短期集中連載・「この子は何年生?」B

いったいなぜこんなことがおきたのか。 最初は生年月日だけを頼りにした教育委員会の学年指定ミスだと思った。が、通訳を頼りにN君の母と丁寧に懇談を重ねていくうちに、また もや信じられない事実がわかってきた。  以下、N君の母からの聞き取りである。 前の小学校では就学を1年遅らせて入学することを認めてもらえた。当市では当然2年生に転入できると考えていた。転入の手続きに訪れ た教育委員会で2年生にと頼んだが、「規則だから駄目、3年生だ。」と言われどうしょうもなかったという。日本語が不自由なこの母に はとうていこれ以上の交渉力はない。心配しながらも言われるままにするしかなかったという。  更に聞き込んでいくと、ブラジルに帰る希望は将来もなく、日本に帰化を希望しておられ、N君には日本で生きていけるよう、日本の教育 を強く希望しておられることもわかってきた。今からでも2年生に入れてもらって九九や平仮名を教えて欲しいと涙混じりに訴えられた。 (続く)(写真は記事とは関係ありません。)