★どうとらえるか★
癖のように盗みを繰り返す子どもには、いくつ
か共通点があるように思う。一つは、盗みとい
う行為に罪の意識が極めて希薄なこと。二つ目
は、家庭や学校生活の中で疎外感を強く持ち
親や周囲の愛情を無意識の内に求めているこ
と。3つ目には欲しくないものでも盗んでしま
い、貧困故の盗みは少ないこと等である。
☆とりくみの方針☆
@盗みは「罪」であることを徹底して教える。
全ての商品・金銭は生きていくための、人間の労働によってつくり出されているものであることを理解させた上で、盗みは「罪」であり、相応の罰則が伴うも
のであることを身を持って体験させる。
A親と共に原因を考える。
罪の意識が希薄なのはなぜか、大して欲しくない(買えば買えるのに)のに
盗んでしまうのはなぜなのか、共に考えてもらう。子どもの持ち物や、物品
の貸し借り、友人との付き合い等々に親が無関心になっていないか。親を責
めないように配慮しながらも、ふりかえってもらう。
B親子の絆をもう一度結び直す。
「大きくなった・・」と放任するのでなく、「自分は愛されている」「大切にされている」という実感を持って、子どもが生活できるように、小さなことからでも親子の絆を結び直す。このことが最大の抑止力になることを親にわかってもらう。
☆ポイント☆
癖だから直らないと思わないで、子どもの内側に抑止力を如何に育てるかが
大事である。そのポイントは、罪をしっかり教えること、親や家族にとって
かけがえのない大切な存在であることを実感させることであろう。
☆ノート☆
中1の健一は小学校時代からの万引き癖がなかなか直らなかった。盗みの手
口も大胆になり高額な物が多くなった。ここに至って、親はやっと容易なこ
とではないことを悟った。父は会社を休み健一を連れて、盗みをした商店を
一軒一軒回り、土下座をして心から謝罪し健一にも謝らせた。3軒目で父は
余りの悲しさ惨めさに涙ぐんでしまった。初めはふてくされた誤り方をして
いた健一も、4軒目からは泣いてお店よりも父に謝った。こうして「もうい
や!」という健一を連れて、父は万引きをした商店6軒を全て謝罪して回っ
た。母は健一の好きな料理を作って待っていた。後日談で父は「本当に親だ、
私の息子だ・・」という気がしてきたと語ってくれた。健一は、「中学校時
代の忘れられないこと」の1番にこのことを挙げた。