やしち日記6

ぐ〜〜〜


民話の信憑性
むかしむかし、そのむかし、まだ口が達者になる前の、純真だった頃に主人が読んだ民話にこういうものがあった。
『昔むかし、富士山と八ヶ岳がどちらが背が高いかを自慢しあっていた。互いに自分の方が背が高いと譲らずにいたところ、ついに怒った富士山は八ヶ岳の頭を叩いてしまったそうな。怒った八ヶ岳は富士山に背を向け、やがて動かなくなり、謝るに謝れなくなった富士山もそのままの姿になってしまった。』
というような話しだったはずであるが、最後の部分に関してはやや脚色が混じっているやもしれぬ。まぁ、民話というには薄っぺらい内容のように思われるかもしれないが、そこの部分はご容赦頂きたい。

何故、主人がこんな話しを思い出したか−−−それは、いつぞやの新聞でこんな記事を見掛けたからだ「地質学者らの調査・研究によると、八ヶ岳は以前には富士山よりも高い標高であったことが判明」。−−−これは単なる偶然なのだろうか。

主人には、そうは思えないらしい。もちろん先に述べた民話が事実だと思っているわけではない、八ヶ岳の標高が以前は富士山よりも高かったということを知っていたのではないか、と考えているのだ。確かに、前の民話には"日本一の山"たる富士山へのジェラシーを感じさせる部分が無きにしもあらず、ではないか・・・。

民話を架空の出来事とせずに史実と捉えている学者も多いと聞く。『ノアの方舟』や『トロイの木馬』といったところも、そういった研究が進んでいるところだったはずである。『日本書紀』なんかはどうなのであろうか、逆にこちらは歴史事実と認識されているのだろうか?「秀吉の隠し金」とか「徳川の埋蔵金」なんて話しも考えてみれば民話に近いものかもしれぬのに、そこに心血を注ぐ人もいるわけで、意外なところに意外な事実があるのかもしれぬ。

2000/08/07

夏の悩み
主人は夏よりも冬の方が好きである。夏よりも春の方が、夏よりも秋の方が好きである。早い話しが、夏が嫌いな主人である。理由は至って簡単−−−『蚊がいるから』だ。

昨日の夜も蚊に食われたらしい。「全部で5個所、しかも左右の手足全部にまんべんなく刺していきやがった」いつにもまして、粗暴な主人の言葉である。しかし、不思議なもので隣に人がいたって刺されるのはたいてい主人の方である。ここまで違いがあるからには、何らかの理由があるに違いない。

こうなると欠かせないのは「蚊取り線香」と「キンカン」、主人の夏場の必須アイテムである。一時期、体のことを考えて自然に近いものを、と蚊取り線香を使っていたのだが、ニンゲンにとっても煙いのと、あまり効果がなかったことで早々と姿を消してしまった。だいたい、あれは煙の中でしか効果を発揮しなさそうで頼りない。現在は、30日とか60日とか連続で使える液体のものを使用しており、これには満足しているらしい。

ところが、これだってスイッチが入っていなければ効果を発揮しないわけで(昨晩もそうだったのだが)、刺されてしまった場合キンカンの出番となる。主人の愛用の品は既に3〜4年物となのだが、未だスースー感は持続されているようだ。しかし、大の大人が夜中に刺された箇所にキンカンを塗っては、息を吹きかけ、また塗って、の作業を繰り返すのだ。なんと悲しい光景だろう。

或る人からは蚊帳を勧められているらしい。確かに蚊取り器を使わずに、蚊からの攻撃を避けるには良い手のように思える。ところが、主人は乗り気でない。曰く「自分が虫になったようでイヤ」とのこと。

2000/08/15

ハイヤー
タクシーとハイヤーの違いをご存知か?広辞苑には、こう書かれている「タクシー(taxi):街中や一定の場所で客の求めに応じて乗せる営業用自動車」「ハイヤー(hire):(賃貸・賃借の意) 客の求めに応じ、営業所から派遣する運転手つきの乗用車」。・・・お分かりか?

ところで、ハイヤーに乗ったことがおありか?「乗ったことがある」と自信を持って答えられる方は読み飛ばして頂いて良い。だが「多分、あれがハイヤーだったに違い無い」程度の方は読まれるが良い。今週末ハイヤーに乗ったと豪語する主人が語るハイヤー像と照らし合わせてみられたい。

ひょんなことでハイヤーに乗ることになった主人であるが、その理由をここに書く必要は無かろう。とにかく、ひょんなことがきっかけだった。路上に止まるハイヤーに、特に普通のタクシーとの差は見られない。いや、屋根の上に飾りが付いていない、という違いはあるがこんなことは重箱の隅の話しである。しかし、中にいる運転手は違った。主人の姿を見つけるや、さっと車外に飛び出し後ろのドアを開け客人を待つのである。まして昨日の雨が降るしきるなかで傘を片手にドアへいざなう姿はタクシー運転手には見られないもの。そう、まず自動ドアなんてことはない『ドアは手で開ける』のがハイヤーである。

