救い無き絶望シリーズ Vol、2


剥ぎ取られた憎しみ

(大した付き合いではない、しかし時としてそれが牙を向く事も・・)





「素敵よ、直哉。とっても官能的なポーズ。いつ見てもうっとりするわ」
「ぐう・・・うぐぐう・・・」
「ねぇ、直哉。覚えてる?私言ったよね?私は見た目と性格がミスマッチな女だって、勿論覚えてるわよね?」
「うぐう・・・」
「髪の毛はブラウンでセミロング。社交的で友達も多い。それが私の表向きの表情」
「ぐ・・・」
先ほどから一人で喋っている瞳は、ベッドの上で磔にされている直哉の耳をかじった。
「あら、ごめんね。痛かった?それとも気持ち良かったのかな?」
瞳はギラついた目で直哉の股間に触れた。こんな状況になっても男性器は徐々に熱を帯びて来ている。
「直哉は私の事をイマドキと思ったんでしょう。そういう女は終わってしまえば呆気ないもんだって」
「ぐぐぐ・・・うぐ・・・」
ベッドの柱に金属の金具で手足を固定され、猿ぐつわを口に装着された直哉は喋れない。ただただ呻くしか無かった。
「まあイマドキの女は皆そんなもんよね。終わってしまったら次の男に行く、直哉の私の事そう思っていたでしょ」
「ぐうう・・・」
「人間ってのはね、外見と内面が必ずしもマッチする人間ばかりじゃないの。お分かり?」
瞳は直哉の股間を激しく擦った。男性器は完全に血の気を帯びた。
「アハハ、こんな目に合っているのに身体は正直ね。最後に一発抜かせてあげようか?」
瞳はケラケラと笑いながらそう言い放った。その眼光の奥で憎悪に満ち溢れた鬼が直哉を見ている。
「直哉、あなたは安易に私と付き合ったんだろうけど、私はそうは行かないのよ」
「うぐう・・・」
「こんなにもあなたを愛してたのに・・・愛しい直哉・・・」
瞳は直哉のズボンのチャックを開けると、下着の間に手を入れ、男性器を無理矢理出した。
「愛してたのにね・・・まさかそんな私を振るなんてさ、想像もしなかったわ」
「ぐう・・・・」
「残念よ、直哉。あなたは他の男とは違うかも知れないって思ってたのよ」
瞳は取り出した男性器を握り、徐々に力を込め始めた。まるで万力のように・・・。
「うぐうう!!!ぐうう!!」
「痛い?ねぇ痛いの?直哉・・・でもね、私が受けた痛みはね、こんなもんじゃねぇんだよ!!」
瞳の手の中にある直哉の男性器は、万力のように込められた力によって圧迫され、先端から血が流れた。
そして瞳の中に眠っていた狂気の瞳、「鬼」の本性がその姿を現した。
「分かってんのか?ああ?直哉。お前が私に何をしたのか分かってんのかよ!!」
狂気そのものと化した瞳は直哉の口から猿ぐつわを外した。
「ひ、瞳・・・や、止めろ・・・止めてくれ・・・」
「止めろじゃねぇんだよ。ああ?分かってんのかって聞いてんだろうが!!」
瞳は右手に持っていたハサミを直哉の右太腿に突き刺した。
「ぎゃああああっ!!」
「うるせぇよ!!男のくせに叫んでんじゃねぇ」
尚も瞳は突き刺したハサミをグリグリと回し始めた。
「がああああっ!!ああがああっ!!」
「黙れ!分かったかって聞いてんだろ」
「わ、分かった・・・俺が悪かったから・・・頼む・・・ゆ、許してくれ・・・」
「そうだ、それで良いんだよ」
「ぐぎゃあああっ!!」
右太腿に突き刺したハサミを引き抜き、今度は左腕にハサミを突き刺した。
「おい、直哉。お前私がこんな性格だったなんて知らなかっただろ?」
「うう・・・・あああ・・・」
次の攻撃を恐れた直哉は素直に頷いた。
「そうだろう。お前は結局私の外見に惚れたんだ。そして身体にな」
「ひ、瞳・・・や、止めてくれ・・・お願いだから・・・も、もう止めてくれ・・・」
「お前がもし最初から私の内面を知っていたら付き合わなかった。つまりお前は見てくれだけで女を選んだわけだ」
「ぎゃあああああああああっ!!」
強引に引き抜かれたハサミは直哉の左手、親指と小指を切断した。
直哉の身体は痛みに耐え切れずジタバタと動き回るが、金属に固定されているため逃れる事ができない。
「直哉、私は女の代表として安易に人と付き合う愚かな男に鉄槌を下すぜ。
お前みたいな男がいやがるから、知らぬ間に妊娠して悲しい思いをする女が増えるんだ」
瞳は暴れまわる直哉の頭部に近づくと、ポケットから小型の包丁を取り出し、直哉の額に押し当てた。
「や、やめろぉ!!頼む、殺さないでくれぇ!!なんでもする、なんでもするから!!」
「男は皆そう言うんだ。都合が悪くなるとなんでもするからぁって抜かしやがる」
「うぎゃあああああっ!!」
額に押し当てられた包丁は直哉の顔の皮膚一枚を切り裂き、そのまま動きを止めた。
「もう二度とナンパできないように、お前の顔の生皮、剥いでやる」
「や、やめろ・・・やめろぉ!!があああああっ!!ぐぎゃああっ!!」
「ほら、動くと余計に痛むぞ。じっとしてな」
額から皮を剥いだ包丁はそのまま下へと進み、眼球から鼻、そして口へと下ろされる。
その度に小さなシャワーのような血の噴水が上がり、瞳の顔を真っ赤に染めた。
そして包丁は直哉の唇を引き裂き、顎の皮を剥ぎ、その役目を終えた。
「ハハハハ!!いいザマだな。鏡見る?酷いツラになってるぜ」
「うう・・・」
人間、身体中の生皮を剥がされたくらいでは死なない。ハサミのよって貫かれた傷口から大量出血に至るまで
直哉は死ぬ事が出来ず、文字通り地獄の苦しみを味わう事になる。
「残念だったわね。あなたが私を怒らせなきゃこんな事にはならなかったのよ」
気が付くと瞳は元の瞳の戻っていた。
「それじゃお別れね」
「ひ、ひとみ・・・・た、たす・・けて・・・・」
「イ・ヤ♪」
瞳はそれだけ言うと、直哉の性器にキスをして部屋を後にした・・・。

人間、外見よりも内面を見て判断しなければ
後でとんでもない事になる場合も考えられる。
そう、軽々しく付き合った直哉のように・・・・。

END


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