ムスカなラピュタ

「天空の城ラピュタ」を、ムスカ最高、ムスカ万歳、ムスカ中心のストーリーで作品を回顧します。
ムスカが嫌いな方、及びネタバレになるので、未視聴の方はご覧にならない方がよいと思います。
セリフの間違いがあったら教えてください。


暗闇の雲海を航行する旅客飛行船。
この物語の主人公、ムスカ大佐は飛行石を持つ少女シータと、自分の部下と共に飛行船に乗っている。
突然、海賊ドーラ一家の襲撃。部下達に阻止を命じ、緊急電を打つムスカ大佐は、不覚にもシータにビンで殴られ気を失ってしまう。



ビンは粉々に砕け散っているのに、大佐は気を失っただけで済んでいる。シータの力にも驚きだが、それ以上に大佐の石頭には感服してしまう。
特務機関で頭を鍛える訓練でもしていたのであろう。
しかし、これによりムスカが狂ったというのは周知の事実である(?)。

部下の黒メガネ達がシータとパズーを捕らえる。ロケット艇から降りてくる大佐。この時大佐は帽子をかぶり、いつものダブルのスーツがシングルになっている。似合わないです大佐。しかし、スーツの色は相変わらず茶色である。この色がお好きなのだろう。

ティディス要塞でモウロ将軍と面会する大佐。将軍はシータをもっと締め上げろと命令する。しかし、大佐には作戦があるため、その言葉には耳を貸さない。
「制服さんの悪い癖だ・・・。事を急ぐと元も子もなくしますよ。閣下。」
メガネを拭きながら言う。この時、大佐の素顔が一瞬見ることができる。
「これは私の機関の仕事です。閣下は必要なときに兵隊を動かしてくださればよい・・・。」
将軍に対し平然と言い放ち、会議室を去っていく。

「よく眠れたかな?」
ティディス要塞北の塔で、捕えたシータと会う大佐。
「流行の服は嫌いですか?」
特務機関のエリートは当時の女の子の流行も熟知しているのだ。予算はどこから下りたのだろう。そして誰が買いにいったのか・・・。まさか大佐本人ではあるまい。
「彼なら安心したまえ。あの石頭は私のより頑丈だ。」
いえいえ、大佐もかなりのものです。



シータをロボットの格納庫へ連れて行く大佐。
ロボットの胸の紋章を見て驚くシータ。大佐は説明を始める。
「君の家の古い暖炉にもこれと同じ紋章があった。そして、この石にも。」
大佐、それは住居不法侵入ではないですか?特務機関には許されているのだろうか。
大佐はシータに飛行石を働かせるための方法を問い詰める。シータは知らないと言い張る。本当に知らない(気づいていない)のだから仕方ない。そこで大佐は脅しをかける。
「私は手荒な真似はしたくないが、あの少年の運命は君にかかっているのだ。」
シータの気持ちが揺れる。大佐はそこを見逃さなかった。そしてとどめのセリフ。
「君が協力してくれるのなら、あの少年を自由にしてやってもいい・・・。リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ・・・。」
どこでシータの秘密の名前を知ったのだろう。さすがは特務機関エリート。すべてお見通しなのである。

パズーを開放するムスカ大佐。そしてパズーに優しく話しかける。
「パズー君。君を誤解していた。君がこの方を海賊から守っていてくれたなんて知らなかったんだ。許してくれたまえ。」



大佐にだって知らないことは稀にあるのだ。それより、「パズー君」の発音がなんかおかしい。
シータを追いかけようとするパズーを、大佐が捕まえる。
「君も男だったら聞き分けたまえ!」
パズーに人生の厳しさを教えてやります。32歳ともなれば人生の酸いも甘いも知っているのだ。
呆然とするパズーに大佐は甘い罠、「おこづかい」をくれてやります。
「これは僅かだがほんのお礼だ。とっておきたまえ。」
金貨3枚をパズーに手渡します。おそらくポケットマネーであろう。大佐、私にもください。
大佐はシータと一緒に、要塞を出て行くパズーを北の塔から見下ろす。
そして、シータの首に飛行石を掛けてやります。
「思い出したまえ。この石を働かせる呪文か何かを。・・・約束さえ果たせば君も自由になれる。」
大佐は優しく耳元で囁きます。女性ムスカファンにはたまらないシチュエーションであろう。

