| (1)電気式ハイブリッドバス |
- ディーゼルエンジンに発電装置兼モーターである三相交流機を内
- 蔵し、車のブレーキによる減速エネルギーを電気エネルギーに変
- えてバッテリーに充電する。そして充電された電気エネルギーは
- 発進・加速時にモーターを作動させて加速補助する。発進・加速
- 時はディーゼルエンジンに電気モーターのパワーが加えられるが
- このうちの約半分のパワーを電気が受け持つ。このため、発進・
- 加速時のNOxが約30%、黒煙は約70%の減少で排出ガス低減
- とともに騒音も抑制し、低公害と低燃費に貢献する。
- 日野自動車が平成3年に「HIMR」[ハイマー]の名で開発して
- 同年末より 一部の公営事業者などでモニター走行を開始、その
- 後、改造形式扱いで運輸省より特別認定を受けて平成4年から普
- 及し始める。平成6年、実用車としての安全性や信頼性などが認
- められ、ハイブリッド車としては国内初の形式認定を取得し、大
- 型路線車HT/HU系のシリーズに含まれて正式発売されている。
- また、平成9年からは観光・高速車用の「セレガ」にもインター
- クーラー付ターボエンジンを搭載した高出力仕様の「HIMR」
- を登場させている。
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| (2)蓄圧式ハイブリッドバス |
- 電気式ハイブリッドバスが制動力を電気エネルギーとしてバッテ
- リーに蓄えるのに対して、制動力によって窒素ガスを圧縮し、ガ
- スの圧力によってエネルギーを蓄えるのが蓄圧式ハイブリッドバ
- スである。基本的には主な動力にディーゼルエンジンを使用し、
- 補助的に他の動力を使うのは電気式ハイブリッドバスと同じであ
- る。蓄圧式には「制動エネルギー回生システム」と呼ばれ、これ
- は車を止める時の制動力を利用して油圧ポンプを作動させ、油圧
- によって窒素ガスを圧縮することにより、圧力としてエネルギー
- を蓄え、その蓄えられたエネルギーは発進・加速時に窒素ガスの
- 圧力よってポンプを回してエンジンの駆動力を補助しようという
- ものである。発進・停止を頻繁にくり返す路線バスは発進時が最
- も多く燃料を使い、排出ガスも多く発するが、このシステムを使
- えば燃費を節約できるとともに排出ガスの発生も抑制することが
- できる。これにより、従来のディーゼル車と比較して、NOxは
- 約30%、黒煙は約70%の低減を実現している。
- 三菱自動車が平成5年に運輸省より試験自動車としての認定を受
- け「MBECS」[エムベックス]の名でデビューさせ、一部の
- 公営事業者などで実用試験を開始。平成7年には正式認定となり、
- これに伴い改良がおこなわれ、新たにアイドリングストップ機構
- と酸化触媒内蔵マフラーを装備して「MBECS-2」として
- 市販が開始された。そして平成9年からは、フルモデルチェンジ
- したニューエアロスターのシリーズに含まれて、さらなる改良が
- されて「MBECS-3」に移行している。この蓄圧式は三菱以
- 外でも開発されており、平成7年には日産ディーゼルが蓄圧式ハ
- イブリッドバス「ERIP」[エリップ]を、またいすゞ自動車も
- ほぼ同時期に蓄圧式ハイブリッドバス「CHASSE」[シャッセ]
- を、いずれも公営事業者などを中心に導入されている。日産ディ
- ーゼル、いすゞともに基本的な仕組みは三菱と同じである。
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| (3)CNGバス |
- ハイブリッドバスと並行して低公害バスのもうひとつの実用方式
- として開発されたのが圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする
- CNGバスである。この方式の場合、エンジンは圧力調整装置や
- ミキサーの内蔵などの小改造を行うものの、通常のディーゼルエ
- ンジンの構造とほぼ同じであり、燃料に従来の軽油に代わり
- CNGを使用するというものである。現在のところ、実用化して
- いる低公害バスの中では最も優れており、NOxの排出量が
- 約70%、黒煙は100%の低減を実現。つまり黒煙に関しては
- まったく排出されないのである。CNGガスを蓄えておく高圧ガ
- スボンベを床下もしくは屋根に搭載している。ところで、この
- CNGバスは登場当初、低公害には優れるもののガスボンベの材
- 質が鋼製しか認可されてなかったため、床下にしか搭載できず低
- 床化が進められなかった。しかし、平成10年に高圧ガス保安法
- の改正により軽量容器の使用が認められ、アルミやプラスチック
- にカーボン繊維などで補強して軽量化したボンベを屋根上に搭載
- することが可能となった事に伴い低床化も実現している。
- 平成11年には低公害と高福祉の両方を実現したCNGノンステ
- ップバスも登場している。CNGバスは、平成5年に日産ディー
- ゼルが東京ガスなど3社と共同で開発、翌6年末から一部の公営
- 事業者などで実用試験を開始、また平成7年にはいすゞ自動車も
- CNGバスを開発、そして平成8年、日産ディーゼルといすゞの
- CNGバスは正式認定を受け、市販の開始となった。
- 後の平成10年からは三菱自動車もCNGバスに対応となってい
- る。
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| (4)アイドリングストップ&スタートシステム |
- 路線バスは都市内を走行する際、信号や交通渋滞などによって運
- 行時間の約半分をエンジンをかけたまま、つまりアイドリング状
- 態で停車しているといわれる。この停車中にエンジンの作動を止
- めて排出ガスを減少させる目的で開発されたのがこのシステムで
- ある。バスが停止する際、乗務員がクラッチから足を離すとエン
- ジンが停止する。走行する際はクラッチペダルを踏み込むと自動
- 的にエンジンが再始動し通常のバスと同じように走り出す事がで
- きる。乗務員が信号や渋滞などの道路状況などによってスイッチ
- によるシステムを作動か非作動かを切り替えられるようになって
- いる。走行するその時の道路状況にもよるが、都市部では
- 約5〜10%のNOx低減と燃費の改善効果が認められたという
- 。平成6年にいすゞ自動車がオプション設定、後の平成7年から
- 8年には他メーカーもオプション設定。構造的に複雑ではなく、
- 取り付け費用も比較的安価なためか普及している。
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| (5)黒煙除去装置 |
- 平成7年に一部の公営事業者に黒煙除去装置(DPF)付きのバ
- スが試験運行を開始した。セラミックフィルターなどを使用して
- 熱することなどによって粒子状の物質を除去する。環境庁とバス
- 製造メーカー、日本自動車研究所が共同開発を行なったものであ
- る。黒煙はほぼ100%、粒子状物質も80%の除去が可能とな
- ったが、一方では一酸化炭素、窒素酸化物を抑制するのが困難で
- あることやコストなどの面で現在のところ普及までには至ってい
- ない。
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