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焼成とは成型した粘土(作品)を高温に加熱する事で丈夫に焼き締めることをいい、素焼きと本焼きがあります。
素焼きは800度前後で完全には焼き締めずに加工を容易にした状態にするもので、この温度帯では、窯内部の雰囲気(酸化・還元)は焼き上がりに関係がありません。この後、削りや装飾及び施釉といった加工を施した後本焼きします。
本焼きとは1200度前後で完全に焼き締めた状態にするもので、釉薬もしっかり溶ける温度で相応の時間をかけて焼くことが必要です。
本焼きは、窯の内部の燃焼状態(雰囲気)により「還元焼成」と「酸化焼成」に分けることができます。もちろん両者の間及び外側にも無限の状態があるわけですが、それを古の焚き士たちは「雰囲気」という便利な言葉で表現してきたわけです。
還元焼成とは燃料が酸素不足で不完全燃焼している状態であり、当然黒煙が出て(ある程度の高温であれば煙突からは大きな炎が上がります)温度は上がりにくくなります。この状態では窯内部の燃料成分は酸素を求めて作品に取り込まれた酸素分まで奪おうという作用が働きます。これが作品に含まれる発色成分(金属分など)を還元して独特の発色を実現するのです。ただし、不完全燃焼状態の為、高温をキープするには空気の微妙な混合比が重要になり、又燃料も無駄に消費することになります。
これとは反対に酸化焼成はは完全燃焼状態で焼成するわけで、温度も上がりやすく燃料効率も良くなりますが、作品に含まれる発色成分(金属分など)は酸化した状態で発色します。
ただし、電気窯は窯内部に燃焼成分が充満しませんので、基本的に酸化(又は中性)焼成しかできません。電気窯で還元焼成を実現するためには、酸素と強結合する物質(燃える物)を窯内部に充満させる必要があります。
又、初めから窯内部に炭(燃焼物質)を充満させて焼成するものが炭化焼成であり、作品は炭にうもれて焼かれる為、還元雰囲気で独特の窯変を実現します。
さて、還元状態が行き過ぎると窯内部は温度が下がり煙で充満します。この強還元(燻製)状態では、煙(炭素)の成分が作品の表面に染み込み、黒く変色させます。これが煙化焼成で、最終工程でわざと燻製状態で焼き上げる黒陶などが有名です。
尚、焼成時の温度上昇率と所要時間などは素焼きと本焼きのページを参照してください。
さて電気窯等はコンピューター制御でスイッチ一つでお終まいですが、化石燃料ですと微妙な調整をして、雰囲気や温度調整を行います。酸化焼成は比較的簡単に実現できますが、問題は還元焼成です。1000度位までは雰囲気に関係なく温度上だけに気を付けていればよいのですがこれを超えるあたりから還元状態にしつつ、ある程度温度上昇をキープします。電気窯ですと還元剤としてガスを注入しますし化石燃料系窯ですと、相対的な空気量を少なくします。還元焼成では酸化焼成より温度上昇が鈍ります。ここでじっくり我慢してじわじわと温度を上げていくことが大切です。
薪窯になりますと、煙突からの炎(色見穴から噴出す炎も参考にする)や煙の量と色合いで雰囲気を判断しますし、温度などは作品表面の光り具合(高温になると段々と白に近づく)や熔け具合を確認して判断します。又最終段階では、色見用に取り出しやすいところに配置しておいた小物を、頃合を見て取り出して焼け具合を見るなんてことも行われます。
窯の種類: 電気窯・灯油窯・ガス窯・薪窯(穴窯・登り窯)・炭窯他
焼成方法: 酸化焼成・還元焼成・炭化焼成・煙化焼成・還元落し・
焼成行程: 窯詰め・焙り・攻め・ねらし(徐冷ねらしもある)・(攻めもどし・ねらし)・冷まし・窯出し
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