その日の夜、飛行戦艦ゴリアテがティディスに到着する。ラピュタへの出発予定は明朝。しかし、いまだラピュタの位置は不明である。

シータの「困った時のおまじない」で、秘められた力を発する飛行石。それに気が付いた大佐は、彼女の部屋にやって来る。
「素晴らしい。」



生え際が相当やばいです大佐。リ○ップをお勧めします。促せ、発毛。
聖なる光を発する飛行石を触ろうとするが、思いっきり嫌われる大佐。ものすごい形相。相当痛かったに違いない。
ロボットが動き出したという知らせを聞き、シータの腕を引っ張りながら部屋を出る大佐。兵士達は攻撃を開始するが全く歯が立たない。ロボットのレーザー攻撃により防護壁は跡形もなく吹っ飛ぶ。
「すごい!」
ロボットの攻撃力に大佐は嬉々とする。ラピュタの科学力はこの時代のものには及ぶはずもない。
「その光だ。聖なる光でロボットの封印が解けたのだ。ラピュタへの道が開けた。来い!」
シータの腕を引くが抵抗される。その光景を見たロボットが攻撃を加える。橋は真っ二つに切断され、大佐は間一髪、部下の黒メガネに掴まる。
ロボットは腕を広げ、その腕に羽のようなものが出現する。
「飛ぶ気か?!」
それしか考えられません、大佐。
ロボットはロケット噴射により飛行し、大佐たちに襲いかかる。
「うあっ!」
あわてふためき逃げるムスカ大佐。この時ばかりは、いつもの冷静な大佐の姿はない。それもそのはず、命の危険に晒されているのである。大佐だって人間なのだ。

北の塔の屋上に立つシータの飛行石から、空へ向い一筋の光が発せられる。それを目撃する大佐。
「あの光の指す方向にラピュタがあるのだ。」
とうとう大佐はラピュタへの手がかりを掴んだ。しかし、その前に、暴れるあのロボットを始末しなければならない。
ロボットは、北の塔屋上のシータに近づく。ここから、大佐の見事な戦術指揮を見ることができる。
大佐はまず、モウロ将軍から指揮権を奪うため電話線を切断、通信回路を確保する。
「私はムスカ大佐だ。ロボットにより通信回路が破壊された。緊急事態につき私が臨時に指揮を取る。ロボットは北の塔の少女を狙っている。姿を現した瞬間を仕留めろ。砲弾から信管を抜け。少女を傷付けるな!」



このシーンも、女性ムスカファンにはたまらないであろう。男の私の目から見てもカッコイイ。
この時はっきりと確認できるが、大佐の瞳は金色である。しかし、この瞳の色が命取りになるとは、この時点で大佐本人は知る由もない。
話を戻す。要塞のトーチカが、北の塔屋上のロボットに照準を合わせ、その内の一門が火を噴く。
見事命中。ロボットはもんどりうって倒れる。シータもその衝撃により壁に叩き付けれ、飛行石が地上に落下する。
ロボットに駆け寄る兵士達。その内の一人が、気を失っているシータのお下げを引っ張る。大佐、こいつを死刑にしてください。
しかし、ロボットはまだ死んではいなかった。シータを捕らえようとした兵士達に攻撃を加え、要塞にも猛烈なレーザー攻撃を始める。
「ああっ!」
流石のムスカ大佐もこれには驚いた。驚愕の表情の大佐。建物やトーチカが次々と破壊されていく。

意識を取り戻したシータ。彼女の目に映るのは破壊し尽くされた要塞。しかし、ロボットは攻撃をやめようとしない。この時点で大佐は一体どこにいるのだろう。しかし、指揮を取り続けていることは確かだ。
シータにより攻撃をやめたロボット。その頭上に巨大なゴリアテが迫る。

