御数寄屋坊主とは、江戸城中本丸勤務の茶坊主のことである。 代々世襲の直参で、知行は三十俵二人扶持という安い給料ではあるが、役目柄政治上の秘密を耳にする機会が多いために、諸大名からの情報提供料金、口止め料など多額の副収入がある。 だから、大抵の者はせっせと金を貯めこんでいるが、中には変わり種もいる。 その男、河内山宗俊。
あたし喜の字屋おえん。 表の商売は小料理仕出し。 裏は倒した勘定を男から取り立てる付き馬屋。 けじめ付けさせてもらいます。