そして中に入ればさらなる違いに気付く。導かれた後部座席には中央に肘掛けがある。そう『5人乗りなんてチャチなことを考えない』のがハイヤーである。
ん?これでは説得力に欠けるとな?まぁ、落ち着くが良い。次に挙げる点は、ハイヤーに乗った誰もが気付く点だろう。そう、タクシーの命綱である『運賃メータが無い』のがハイヤーなのである。そう「1キロいくら」なんてケチくさい世界ではない。おそらく半日、1日というゆったりとして優雅な時間に生きるのがハイヤーである。

そして、この優雅な世界を演出するのが運転手の言葉づかいである。無言でアクセルを踏み始めるのがタクシー運転手のイメージとして容易に浮かぶものだが、ハイヤーは違う。『よろしいでしょうか/承りました、の世界』がハイヤーなのである。

如何、これが主人の乗ったハイヤーの真実である。もちろん車内の装飾など他に語るべき点も有るのだが、大事なのはその優雅さに満ち溢れた世界なのだろう。もっとも優雅よりも優香の方を好む主人には、ドアが開けられるのを待つ程の我慢強さを持ち合わせてはいなかった。手を煩わせまいと、率先して自分でドアを開けてしまった主人である。ハイヤーを降りて、大きく深呼吸をした姿が微笑ましい(・・・か?)。

2000/09/18

つい、気になって
他人にとってはどうでも良いことなのだが、主人には気になってしょうがないことがあった。それは彼が毎日通る道路にある信号機だった。

別に特別な信号ではない、普通の信号。ちょっと小さな十字路交差点にある普通の信号。でも、敢えて違いを見つけるとすると、夜になるとこの信号は点滅するだけの信号に変わることくらいだろうか。

そんな信号のどこが、気になるのか。主人曰く「この信号が、普通の信号から点滅信号に変わる瞬間を見てみたい」「どんなタイミングで変わるのか見てみたい」。ただ、これだけだった。でも、彼の興味の的となるには充分だったらしい。

彼は考える。「この道を自転車で走っていると、あの信号を見ていられる時間はほぼ30秒。仮に年に200回、ここを通るとすると時間にして100分。帰る時間の多少のバラツキを考えれば、その瞬間を見るのはそんなに難しいことではあるまい。」こう考えてから、3年以上の時が経過していた。

そして、主人のつまらぬ願望は果たされたのが昨日、いつもの通り自転車でその信号を通ろうとしたときだった。自分が進む方でない信号が青から黄色に変わる「さぁ、渡ろう」。ペダルを踏み出す主人の目には、赤から青に変わる信号の姿が映るハズだった。ところが・・・

何が起きたのか認識するのに多少の時間がかかった。その後、主人の口からどんな言葉が出たのかは定かでない。近くを通る少年が主人の方に振り返ったのは事実だ。興奮した面持ちで時計を見る主人、この記念すべきときがいつだったのか確認したかったに違いない。

10時ちょうど。なんのことはない、信号は10時になると機械的に作業を変えていたに過ぎないのだ。一瞬の興奮の後に背中に吹き込む冷たい空気。主人は何を思っていたのだろうか。

 いや、そんなタイソウな話しではないのだが・・・

2000/09/29

好機到来!
日本の政治がガタガタなのは、もはや当たり前のような雰囲気である。与党自民党は迷走を繰り返し、支持率を下げる一方。それでも第一党なのは選挙の魔力か。対する野党、民主党も「自民党が分裂しなければ、日本の政治は変えられない」などとさじを投げたかのような発言を胸を張って演説している。なんたるテイタラクか。

しかし、ここに密かに政治のさらなる不安定化を望んでいる主人がいる。どうやら資産運用として持っているものが為替に関連しているものらしい。しかも聞くところによれば、どうも損益の線上が1ドル108円あたりにあるようだ。アメリカ大統領選挙の混乱よりも、日本政局の不安定化の方が経済界には重く見られたらしい。最近ジリジリと円安の方に触れてきて、ついにその108円のラインを跨いだのが今週のことである。

ここしばらく、円は1ドル105-107円くらいを上下していた。「やっぱり・・・少なくとも・・・損はしたくない」、こう考えるのは人の常だろう。105円を切れば落胆し、108円が見えてくれば歓喜していた主人にとって、今回訪れたこのチャンスは絶好の機会と言えるだろう。ましてや、なぜか昨今(いや、いつもそうだが)お金にうるさい方である。ところが・・・

心理的なものもあるのだろうが、108円を境にウロウロしている時期が続いた。やはり損をしなければ良いと考えていた主人、ここで現金に戻してしまおう、そう考えたことも確かだ。ところが幸か不幸か−−否、間違い無く幸いだったのだが−−時間が持てずいたところに、さらなる円安への波が打ち寄せた。