そこへパズーとドーラ一家が、シータ救出にやってくる。パズーとドーラの乗ったフラップターがシータに接近する。
その時、ゴリアテの単装砲が火を噴く。見事ロボットに命中。砲弾の火薬はロボットの体内を焼き尽くす。続いて2基の連装砲の攻撃。「少女を傷付けるな」ではなかったのですか、大佐?フラップターは木の葉のように舞う。
しかし、パズーとドーラのフラップターは辛くも生き延び、シータ救出を敢行する。
「しまった!」
防空壕にでも退避していたであろう大佐が出てくる。フラップターはシータ救出に成功、一目散に逃走する。
「くそう、ゴリアテ、何をしている!」
ゴリアテは別のフラップターの煙幕により目潰しをされていた。
「煙幕か。」
大佐、少しだけ感心する。敵ながらあっぱれ。

何もできなかった将軍とその参謀達がのこのこと出てくる。
状況の説明をする大佐に、部下が近づき何かを話す。飛行石が発見されたのだ。
再び、飛行石はムスカ大佐の手に戻った。石は静かに光を発する。
「将軍に伝えろ。予定通りラピュタへ出発すると。」
大佐のラピュタへの旅が始まる。しかし、大佐の本当の目的を知る者は誰一人としていなかった。

ムスカ大佐の乗艦するゴリアテは出発の翌日未明、同じくラピュタへと向うドーラ一家のタイガーモス号を発見、副砲による攻撃を加えるがこれを取り逃がす。追跡を促す将軍に冷静に答える。
「雲の中では無駄骨です。大丈夫、奴等は遠くへは逃げれません。航海は極めて順調ですよ。」
羅針盤の上で、飛行石がラピュタの方向を示している。

夜が明け、タイガーモスは「竜の巣」を発見、そのタイガーモスと竜の巣を確認したゴリアテは砲撃を開始、タイガーモスは被弾し竜の巣へ吸い込まれていく。一人喜ぶモウロ将軍。
このままでは危険だと退避を進言する艦長に対し、大佐はこれを却下する。
「このまま進め。光は常に嵐の中心を指している。聞こえないのか?このまま進むんだ。必ず入口はある。」

ラピュタを包み隠すように取り巻いていた竜の巣の雲が晴れ、ゴリアテはラピュタに接岸、大佐は遂にラピュタへの上陸を果たす。兵士達は城内の探検、捜索を開始する。
しばらくすると、将校が宝石を手にし将軍に報告する。将軍は宝石に目がくらみ、城内へ走っていく。何しに来たんだこのオヤジ。
その様子を見ていた大佐は、二人の黒メガネを連れ、別方向へ歩き出す。
「バカ共には丁度いい目くらましだ。」
大佐達特務機関にはラピュタの財宝などではない、更に重要な任務があるのだ。

大佐達はラピュタ下部の黒い半球体の上部通路にいた。
「このあたりだ。」
大佐はメモを片手に、半球体内部への入り口を探す。
「あった。」
大佐は入口を発見、飛行石をかざすとその壁が開く。



その時、部下の一人がパズーを発見、発砲する。そこへシータが飛び出し、部下に体当たりして押し倒す。
流石の大佐も驚いたようで、唖然と見ているだけである。しかし、その次の行動は早かった。
シータに発砲しようとする部下を止め、すかさずシータのお下げを掴む。
「これはこれは、王女様ではないか。」
清純派美少女の象徴でもある黒髪のおさげも、彼の前では通用しない。
シータを捕まえた大佐達は半球体の中へと入っていく。

しばらくすると、ゴリアテの艦内が慌しくなる。大佐は、艦内の通信装置を破壊していたのだ。これからこのラピュタで起こる出来事を連絡されないようするためである。大佐は常に次の手を打ち行動する。特務機関の諜報員として、やはり彼はエリートである。
モウロ将軍は、やっとムスカの企みに気が付く。そしてムスカの捜索を開始する。

