場所に連れてきたのは明らかに自分達である。 勇者の一人に憑依しその仲間に案内してもらうというゴルモアの罠に見事にはまってしまったのだ。

「くっ! Kal Val Flam! Corp Por!」

 Alucardはゴルモアの身体に向けていくつもの魔法を撃ち込む。 しかしそのどれも通用はしなかった。

 ゴルモアの眼前に氷壁に包まれた身体があった。 何者の力も寄せ付けることのなかったその氷壁にゴルモアの手が触れる。 ゴルモアの魂はゆっくりと氷壁に溶け込むようにして自分の身体へと入っていく。 ゴルモアの魂が姿を消し一瞬あたりを静寂が支配する。 しかし次の瞬間には魂の時とは比べ物にならないほどの邪悪な気配が溢れ出す。 魔皇帝ゴルモアの復活の時だった。

静寂の中。

雷が氷壁を撃つ。

音を立てながら崩れ落ちて行く氷壁。

ゴルモアの身体がHythlothの空気と触れ合う。

 蘇ったゴルモアはゆっくりと目を開ける。 眼下の勇者達を嘲笑しているような口元。 静かに立ちあがったゴルモアは両手を天に向けて広げる。

「クックック・・」

「魔界より・・余の武具を・・」

 ゴルモアは勇者達には聞き取れない呪文を唱える。 空間に赤い光が溢れる。 そしてその光から真紅の、そうまるで血の色に染められたプレートメイルが姿を現す。 ゴルモアはゆっくりとそれらを装着してゆく。 勇者達はただそれを見つめることしかできなかった。 いや動くことができなかった。

「!」

 ふっとゴルモアは姿を消していた。 混乱する勇者達。 突然、背後に邪悪な気配が沸きあがる。

「後ろ!」

 振り返った先にはゴルモアの姿が・・。

「クックック・・」

 勇者達を見渡しながら嘲笑するゴルモア。 それに対して身動きの取れない勇者達。 その時・・。

「けっ。やっと現れやがったか・・」

「あんたは・・」

 勇者達をよけながら前に姿を現したのは酒場であったあの山賊風の冒険者だった。

「ゴルモア、この時を待ってたぜ・・」

「俺の仲間と家族を奪った貴様を斬ることをどれほど夢見たことか」

「前の戦いでは俺は生死の境にいて戦えなかったが・・」
「復活したばかりで力が完全でない今ならば!!」

「ゴルモア! 死にやがれぇ!」

 男はゴルモアへ向かって剣を抜き駆ける! ゴルモアの手にはなにも持っていない。 この勢いでぶつかればゴルモアといえどまだ復活したばかり、ただでは済まないだろう。

 すっと、ゴルモアは右手を振り上げる。 手の先が紫の輝きを帯びる。 男はそんなことはお構いなしにまっすぐゴルモアに剣を突きたてる!

ザクッ!!

 剣が身体を突き抜ける音が聞こえる。 男は剣を握り締めたまま動かない。 しかしその剣はゴルモアの身体を僅かに外れその刀身はゴルモアを傷つけてはいなかった。 変わりに男の身体を紫に輝く刀身が貫いている。 ゴルモアの右手には紫に輝く刀が握られていた・・・。

「ククッ・・ソウルイーターよ・・」
「相も変わらず飢えるか・・ならばその魂を食らってしまえ」

ドクン・・ドクン・・

 紫の刀身がまるで生き物の鼓動のような音を響かせる。 そしてそのたびに男の身体から精気が失われて行く。 髪は白髪に、皮膚は老人のように・・・ 勇者達はその姿に驚愕する。

 ゴルモアはすっと男の身体からソウルイーターを引き抜いた。 男はゆっくりとひざを地につけそのまま前のめりに倒れる。 男は既に物言わぬ骸と化していた。

 FATEはさっき酒場で会話していた男が今はもうただの死体でしかないことに愕然としていた。 恐怖を覚えるがそれ以上に自分の知った人間を殺されたことでゴルモアに対する憎しみが生まれる。

「この男の死を無駄にするな!」
「ゴルモアは復活したばかり!倒すなら今だ!」

 FATEは声を張り上げる。 恐怖に支配されていた勇者達は気を取り戻しゴルモアに向かって構える。 じりじりとゴルモアを包囲する勇者達。

「そなたたちのおかげで余の体を取り戻す事ができた・・」

「ゴルモアよ覚悟しろ!!」

 一人の戦士の声が合図となり一斉にゴルモアに斬りかかろうとする!

「これは余の気持ちだ!ハーッハッハ!」

 ゴルモアの周囲の地面に赤い輝きが溢れる。 今にも斬りかかろうとしていた戦士は一瞬にして引き裂かれていた。 その場にいたのは上級デーモン達だった・・・。

「余と言えど今これだけの人間の相手はできん」

「先に失礼させていただこう」

「ゴルモア逃さんぞ!」

「Alucard!よけろ!」

 FATEのその言葉にAlucardはとっさにその場所から飛びのく。 その一瞬後に上級デーモンの腕が通過していった。

「この世を再び・・」

「Kal Ort Por!」

「ま・・待て!」

 ゴルモアの姿はその場にはなかった。 容赦なく勇者に襲いかかる上級デーモン達。 勇者達は生き残ることで精一杯だった。

 街ではタウンクライヤーがゴルモア復活の一報を伝えていた。 恐怖におびえるブリタニアの民。 闇が蘇る。 またあの時の闇が・・。

闇は蘇る。ブリタニアは今、再び恐怖に包まれていく。

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