群衆心理 (講談社学術文庫)



群衆心理 (講談社学術文庫)
群衆心理 (講談社学術文庫)

商品カテゴリ:人文,思想,学習,考え方
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内容は古典とは思えません。

裁判員制度が始まる前に読めてよかった。そこで今後起こるであろう事が19世紀末にすでにまとめられていたことに驚きました。
目次から内容を思い出せるようになっているのがいい。後半に陪審員制度・選挙・議会・犯罪についてそれぞれ書かれているが、人間性は洋の東西そして時代を問わないことが分かった。
小泉政治の特徴だといわれたワンワードポリティクスの有効性や先日のアメリカ議会での銀行救済案に絡む政治的問題が1世紀前に説明されていたのにはびっくりした。
群衆心理について、また指導者心理についての本

 ここのカスタマーレビューを見て興味が沸き、地元の書店を回ったがどの書店にもなく、Amazonで買った1冊。

 内容は、タイトルどおり群衆と捉えられた集団の性質、思考形態と行動形態、様々な場における群衆の分析に全体が当てられているが、読み方を変えれば、当時の指導者階層が群衆をどう捉えようとしていたのかが全体に読み取れる。「群衆」という名付け・概念・捉え方自体が社会の上層、貴族階級を代表とする支配者層から下層の人々への規定の仕方であるし、読んでいるうちに上層階級の意識・無意識に触れることが出来る。また、群衆の人心をどう掌握するかという技術・秘密、例えば断言・暗示・反復・感染のプロセスや、群衆は人物や出来事、事柄を個別的に認識したうえで自分なりに他と関連付け、比較して考えることはせず、与えられたイメージを感受し、それらのイメージを基に連想することしかしない・できないので、彼らには加工・編集されたイメージ・シンボルを与えて特定の連想を誘うように、特定の印象を抱くように、特定の意見が群衆一人一人の信条になるように誘導するのが非常に有効であること、指導者は知的であることは不必要であるばかりか有害であること、狂気を帯びるほどの確信に溢れた人物が望ましいこと、穏便な人物を罵倒することで周りの人々への威厳をを獲得したナポレオンの振る舞いなどが、数多くの実例を使って示されている。ここで展開されている議論は、他の人たちの上に立って統制・管理する人たち全てにとって必須のガイドブックになっていると同時に、統制者・管理者の統制・管理に服する立場の人たちにとっては、自分たちがどんな風に把握・統制・管理されているのかを知ることが出来る必須のガイドブックになっている。

この書物の持つ効果は、当分失われそうもないと思う。
ある種のサイコスリラーとしても楽しめるかも

 個人としてはまことに知的、理性的、道徳的な人でさえも、一度群集が形成され、そこに
巻き込まれるや否や、その性質とはおよそ対照的な暴力性や非合理性を表現するに至る。
――そんな群集心理に鋭い筆致で切り込む1895年の画期的著書。
 二度の大戦を経験した20世紀に先立って、「群衆の時代」へと向けられた知識人の危機感を
先取りした一冊、とも読める。
 ここでは詳しくは書かぬが、個人と集団の心理を対象にしたことを理由にしばしば
比較される、同時代の社会学者エミール・デュルケームおよびガブリエル・タルドの議論も
併せて押さえておくと、やはり興味深さは格段に増す。
 また、現代において彼の名が論じられるのはもっぱら社会科学のフィールドにおいてのこと。
しかし、そもそもル・ボンは医学や人類学の知識を下敷きとした人物。そうした点から彼の
議論に光を当てた、菅野賢治『ドレフュス事件のなかの科学』は快作。
指摘が正しすぎて怖くなる

群衆がどのように考え動くのかを扱った社会心理学の古典。
しかし今読んでも決して色あせていない。

群衆の非論理性、熱狂し冷めやすい性質、暴力性。
そうした群衆は選挙でも町でも議会でもどこでも見られる。
群衆は今日の社会のいたるところに存在している。

そして指導者は群衆をいかに扱うか。
有名な「断言・反覆・感染」こそが群集を動かす。(+威厳も)
群衆は正しい論理では決して説得されない。

人種とか遺伝とかが出てきていささか古臭く感じるところもあるが、群集の性質は昔も今も変わっていない。
今日の大衆社会において必読ではなかろうか。
補足

断言とは……「議論することの拒否」を意味する 合理的にくどくど説明しないで短い言葉でズバッと言えば言うほどますます威厳を持つ
反復とは……論証も何もされていないその非合理的な断言を何度も何度も繰り返し唱えて聞いている人間の頭の中の「既成事実」にしてしまえ
感染とは……さらにそれを他のさまざまな人間に思い切り宣伝し宣伝させることによって内容のない形だけの「世論」にしてしまえ



講談社
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