ラピュタの下部半球体の内部へと降りていく大佐達。驚く部下たちに大佐は説明をする。
「ラピュタの中枢だ。上の城などガラクタに過ぎん。ラピュタの科学は全てここに結晶しているのだ。」
相当な調査を行っていたのだろう。ラピュタのことは全てお見通しである。
「お前達はここで待て。」


大佐はシータと二人きりで別の部屋に入っていく。二人の部下は置いてきぼり。その後、大佐が彼らを迎えに来ることはなかった。ムスカ大佐は、目的のためなら誰でも利用する、冷酷かつ合理的な男なのだ。
「ここから先は王族しか入れない聖域なのだ。」
この台詞に、ムスカの秘密の重要なヒントがあるがシータは気付かない。

「なんだこれは?」
二人が到着した先には木の根が張り巡っていた。これには大佐も予想外だったようだ。
「一段落したら、全て焼き払ってやる!」
自然の生命力などに大佐は興味がない。彼の頭の中はただ一つ、ラピュタによる世界征服のみである。
少し慌てた表情を見せるが、メモを片手に目的地の方向を探し出す。
「来たまえ。こっちだ。」
シータは何も分からず、ただ大佐についてくるだけである。

次の部屋の入口を見つけたムスカ大佐。シータに振り向き不敵な笑みを浮かべる。捜し求めていたものがここにあるのであろう。さあ大佐、全世界はもうすぐあなたのものです。
「ここもか!」
その部屋にはひこばえが覆い茂り、水溜まりができている。大佐はやはり育ちがいいのであろう。水溜りを見て後ずさりする。
「くそう!」
思い切ってひこばえをかき分け、水溜りに入る大佐。世界征服のためなら少しぐらい靴や服が汚れても構わない。部屋の中央には細い木の根が何かを隠すように生えている。大佐はそれをかき分ける。
「あった・・・!」
文字通り木の根草の根分けて、遂に大佐は捜し求めるものを発見した。それは巨大な飛行石であった。
「見たまえ、この巨大な飛行石を。これこそラピュタの力の根源なのだ。素晴らしい・・・700年もの間、王の帰りを待っていたのだ。」
何も分からず聞いてくるシータに、大佐は呆れたように答える。
「君の一族はそんなことも忘れてしまったのかね?」
そして彼は、もう一つのものを探し当てる。
「黒い石だ。伝承の通りだ・・・。は、へぁああ・・・?よ、読める、読めるぞぉ!」



大佐の周りに蚊のような虫がまとわりつく。大佐は虫がお嫌いなのだ。手で追い払いながらも黒い石に刻まれた楔形文字の解読に成功する。シータは大佐に彼の素性を尋ねる。
「私も古い秘密の名前を持っているのだよ、リュシータ。私の名はロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ。君の一族と私の一族は元々一つの王家だったのだよ。地上に降りた時、二つに分かれたがね。」
驚愕の表情を浮かべるシータ。

爆発音が響き渡る。将軍達は半球体への突破口を作るため爆薬を仕掛けたが、歯が立たない。その時、ムスカの声が聞こえてくる。
「閣下、そんなことをせずとも入れますよ。」
ムスカは飛行石を手に黒い石をそっとなでると、彫りこまれた文字が赤く光る。ラピュタ中枢部のブロック石がパズルのように動き出し、脱出を図っていた黒メガネ二人は吹き飛ばされる。おそらく死んでしまったであろう。しかし、あの場所でムスカ大佐を待っていたとしても運命は変わらない。
半球体下部から、七本の突起物が突き出る。そして将軍達の目の前に入口が現れる。
「さあ、何をためらうのです。中へお進みください、閣下。」
将軍と将兵達は内部へ流れ込む。

彼等が入ったところは、さながら下界を見渡す展望台のような場所であった。ムスカを探す将軍にムスカの声が答える。
「お静かに。」
ムスカとシータ、黒い石が天井からホログラフィとなって現れる。驚く将軍達。
「言葉を慎みたまえ。君はラピュタ王の前にいるのだ。」
そう、この瞬間、ムスカはとうとうラピュタ帝国の王となったのだ。これからは彼の独壇場である。
「これから王国の復活を祝って諸君にラピュタの力を見せてやろうと思ってね。」