それまでの動きに比べたら、なんとも力強い動きである。ジリジリと、、、ジリジリと、、、110円まで釣りあがってきている。こうなると人間、欲が出てくる。いや、やっぱり「損さえしなければ」なのだが坂の途中で勝負を降りて後悔するのもしゃくだ。もちろん、山の頂点を見てしまうのもくやしい。内閣不信任案の否決で変わると思われた円安への流れは依然続いている。ますます、主人の決断が難しい事態になってきたようだ。

2000/11/22

公共放送の怪
日本で公共の放送局と言えば言わずと知れたNHK、1事業体しかない。いつだったかのNHKの番組で、あるタレントが「国営放送のNHK」と言ったら、アナウンサーが「いえいえ、NHKは公共放送なんですよ」と訂正していたが、なるほど国営と公共とでは似て非なるものと言えよう。ちなみに、セコいことでは左に並ぶ者しかいないと思わせている主人であるが、ひょんな手違いから受信料は支払っているようである。ただ、それは地上波だけであって衛星放送はと言えば【検閲により以下削除】

以前はほとんどNHKを見なかった主人であるが、逆に最近はNHKにチャンネルを合わせてることが多い。曰く「特にサッカー中継は、民放では見るに忍びない」そうだ。確かにシドニー五輪のサッカーで、某民放のアナウンサーがゴールシーンで「ゴール、ゴール、ゴ〜〜ル」などと連呼していたシーンには耳を覆いたくなる心境であった。

それだけではない。予算に余裕が有るせいかもしれないし、視聴率に神経質にならなくて良い環境のせいかもしれないが、内容的に深いものが多い。例えば、シドニー五輪総集編なる番組を見比べてみても、やはり質が違うと感じさせる。同じ材料が与えられていても、どこか民放の番組の作り方に合わなくなってきた主人である。(もっとも、ニュースとドラマは民放しか見ていない)

すっかりNHK親派になってしまった彼であるが、ナットクのいっていないところも。それは「あまりに企業名を伏せようとし過ぎでないか」という点。先日、こんなことがあった。

『雲仙普賢岳の噴火から10年。最近急逝した写真家が、この10年撮り続けてきた普賢岳の写真展が、故人の遺志を継いだメンバーによって、今週末から銀座の写真サロンで開かれます。』
というニュースがあった。このナレーションが読まれる間画面はその写真展の様子を映しており、行ったことのある人ならば、そこがフジのフォトサロンだと分かるだろう。しかし、このニュースを聞いただけでは「行きたい」と思った人の何割かは、その場所を知ることができないのである。公共放送故に企業名を出すことに抵抗があることは分かる。が、本当に必要な情報の場合はそれを伝える必要があるのではないだろうか。NHKにしたって自動車や電化製品でリコールが発生したときにはメーカ名や製品名を連呼するのである。ここに違いはないのではないか。
2000/11/29

忘年会の季節
忘年会の季節である。御多分に洩れず、主人にも忘年会のスケジュールがあったようだが、これからの話しはその忘年会の後で起きた顛末である。

金曜の夜に忘年会があった主人、この日は結構な量を飲んだらしい。但し本人の申告によれば「忘年会の幹事でもあったため、そんなにはおかしな状態にはなっていなかった」とのこと。そんな状態の主人が、忘年会後に向かった先はレンタルビデオ屋であった。

以前と違い、最近よくビデオを借りてくる主人であるが、特に最近連続して借りていたのは『王様のレストラン』なる名のものであり、我が輩の記憶によればいよいよ感動の最終巻となるはずの主人であった。当然彼もそのつもりで店内に入っていったのだが・・・。借りたビデオを片手に家に帰ると時刻は既に12時を廻ったところ。酒の酔いもあって直ぐに就寝したのは言うまでもない。

翌日、そのビデオを見ようとテープを袋から出したときのことだった。見るとテープにはこんなシールが貼ってある『ぼくらに愛を』第1巻−−−何だ、こりゃ。そうかぁ、店員が間違えて置いたテープを確認せずに借りちまったのか−−−。主人がこう考えたのは間違い無い。早速電話で事情を説明すると、電話の相手は「申し訳有りませんでした。お持ち頂ければレンタル無料券を差し上げますので、そちらで対応頂けますでしょうか」とぞ言う。なかなかに教育された店員である。

数時間後、再びレンタルビデオ店にで事情を説明した主人に、やはり店員は「申し訳ありません。こちらのミスです」と言ってレンタル無料券を差し出す。この対応に気分を良くして問題のテープが置いてあった場所に行くと、彼は固まってしまった。そう、『王様のレストラン』最終巻の横に置かれていたのは『ぼくらに愛を』第1巻だったのである。

さぁさぁ果たしてこの一連の話し、その原因は主人の不注意だったのか、それとも店側の手違いだったのか。・・・ちなみに主人は自分が原因だと思っており、2度も相手に謝らせてしまったことを悔やんでいる。

2000/12/12

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