3.司会権限の確立

 1の司会の現実についてどう変えていくかについて述べる。司会者が全くやる気がなく、なかなか前に出てこなかったり、隅の方にいたり、面倒くさそうだったり、無視 されたりしていることについてである。
 まず、教師が「司会」ということにどうか考えているかを問いたい。毎日の朝夕の司会ではあるけれど、この会は時には学級として決定や決議を伴うことも現実にはある。だ とするとこの時の「司会」は単に進行役ではなく、「学級としての決定」をする「議長」という大変重要な役目でもある。また、言うまでもなく、会を明るく円滑に進める司会 役であり、会のトーンは司会によって大きく左右される。
 多くの教師はこういうことを考えて司会の子どもを決めているのだろうか。安易に当番制だったりしてないだろうか。私は学級を持つと、子ども達の了解を得て、2週間ぐら いは自分が司会をする。その狙いは2つある。一つは司会のスタイルを確立すること、二つ目はこの間に司会にできる子(時には議長になることも含めて)、そういう力量のあ る子を見極めるためである。そして、司会の役をその子に譲り渡す。もちろん譲り渡すと言っても簡単にではない。私と同等に司会ができることを条件に、やる気のある子に譲 り渡すのである。もちろん渡しても援助と評価は日常的に入れて、司会の子どもを益々やる気にさせ育てていく。
 どう援助するか。子どもは教師のやりかたを見てきてはいるが、それだけでは不十分だから、開会宣言〜閉会宣言までのマニュアルと、こんなときにはこんな注意を(5〜6 箇条ぐらい)と書いたプリントを子どもに渡しておく。だから司会の子どもは自信を持って進行できるのである。更に、いつも傍について突発的なことに適切なアドバイスをす る。(こういう時にも決して司会の権限を傷つけないアドバイスをする。)
 評価も極めて大切である。評価は最初の段階では子ども達全員の前で評価するのがいいだろう。「司会のおかげで時間内に終わることができた!」「時間ぴったりに始めるこ とができた!」「明るいトーンがあったのは司会のおかげ」等々評価を惜しまずするのである。そして、やがて「そっと耳打ち」するだけでも十分リーダーとしての喜びを感じ られる子に育てていくのである。
 もう一つ、重要なことがある。それは教師司会の注意や指示でなくても、仲間の司会であっても教師司会の注意や指示と同じように従うことのできた学級を大いに評価してい くことである。「先生の指示でなくてもできたことが素晴らしい!自治が育ってきたぞ!」「仲間(司会)の注意でも素直に受け入れることのできた○○君は大切な力をつけて 来た!」等々、こっちも日常的に評価をしていく。
 以上のことが噛み合って来たとき、確かな司会の権限も確立し、会も楽しく意味あるものになっていくのである。
 次回は、朝の会終わりの会のプログラムについてです。