ムスカは飛行石で石を撫でる。
「見せてあげよう。ラピュタの雷を!」
半球体下部の突起物から稲妻が発生し、それはラピュタの真下で一つの火の玉となり、遥か遠くの海面に向け発射される。海上で凄まじい爆発が起こる。現代で言うのなら、まるで核爆発だ。その爆風はラピュタにまで到達した。
驚愕の将軍達とシータ。ラピュタの科学はこれほどまでに恐ろしい武器を作り上げてしまっていたのだ。
「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ。ラーマ・ヤーナではインドラの矢とも伝えているがね。全世界は再びラピュタの下にひれ伏すことになるだろう。」
こんなものが空中にいたら、どの国も反抗できるはずはない。彼は遂に、全世界を支配する王となった。ムスカ万歳!ラピュタ帝国万歳!
突然、将軍がホログラフィのムスカに向って発砲する。勿論、弾が直接ムスカに当たるはずがない。考えれば分かりそうなものである。こんな上司の下では働きたくない。
「君のアホ面には心底うんざりさせられる・・・。」
ムスカは石を撫でようとするが、シータに目論見を感付かれる。
「こらっ!何をする!?」
子供の力がムスカにかなうはずがない。シータは振り飛ばされる。
「死ねぇっ!!」
楽しそうな表情のムスカ大佐。少し声が裏返ってます。
展望台の床が抜け、将軍をはじめ、多くの将兵が落下していく。ムスカのホログラフィは高笑いしながら天井に消えていく。

通路に格納されていたロボット達が動き出し、逃げ惑う兵士達を襲う。ゴリアテは全ての将兵を乗せる暇もなく、離岸を開始する。乗り遅れた兵士達がゴリアテの甲板を滑り落ちていく。
大佐はシータの胸ぐらを掴む。



「私をあまり怒らせないほうがいいぞ。」
そう言うとさらに突き飛ばす。美少女だろうが彼の計画を邪魔するものには容赦しない。
「当分ここに二人っきりで住むのだからな!」
おおっと、プロポーズですか大佐?いいや、彼はそんなものに興味はない。今、彼の頭の中にあるのは世界征服のみである。
黒い石の上に手をかざすと、ゴリアテの映像が現れる。
「ははッ、さっさと逃げればいいものを。」
次の瞬間、ゴリアテが全砲門を開き、ラピュタへの攻撃を始める。しかし、黒い半球体を破壊できるはずはない。
「はははッ、私と戦うつもりか?」
余裕のムスカ大佐。彼はロボットによるゴリアテ攻撃を行う。
3つのロボット投下口から、丸く格納されたロボットが次々と投下される。ロボットは手足を開きゴリアテへの攻撃を開始する。

攻撃が開始されて間もなく、ゴリアテの艦中央部が大爆発を起こす。ヘリウムガスにでも引火したのであろうか。
「素晴らしい。最高のショーだとは思わんかね?」
シータに問いかけるが彼女は顔をそらす。しばらくするとゴリアテは二つに折れ曲がり、炎上しながらゆっくりと墜落していく。炎から逃げる兵士がバラバラと落ちていく。
「ほほおぅ。見ろぉ、人がゴミのようだ!ハハハッ!」
さりげなくガッツポーズする大佐。クールな大佐には似合いません。



次の瞬間、縄を解いたシータがムスカに掴みかかる。
「何をするっ!」
シータをげんこつで思いっきり殴る大佐。吹っ飛ぶシータ。いくらムスカファンの私でも、これはいただけけない。美少女は世界の宝です、大佐。と、言っても、彼に通用するはずはない。
飛行石を奪われたことに気付く大佐。墜落していくゴリアテの映像が消える。しかし大佐は慌てない。
「返したまえ。いい子だから。さあ。」
ゆっくりとシータに近づいていく。シータは走って逃げるが彼女はラピュタ内部のことは全く知らない。大佐は早足で追いかける。
「はっはっはっ、どこへ行こうというのかね?」

