Vol.28 海外撮影行

〜ジテはやってきた〜

撫順炭鉱専用線

 

 やっと陽の上がりはじめた撫順の街。マイナスの気温は痛いほど寒い。砿務局駅にジテを待つ。3編成目だったろうか、「来た!」その声に遠く目をやると深緑色の車体がこちらに向かってくる。慌てて反対側のホームにかける。しかし、運悪く列車が到着し、降車してきた人並みがすごくて一向に前に進めない。「まだどう撮るかも考えていないというのに!」そんな私の動揺とは裏腹に、ジテは予想以上にあっけなく現れ、そして潮の引くように去ってゆく。不吉な1日の始まりであった。

 

 

 

 一度だけ日本で見た名鉄の850系「ナマズ」。限りなく似たその姿に思いは募った。そのジテに自分は会いに来ている。何か信じられないような、夢心地気分。寒さのせいか。気持ちがうわついているのか。朝から何かうまく撮れない。

 日本を出る直前、お気に入りの28-200ミリのZOOMレンズが突然壊れた。このレンズ、私のスナップには欠かせないものであったので、かなりショックであった。そもそもこれが今回の不吉の始まりであったのだ。結果、古い28-105ミリZOOMと単体200ミリでしのぐことにし、頻繁なレンズ交換を余儀なくされる。

 

 

 ジテ以外にも電車は存在する。109編成は中国製の電車であるという。あまり形態的には面白みがない。

 

 

 105編成は中国番「ムーミン」。流線型の好きな私にはジテもいるし、何とも楽しい路線である。

 

 

 

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