『スウィングガールズ』観ました!!

観てきました『スウィングガールズ』!!
ちょっと深めの感想文でございます。

この作品、『ウォーターボ−イズ』の音楽版なんでしょ?という人が多いけれど、まぁわかりやすく云えばそうです。全く音楽に縁のなかった女子高生達(と元吹奏楽部の男子と元バンドの女子高生2人)があることをきっかけにジャズバンドを結成する事になるんだけど、もちろん挫折あり仲間との衝突あり。シンクロと同じように音楽も“みんなでひとつ”なところがあるわけで、やっぱりドラマとしては面白くなるわけです。
ただ、ここで問題なのは、僕自身がそう云えばちゃんと『ウォーターボーイズ』を観ていなかったという事実。最後のシンクロシーンだけテレビで観ちゃったらその前を改めて観ようとは思わないべさ。観たってどうせ男のハダカばっかりなんだし(←失敬)。そんなわけで比較しようにも出来ないんですごめんなさい。
ほら、俺泳げないし。それって全然関係無いけどね。

ということで、まずはそのストーリーの部分から。その“『ウォーターボーイズ』の音楽版”という評判でわかるように、もう公開前からストーリーの大筋はバレているわけです。つまり、「音楽と初めて出会った女子高生達がジャズバンドを結成して、ステージで大成功の演奏をする」お話だというのはみんなわかっている。その“スキマ”をどう埋めるのかが僕は楽しみでした。その点で言えば、この作品は“ちょっと物足りない”に該当するんじゃないかなと。
例えるならば、三谷幸喜監督の『みんなのいえ』のような。長い時間の話なんだけど、ちょっと面白いところをその中から抜き出してお見せしてますよな感じ。確かにスーパーのバイトも、イノシシの件も面白いんだけど、ちょっと宙ぶらりんな印象を受けました。でも敢えてそうしてるのかな?っていう気もするんだよな。一緒に観たMちゃんが「コントみたいだった」って言ってたけどまさにその通りで(ちょっと語弊はあるかもしれないけど)、ショートコントのオムニバスと捉えたほうがいいのかもしれない。


(※次の段落はネタバレ全開ヨロシク。未見の人は注意してくださいませ。)

そういう解釈をしたとしても、一つだけ納得いかないシーンがあります。
それは、最後の「電車止まる→事実を言えぬまま電車でやっと告白する友子→ショックで一瞬バラバラになりかけるガールズたち→関口、何とかしようとラジオにあわせて演奏をはじめる→みんな本来の“音楽を楽しむ”という気持ちに気付いて仲直り→そこへバスが来る→乗り込んでる→演奏会」の一連の流れ。
何か、足りなくないですか?そう、“演奏会に出場できるようになった”ことへの喜び。
車内の演奏で仲直りしたところに出場OKの連絡が入って「やったぁ!」で一応のまとまりを見せると思うんですが・・。その大事なところがあっさりと終わってしまって、そこは何だか残念でした。


(※ネタバレおしまい。ご協力感謝します。)

で、いよいよ音楽について。ラストの演奏会もそうだけど、はじめて全員で演奏する「メイク・ハー・マイン」も“超シビれる!”って感じですね。もうね、座ってる僕の足が自然にリズムを刻むんです。
5人で歩きながら“日常のスウィング”を見つけてるところも好き。布団叩いてるとこなんか『パルコ・フィクション』のエンドロールを思い出させて、楽しかった。それから、サッチモの曲がまさかあの場面で使われるとは!(笑)サントラに入ってたから、どんなシーンで使われるのかとドキドキしてたのに、監督、あれは卑怯です、卑怯(笑)。

あとはガールズ(アンド・ア・ボーイ)の演奏について。完璧!とは勿論いえないけど(←よくそんなこと言えるな俺)、でもカッコよかった。やっぱ音楽は「心」なんだよね、なんて。
某映画評価サイトで「ラストの演奏会は絶対吹き替えだ!」って書き込みがあったけど、そりゃカット割りしてるんだから“結果的に口パクになってる”ところはありますわな。トランペットソロのところなんて良江(ソリスト)主観があるんだから。“吹き替え”ってそういうことじゃないのよアナタ。
あとは、「たいして練習してないのにいきなりうまくなるのはどうなの?」みたいなのがあったけど、本編の中でも語られていたように、「ジャズは技術じゃなくてみんなと気持ちをあわせることだ」ってことなんですよ。技術は拙いけれど、みんなが心を通わせた瞬間に演奏力は格段に飛躍すると、そういうことなんじゃないでしょうか。だから、いきなり新品の楽器買って演奏に合流しても大丈夫!なんです。
もしくは、もう一歩突っ込んで、「これはミュージカル映画である」という解釈はどうでしょう?歌の嫌いなトラップ大佐がいきなり上手に歌えたり、ゾンビが楽しそうに踊りだしたりする(『カタクリ家』)、あれと同じことだと考えてみてはどうでしょう?
パンフによると矢口監督自身もそのことには気付かれてなかったようですが(笑)、僕もある意味この作品は「ミュージカル映画」と解釈しました。大胆に省略された会話や感情はすべて音楽の中で表現されていると。 川を挟んで友子と中村がセッションした時も、スーパーの前で全員が揃った時も、電車の中で演奏した時も、すべての感情は曲に込められていると、僕はそう思います。

と、またしてもかなり長くなった『スウィングガールズ』の感想文。
とにかく結論としては、DVD購入決定!と、誰かバンド組もう!の二点だということでございます。
本編の前に『笑の大学』の予告篇も流れたしね。満足でござい。
(2004.2.02 22:50)



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