Kanon
| 機種 | ジャンル | メーカー | 発売日 | 価格 | 備考 |
| Windows95/98 | ADV | KEY | 99/6/5 | 8,800円 | 18禁 |
- DATA
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昨年話題となった「ONE 〜輝く季節へ〜」のスタッフによる新ブランド『KEY』。『全ての物語がテーマに収束する(還る)』というその第1回作品のテーマは“思い出”。初回限定版にはアレンジCDを同梱。また都内各店舗では様々な販促グッズが製作され、発売日当日の秋葉原は壮観だったとか。
- STORY
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両親の都合で従姉妹の家に引っ越すことになった主人公。7年ぶりに戻ってきた雪の舞う想い出の街で、主人公は少女と再会する。それは封じ込められた過去との邂逅の始まりだった。
- IMPRESSION
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感動的な物語は綺麗にまとめられており非の打ちどころがない。前作「ONE」では“えいえんのせかい”に関してやや観念的になりすぎた感じもしたが、本作では必要十分な描写がなされている。
魅力的なキャラクターも特筆すべき点だ。「うぐぅ」「…くー」などの繰り返される口癖がそのキャラの個性を過剰なまでに打ち出している。樋上いたる氏の絵柄ともよくマッチしており、他社にはない独特の味を出せていると言えよう。またあまり目立たないが、主人公の独白が軽妙で他の登場人物との掛け合いは読んでて楽しい。昨今は無味無臭で無個性な主人公像がまた増えてきた事もあり、会話劇の描ける脚本家の台頭は尚更歓迎したい。
折戸伸治氏、OdiakeS氏らによるBGMも秀一。楽曲単体としてより背景音楽に徹して作曲されているためだと思うが、BGMが全面に出ることなくそれでいてシーンを何倍にも盛り上げている。主題歌も、歌手の歌唱力が弱いが、楽曲の良さで打ち消している格好だ。
またバグや(ゲームソフトによる)不具合が発売後一ヶ月経ってもこれと言って発見されていない事も(残念ながら)昨今珍しい長所だ。オーソドックスな電脳紙芝居なのだから当然と言えば当然だが、伊達に発売延期を繰り返したわけではない、ということか。
システム的にはメッセージの読み返しが出来ないのが不満ではある。もっとも、どうもこれはデザイナー側の(文章を飛ばさずに読んでほしい、という)狙い通りという気もするので個人的な好みの問題になるが、やはり便利な方がいいと思うのだがどうだろう。ただ通常時(選択肢出現時以外)でもカーソル(羽根)が表示されるのはかなりうざったい。
最後に、唯一の欠点と言えるのがHシーンの存在。おとぎ話に徹するのならハッキリ言って蛇足である。Hシーンを見なくてもハッピーエンドには確かに到達するのだが、それでもその後に続く結末への道程においてHシーンだけが浮いている感じがしてならない。(また、ハダカの絵では作画のレベルも一段階落ちている) PSへ移植するとしても違和感無く削除されえるだろうが、思い切って最初から削ってしまい、その分回想シーンなどにもう2、3枚ずつCGを増やした方がよかった。ただそれだけが惜しまれる。