シータがパズーと出会い、飛行石をパズーに渡そうとする。余裕かましすぎた大佐、慌てて二人のところへ駆け寄る。飛行石はパズーの手に渡ってしまう。大佐は壁の穴からパズーを撃つ。パズーのゴーグルが打ち砕かれ、彼は後ろへ倒れる。
「その石を大事に持っていろ!小娘の命と引き換えだ!」



すかさず大佐はシータを追う。
玉座の間に入ったシータ。大佐は威嚇射撃をする。当たって死んだフリでもしたつもりであろうか、彼女は倒れる。しかしムスカにそんなものが通用するはずがない。
「立て。鬼ごっこは終わりだ!」
ゆっくりと起き上がるシータ。大佐は銃の照準を合わせたままだ。
「終点が玉座の間とは上出来じゃないか。ここへ来い!」



ゴンドアの歌とか何とかいってムスカ大佐に説教を始めるシータ。大佐の表情がみるみる歪んでいく。次の瞬間、とうとうキレた大佐、発砲する。シータの左のおさげを見事打ち落とす。ゴ○ゴ13もびっくりの腕前である。
「ラピュタは滅びぬ。何度でも甦るさ。ラピュタの科学こそ人類の夢だからだ!」
続いて発砲。今度は左のおさげを打ち落とす。暗い室内で、どうしたら黒い髪を打ち落とせるのだろう。あのサングラス、実は赤外線装置か暗視スコープになっているのかもしれない。
「ひざまづけ!命乞いをしろ!小僧から石を取り戻せ!」
大佐、子供相手にそこまで言わなくても・・・。しかし、世界征服がかかっているのだから仕方ない。

パズーが玉座の間にランチャー銃を持ってやって来る。
「小僧、娘の命と引き換えだ。石のありかを言え!それとも、その大砲で私と勝負するかね?」
銃撃戦となればこっちのものである。しかし、パズーはシータと話がしたいという。
「3分間待ってやる。」
さすがはムスカ大佐。希望を聞いてあげるとは紳士的である。それもそのはず、彼等がどうあがこうと、もう勝負はついたも同然である。全世界をもうすぐ手中に収められるのだ。
3歩ほど後ろへさがる大佐。万が一のため、銃に弾を込める。子供達はなにやらたくらんでいる様子であるが、一体、何ができると言うのであろうであろう。



「時間だ。答えを聞こう。」
ええっ?1分も経ってないです大佐。事を急ぐと元も子も無くすのでは?
そしてそれが事実となるのであった。
パズーは銃を床に落とす。そして次の瞬間、二人で呪文を唱えた。二人のつないだ手の中から猛烈な光が発せられる。
「ぐあああああーッ!」
左腕で目を覆う大佐。それもそのはず、ご存知の通り大佐の目は金色なのだ。目の色素がほとんど無いため、この光は彼にとって核爆発の閃光を見たのと同じくらいであろう。サングラスも効果をなさないはずである。
二人が唱えたのは滅びの呪文であった。ラピュタ中心部にあった巨大な飛行石が恐ろしい勢いで上昇し、中枢部のブロックがバラバラに崩壊する。
「あぁ〜。目がぁ、目がぁ〜。」



目を押さえ苦しむ大佐。失明するほどの眩しさだったのだろう。あのムスカ大佐が、情けない声でふらふらと壁づたいに歩く。そして、その彼の足元も崩壊が始まった。

崩れ落ちていく瓦礫の中にムスカ大佐の姿があった。まっさかさまに落下していく大佐。彼の世界征服の夢もまたラピュタと共に崩れ去ったのであった。

しかしムスカファンの皆様、ここで悲しんではいけない。なぜならば、ムスカ大佐の死を確認した者は誰一人としていないのだ。
彼はどこかで生きているに違いない。そして、懲りずに再び世界征服を実現すべく作戦を練っているのである。

ここで、ムスカファンの皆様に、秘密の情報をお知らせします。

「天空の城ラピュタ 2 ムスカの逆襲」
20××年公開予定
製作 スタジオムスカ

詳しい内容が分かり次第、情報を掲載したいと思います。(笑)